蜘蛛と蜘蛛、そして我々 Ⅰ
うぉふ(さて)
うぉふうぉふ(エリアボス戦が始まります)
うぉふ(結構ショッキングなシーンが脳内に浮かぶ)
うぉふうぉふうぉふうぉふ(でも特攻隊だし)
うぉふ(多分大丈夫だとは思いますが、今後の展開はそんな感じです)
うぉふ!(今回はほのぼの系統)
うぉふ…(前半は下ネタっぽいの続きます)
赤銅触手冥皇蟲との命を賭けたバトルの翌日。照は昨日と同じように遅めに登校する。
「あー、ファ、違う、カズ。昨日は楽しかったね」
『!?』
「お、照か。アレは……まあ異次元だから?」
『!?』
「今日はどうする?」
『!?!?』
クラスメイトがざわっざわっとしている。何を考えていらっしゃるのだろう。
「どうしようね?一応、身体が資本だし……」
『何だと!?』
遂に声を上げたな。今のは流石に照が悪いけど。しかし身体が資本とは。実際そうだが、あんなやり方してるのは他のプレイヤーからすればどうなんだろう。
1人の男子が僕の前に立つと、声をかけてくる。
「ちょ、ちょっと来てくれよ、話が聞きたい!」
「あっ、おい待て!1人だけ真実を得ようとするな!」
「じゃあ照ちゃんに聞けば?」
「だってそんなの……可愛すぎてどもる……」
「はぁ!?ボク男子だよ!?」
『マジで言ってる?』
「何!?見る!?見たいの!?」
『それは夢が壊れるので拒否する!』
『いや寧ろ見た方が薄い本は厚くなるわよ!』
「君達ボクのボクにそんなに興味あるの!?」
『そりゃ七不思議に入ったからな、気になるわ』
「何ですと!?ボク七不思議!?」
照中心で盛り上がっている教室からさっきの男子と一緒に抜け出す。照は尊き犠牲となったのだ、忘れはしないぞ。
さて、と。
「何が知りたいんだよ?」
「いや、そりゃ……真実を」
「ちなみにアイツ、チラッと見えたんだが、時々愚息氏がキャンプしてらっしゃるぞ?」
「!?……知りたくなかったな……」
項垂れる彼。何とも可哀想ではある。
「あ、俺の事覚えてる?」
「勿論。あー、ほら。照ちゃんファンクラブの……」
突然聞かれて咄嗟の冗談を言う。ハッハッハ、そんなものあるわけ
「なっ!?バレたのか!?」
「!?」
あった!マジでか!非公式だったりするのかな?
「まあバレたらしゃーないな。俺こと山本山本育は照ちゃんファンクラブ会員6番の照リシ虹色!つまりは幹部ポジションだ!」
「えっあっそうなの」
「ちなみに1番はお前だ!」
「何故!?知らないんだが!?」
「うるせぇ校長公認だぞ!」
「校長何してん!?」
公式だった。はーー?なーにが起きてるんですかねぇ?照のナニを中心にして高校生活が回ってるぞ?ナニナニ?ナニの話ですかぁー?
「で、真実は伝えたんだが……」
「あー、うん。じゃあもうちょいだけ知りたいんだけどさ」
育は真っ直ぐと僕の目を見て言う。
「そっちのケなの?」
「おい待てそういう関係じゃねぇ」
照が可愛い、つまりそういう関係、だから僕がそっちのケってことか。理論面に致命的欠陥無いですか?
その後も少し話を続けていたが、始業チャイムで教室に戻った。うーん、教室の中で照が自分のナニを力強く解説してたのは狂ってる以外の何物でもない。大体お前、女子は興味津々なのに男子が自分のと比べて膝を突いてるなんて、お前、お前……。
「カズのは何センチ!?」
「いきなりほざきおって男装ガール!あく座ってお澄まししてろ!」
「ボクのはね!ボクのはね!なぁんと、じゅ」
「黙れ切り取るぞ」
「「「「……」」」」
やはり照とつるんだのは間違いだったかもしれない。あと大真面目にナニの演説をする照に向けてちょっと興味があっても、先生達だけはどうか染まらないで!お願いだから!
