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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
四章 猫と新人パーティ

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108 DJK


 謎の視線を避けるために私達が逃げ込んだ場所は、最古の薬屋の裏店。


「チッ……うっせぇな。ここはガキ共のくるところじゃねぇ。けぇれけぇれ」


 マユが大声出すモノだから、ロッコさんに怒られちゃった。


「カノ……ここって、ギャングのアジトとかじゃないよね?」

「あはは。怪しいもんね~。ここは最古の薬屋で間違いないよ。ロールプレイしてるだけ。本当は優しいお爺ちゃんなの」

「おい、嬢ちゃんよ~。若い女連れてくるなら、先にロールプレイの話を通しておけっつっただろ」

「あっ! すいません。すっかり忘れてました。てか、猫さん限定かと思ってました。たはは」


 ロッコさんは不機嫌そうにソファーから体を起こすと、私達に対面に座るように促した。私以外はビクビク着席だ。


「今日は新顔もいるな~。この俺は、ハイになれるクスリ、人殺しの道具に毒薬、世間に出せない危ない情報、額によっては人間の胎児、全ての物を取り扱う道具屋……ロッコ様とはこの俺様のことだ」

「カノ、これ、本当にロールプレイ?」

「クスリとか胎児とか言ってるよ? 絶対ギャングだよ~」

「そうやって怖がらせるのが趣味みたい。安心して。私も前に聞いたから」

「チッ。だから若い女は苦手なんだよ」


 私がロールプレイに乗ってこないから、ロッコさんはさらに不機嫌に。アイとマユの反応が好みみたいだね。


「んで、なんか用か? ヤクでも切れたか?」

「ヤク? ヤク……あ、チョコ? また入荷してるんですか??」

「残念ながら欲しがるジャンキーが多いから品切れだ。運び屋も命懸けだから、次はいつ入荷するかはわからねぇな」

「「本当にチョコの話?」」

「私も合わせるの大変だから、口挟まないでいてくれる?」


 アイとマユが話に入ると、ロッコさんの世界観に合わせられないから仕方がない。


「今日はチョコじゃなくて情報を買いたいんです」

「ほう……PVPを経て、一端のプレイヤーになれたか。だが、俺の扱う情報は、命に関わることもあるから高いぞ?」

「う~んと……できたら猫さんの弟子価格とかありませんかね~??」

「ヤツには借りがあるから便宜を(はか)ってやりてぇが、情報による。ひとまずどんな情報が買いたいか言え」


 このロールプレイ、ムズイッ!? だんだん面倒になってきたよ~~~!!


「どんな情報を買っていいのかわからないんですけど……相談みたいな形になってもいいですか?」

「ま、ケツの青いガキにはまだ難しいか。詳しく言ってみろ」

「ありがとうございます。今日ですね。オープンカフェで、このメンバーで喋っていたら、他のプレイヤーが私達を見てヒソヒソ言ってたんです。何か理由があるのかな~? と思って。つけられたりもしたんですよ」

「なるほどな~……」


 ロッコさんは背伸びしてから、また前屈みになった。なんの時間だったんだ?


「5万……いや、こないだ稼がせてもらったから、3万でいいぞ」


 値付けの時間か……たっか!?


「高すぎる気が……」

「あのな~。有意義な情報ってのは、最低万単位から始まるんだ。トッププレイヤーなんか、百万なんてザラだ。一千万を超えるネタだってあるんだからな」


 ヤバイ……桁が違いすぎて安く感じる。これは本当に妥当な価格なのだろうか……


「あの、私が稼がせたってのは、こないだ私達がやったPVPで、闇ギルドのギルマスとの賭けのことですよね? いくら儲かったのですか??」

「2千万だ」

「ちょっと! それならタダでいいでしょ!? この業突く張り!!」

「わははは。それは褒め言葉だ。さあ、買うか買わないか、さっさと決めろ」


 2千万だよ? たった2万しかまけてくれないんだよ? そりゃ私だってキレるよ。

 ちなみに賭けのやり方は、ロッコさん達は私達が勝つことに賭けたから成立せず。だから胴元の猫さんが時間制にしたんだって。

 勝負が付いた後の猫さんのセリフは「予想通りだったにゃ~」とのこと。終了時間までわかるって、神か!?



「3万ゲアです……」

「まいど」


 ここには情報を買いにきたのだから、私は泣く泣く支払い。こんな時のパーティ資金だから、私の懐は痛くないけど、納得はいかないのよ~。


「お前、ネットには繫がってるか?」

「あ、はい。猫さんに教えてもらいましたから」

「じゃあ、どこでもいいから検索サイトに、PHO、今年の新人ランキングと打ち込め」

「PHO、今年の新人ランキング……にゃ~~~!!」

「にゃ~?」

「カノ、猫さんになってるよ?」

「これ見たらわかる……」

「「……にゃ~~~!!」」


 新人ランキング堂々の1位は、私! 2位にアイとなっていたから、そりゃ全員猫さんになるよ!!


「わはははは。お前達が倒したヤツら、新人ランキングのトップ10に全員入っていたんだ。そりゃ2人で倒したら、繰り上がるってもんだ。皆が見ていたのは、そういうことだ。命を狙われるかもしれねぇな~……どうだ? この情報、高かったか??」

「「「安かったですにゃ~~~」」」


 たぶん私達なら新人ランキングなんて一生見なかったから、対策も何もナシにPK(プレイヤーキラー)に襲われていたはず。なんだったら「最近、なんで襲われるんだろ~?」とか、暢気(のんき)なことを言っていたはずだ。


「あと、お前達、DJKとか呼ばれてるぞ?」

「「「DJK??」」」

「デビル女子高生とか、デス女子高生の略だ。まだどっちか定まってない」

「私達は」

「「「NJK(ノーマル女子高生)にゃ~~~!!」」」


 一回PVPプレイヤーバーサスプレイヤーしただけで、そんな恐ろしい呼ばれ方ある?


 私達は「にゃ~にゃ~」荒れに荒れるのであったとさ。


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