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山と畑とスピリチュアル
西瓜の畑じまいを手伝い、夜に治くんの家に行く約束をして山を下りた。
「何が起きてるんだろうな。あの場所自体が無くなってるなんて」
現実味のない場所に飛んだり、時間が進んだり戻ったりしているのは鼎造の影響だと思っていた。あの石碑の場所の影響だと思っていた。
「……蒼汰さん。麻倉家に、連れて行ってくれませんか?私はきっとアガタについて、自分について知らなすぎる」
隣の家に軽トラを返して、一度うちに戻ってから麻倉家に向かった。ふと、サクラが畑で見た人影のことを思い出した。治くんがそれを当たり前のことのように受け入れたことも。
「うちの村って、何なんだ……」