「ねえカズぅう!」
「去勢しようか?」
『!?』
おいそこの男子共、期待の眼差しを向けるな!性別が無くなるだけだぞ!
「カズぅう!」
「はいはい」
「帰ろぉおおお!」
「はいはい」
「適当に返事してない?」
最早習慣化した照の帰ろ帰ろコールに全員が微笑ましく視線を向ける。ちなみにバシバシ叩いてくるので微笑ましくはない。痛い痛い。
ていうかお前の行動さぁ。
「ほら帰るよ照わんわん」
「わっ!?わんわんって何!?」
「お前の行動は完全に犬だぞ?」
実際わんわんである。照が犬耳でカズぅう!って言ってるのを考えれば……アリですね?同じ想像をした数名が心臓を押さえて崩れ落ちた。落ち着いてくれよ。
「忠犬照公ってか?なあ?ねえ振り向いてよ?」
「語感良すぎて爆笑してるからやめて」
「酷いね!鬼畜!悪魔!ロリコン!」
「お前は処刑な、今日は置いてくわ」
「ほら!だからロリコンなんだ!」
なんかロリコンロリコン言ってくるので腹立ってきた。お前ロリータって大体中学生とかだぞ?ハイジとかアリスってのが従来思い込まれてるロリコンだからな?
このあとダッシュしたら涙目で追い付いてきた。走り方といい表情といい、お前本当に男子か?
そして数分の後。
「「パパ!」」
「はぁーい!パパだぞぉーう!」
「「んんーっ!」」
手乗り芋虫姉妹と遊んでいた僕はとても充実していた。可愛いは正義だからしゃあないしゃあない。そしてわふは服を噛んで引っ張ってくる。嫉妬かコイツ。お前もむにむにしてやろうか!うりゃーっ!
「……やっぱりロリコンじゃないか」
「アウェイクッ!?……あ、てるるか。はろはろー」
「「はおはおー」」
「はおはおー!今日も可愛いね!」
「即墜ちはちょっとわからない」
ログインしてきたてるるが心外なことを抜かしおる。と思ったら芋虫姉妹にすぐにデレた。ホント、どうかと思いますよ?なあわふ。
一頻り戯れてきゅーてぃー成分を補給したら今日やることをてるるに伝える。
「今日はよぉてるる」
「はぁいファンブル」
「あのクソカブトの素材を工房にぶち込んだり、町で色々見たりしよぉよ」
「良いんじゃないですかあ?」
もふっとわふの耳を摘まむ。こりこりした感触とふわふわの毛が心地よく、何より温かい。きゅむっと握ってくるくる回せばバイクだし、ぴろっと上げれば狼だ。かーっこいい!でももふりんもふりんするし可愛いよ。
頭の上の2人はきゃいきゃいと髪を玩ぶ。ふさふさとかき分けてぺしぺし叩いたりちょっと引っ張ってみたり。ところでちーちゃん、はむはむしない。エルちゃんは……こら、リボン結びしない。
「みんなは行くかい?」
「「行きゅ」」
「うぉふ」
「じゃあみんなでいこーねー」
「ファンブル、これ何て言うか知ってる?」
「へー?」
「遠足」
「んっふぉ、確かに」
さぁてやって来ました久し振りのビギムの町。新規プレイヤーも増えて大いに賑わっております。わふが歩けば道がどよめき、その上のみにがぁるずを見て場が和む。うん、分かる。大型犬っぽくなったわふは甘えなければカッコいいもんね?あと周りを見回す2人が可愛い可愛い。
そしててこてこ行列を引き連れながら辿り着いたのは例の魔境、ギルドである。ちろっと調べた所、数あるギルドでここが最も混沌をしてるらしい。おいおい、最初の町やぞ?いやだからこそなのかも知れんけど。
恐る恐るではあるけど、意を決して入る。
「ローソクさん!今日という今日は是非!」
「あの筋肉オヤジを!」
「「「是非!」」」
「ギルド長、ここに子猫が3匹」
「おう」
「「「また売られたぁぁあああああ!」」」
まーたやってる。
