09 Мертвец 後編
「フン、ステパンは居ないか。」
カチャリ、と言う音がした、私は武器を持っていない為戦えないし、ナジェージダは肩を撃たれた。
ナジェージダは拳銃の撃つのは初めてだったのだ、そして今その拳銃はこの位置から一番離れた部屋の隅に転がっていた。
肩を撃たれたナジェージダが落とした拳銃をやって来た軍人の一人が部屋の隅へと蹴った。ただそれだけの事であった。
私たちにサブマシンガンの銃口を向けた男はチッ、と舌打ちをすると、
「ケッ、なんだこいつ?、人間の身体に獣の頭か……、こりゃあお笑いだなぁ。」
と言いながらナジェージダの頭を銃口でつつく。
「止めなさい!。」
エリーザはそう大声で言う、すると男は、
「あ?、何だテメェ?。警察の犬が俺みてーな誇り高き軍人様にエラソーな口聞いてんじゃねェよこのクソアマ!。」
と言い、エリーザに銃口を向けた、するとナジェージダは、
「……やめて下さい!。」
と言う、すると男は、
「ほーう、その犬はテメェの連れか。はぁ~、んじゃ、畜生同士仲良く死ね。……隊長、良いですよね。」
と言う、すると後ろで腕組みをしていた男は、
「あぁ、ステパン・ステンレフ以外は全て殲滅対象だ。殺せ。」
と言った、それを聞いた男は顔をグニャリと歪ませて笑うと、
「了解ィ!。」
と言って安全装置を外し、引き金を引く。
――パン!、パン!。
そんな音が響く、しかしエリーザは全く痛みを感じなかった、恐る恐る目を開くとそこには隊長と呼ばれていた軍人とナジェージダが持っていた拳銃を蹴った軍人が倒れていた。
2人共頭からおびただしい量の血が流れ、床を紅色に染めている。
そしてエリーザたちにサブマシンガンの銃口を向けていた男は部屋に走りながら入ってきた人物に蹴られ、壁に激突する。
そしてそのままその人物は壁に激突した男の喉の辺りに拳銃を突きつけた。
その人物は――、
「……ほう、ステパン大佐、ですか。」
そう男は言った。
ステパンは銃口を男の喉に突きつけたまま、
「……悪いな。俺は約束したんだ、こいつを守るって。」
と言う、すると男は、
「……やはり大佐も、人殺しの目、ですか……、同じですね、私と。」
と言う、ステパンは一言、
「……悪いな。」
と言って引き金を引く、
――パン!
そんな乾いた音が響いた。
……………
――「これ、返す。」
そう歩きながらステパンは言うとエリーザに持ってきていた武器を渡した。
エリーザは弾を込めると激鉄を下ろす。
それからエリーザは応急処置を済ませておいたナジェージダと共にステパンを追いかけながら、
「……それで、何処へ行くんですか?。」
と聞く、するとステパンは、
「……屋上だ。あの無線機は役にたった。」
と言いながらエリーザに持っていた無線機を渡した。
そして突然ドアが開き沢山の人が飛び出して来る、エリーザは銃を構えたが、すぐにその顔は驚いたものへと変わりエリーザは銃を下ろした。
そこに立っていたのはローレンス隊長ら同僚の特殊部隊の隊員達だったのだ。
ローレンスはニヤッ、と笑うと、
「……エリーザ、よく頑張ったな。」
と言った。