極力見ないようにしてこそこそ買い取りカウンターへと進む。わふは気配を消し、みにがぁるずは空気を読んでお口にチャックだ。さっすが。
「えー、お久し振りです」
「あら?……ああ、ワンちゃんの!」
「うぉふ」
「あら!大きくなったのね!」
いつかの担当さんがいた。やっぱり僕はワンちゃんの人なんだな。それ以外何があるのか。
「今回も買い取りですね?」
「あー、はい。そのー、例のアレもあります」
「アレ?……ああ、はい。覚悟しておきますね」
前はどさっとキングワーム置いちゃったからね。先に言っておく。申し訳ない。
「まずは例のアレからで」
「はい。お願いします」
よいしょ。
どさどさどさどさどさどさ……(こんがりが積み上がる)
どさっ(担当さんが倒れる)
「これは酷い」
「ファンブルは外道だった?」
「事故だ」
ちょっと申し訳なさが爆発したのでスタッグホーネットの蜂蜜を差し入れた。ごめんなさい。野次馬も来たし穴があったら入りたい気分。
その後も素材を納めて買い取ってもらい、代わりに久し振りの現金を頂いた。やべぇ、金だ!ここ最近ずっと森にいたから金銭感覚が敏感に!
あとここに来た理由はもう1つある。
「えーと、お尋ねしたいんですが」
「はい?」
「この子達って何か申請要ります?」
「はい?」
会話が噛み合わない。コミュニケーションむじゅかちい。わふの背中から移動してもらい、みにがぁるずを担当さんの前に……待て登るな。頭好きなの?こら髪を食べるな!
「ドロップの卵から生まれました」
「意味が分かりませんが可愛いので少し待っててくださいね」
2人を見るや否やサッと立ち上がって顔を近付ける担当さん。かおがちかいかおがちかい。そして2人はご挨拶する。
「「どーも、はじめまちて」」
「だえるかいつです」
「ちぃです」
「奥の談話室を取ります、ちゅこちお待ちください」
真顔になった担当さんは中へ入っていき、しばらくして出てきた。え?え?何?何ぞ?
「此方へどうぞ」
「アッハイ」
「ファンブル捕まるの巻」
「てめえも来るんだよボケナスゥア」
「えー、やだよ?」
「お願いします」
「やったぜ」
「畜生覚えてろよロリコン」
「は?」
てるると言葉でボクシングしながら奥へと入る。談話室らしき小部屋の扉を担当さんがノックすれば、中から何処かで聞いた声で、どうぞと返される。
「失礼します」
「おう」
「「!?」」
中にいたのは3名。筋肉と婆さんと眼鏡である。しかぁし!この筋肉が問題であるゥウウ!コイツ確か!
「俺がこのギルドのギルド長、マルスだ」
「「アイエエエエ、ギルド長!」」
やっぱりな!この筋肉に筋肉を貼り付けて筋肉で縫い合わせたような筋肉はギルド長しかいねぇよ!近くで見たら確かに勝てそうにねぇな!毎回聞いてるがローソクさんってコレに勝てるんだろ!?ヤバき!
「それで儂がモンスター学者のヴァーズじゃ」
「私が役場代表のバクアです」
そしてお婆さんことモンスター学者さん、眼鏡の青年役場代表が会釈する。
面子から言って取調室にしか見えなくなってきたな?
筋肉の人、マルスが話し始める。もうマルスがマッスルのアナグラムになってるって気付いた瞬間からポーカーフェイス。お前前のめりになっただけでミシッ……って音するの面白すぎだろ?
「お前さん達を呼んだのは他でもない、その子達のことだ」
マルスはミシミシしてうちの子を指差す。2人は腕を伝いてとてとと身体を這い下りて、マルスを見てから急いで戻る。危険を察知したのだろう。だとしなくてもビビるわ。あと思い出したがこの筋肉公務員じゃん。ギルドが国営ならつまりはそういうことであり、言ってみれば町長。おなかいたい、わらっていいかな?
「森の周囲の住民から、キングワームの牧場があるという報告があった。俺も耳を疑ったが、見に行けば目も疑うことになった訳だ」
成る程。モンスター牧場なんてする人の気が知れん、と?
「そして更にその子達だ。うちの学者連中は未発見のモンスターだと口を揃える。モンスターの飼育はまだ分かるが、新種の飼育は警戒せざるを得んから、話が聞きたい」
「はー、なるへろ」
ふぅむ。通報されたから事情聴取、と。
「ボク、もろ取り調べと思うよこれ」
「思ったけどズバズバ言うんじゃないよ馬鹿」
「でも思ってんじゃんか!」
口を開けば場が掻き回されるので、収納から出した百足レッグをてるるに渡す。勿論芋虫姉妹はてるるに飛び付いてねだりねだり。そーれ遊んでろ馬鹿。
それを見てヴァーズさんは何とも言い難い表情。謎モンスターの捕食シーンではあるから。いやー貴女、この子達芋虫でっせ?
「まあそれはそれ。で、まずは何から?」
「あー、気になるだろうから、ヴァーズ。お前からで」
「あいよ。……とにかくその子達の種類を聞かせてもらいたいんじゃ!何の卵から産まれたんじゃ!?」
すごい剣幕で捲し立てたヴァーズさん。あんよをぱりぽりしてる本人達に自己紹介してもらう。
「エルちゃんちーちゃん、ちゃんと言える?」
「「言える!」」
「じゃあそうだな、エルちゃんから」
エルちゃんはてとっと立ち上がり、どやっとして名乗る。その横にぽすっとちーちゃんが座る。
「エルダークイーンキングワームのダエルカイツ!」
「はいよろしい。じゃあちーちゃん」
「ハイエルダークイーンキングワームプリンセスのチィです」
「はい素晴らしい。おいで」
「「わぁい!」」
だっ!と駆け寄る2人。いつからかちーちゃんは立てるようになった。ああもうすき。
その2人とは対照的に、向こう3名は硬直した。ちなみに後ろで控えてる担当さんが鼻血を吹いた気がするけどおとなな僕はスルーし「あの人何で鼻血出てるの?」きれなかった。こらエルちゃん。めっ、したらしょぼんして悲しそうにしてたから担当さんはもう気にしないで元気出してと。ごめんねの意思表示にビッグラットの尻尾をあげたらにっこにこではぐはぐし始めた。可愛い。
ちなみにちーちゃんは羨ましそうにしてたのでうりうりほっぺたふににににーってした。楽しげに指へと齧り付いたちーちゃんはjusticeであった。
「……キングワームの上位種?いや、変質体かもしれぬ!もっと、もっと話を!」
「こりゃ驚いたな、幼児程度のではあるが理性があるとは」
「果たしてコレがヒトの範疇に入るのか……それは早急に問い合わせて確実にせねば」
そして3人は悩んでいた。思ったよりも驚く者、興味を引かれて興奮する者、冷静に倫理面で思考を始める者。三者三様ではあるけど、この子達が幸せそうにしているのを見れば頬は緩む。
やはりかわいいはせいぎなんだな、とおもいました。
・東郷照のぱんつ
思考実験の1つ。もし照ちゃんが可愛いぱんつを履いていたら女子である確率は1に限り無く近付く。反対に、男子の履いているようなボクサータイプのモノを履いていたら男子の確率は高い。
しかしこの思考実験に於いて最も重要な要素はその内部がどうなっているかである。親友と思わしき船坂数にもその内部の観察はされておらず、ソレ次第で我々は様々な条件を課される。果たして瑞々しきその肌には?
速報、照リシ虹色、山本育同志による報告
『ついてる。by船坂数』
諸君、我々は今後から照クン親衛隊となる。
あたちはなにをかいてんだろうか。
こういうノリだったからこそ書き上げれたのかも知れんけどね。




