女子大生。 3
「何だか、眠れなくなっちゃいましたね。」
「ボクも。」
「ふふふ、私もよ。」
「温かい飲み物、いれますね。三浦さんは、コーヒーでいいですか?」
「あら、ありがとう。」
「タマ、ミロでいい?」
フライドチキンの骨で、遊んでる。
子供は、何でもおもちゃにする。
「ミルクと砂糖は、自分でお願いしますね。」
「麻里ちゃんでいいかしら、麻里ちゃんはサークルとかどうするの?」
「うーん、これと言って考えてはいないです。入学してからでも、いいかなって。」
「麻里ちゃんも悠那と同じ、剣道部だったんでしょ?」
「はい、でも私はユウナと違って普通の部員だったので。」
「悠那って、本当に日本一になったの?」
「ええ、史上初の高校生で全日本選手権の優勝者みたいです。」
「すごいのね、子供なのに。」
「男子の部員もレベルが違い過ぎて、大変だった感じです。」
「そう、悠那剣道はもうやらないの?」
「うん、もう飽きた。」
「そうなの、お仕事あるから遠慮してるんじゃない?」
「ううん、お化粧崩れるし。大学は、女子として通うんでしょ?汗臭いから、嫌だよ。」
「えっ、ユウナも女子大生なの?」
「学長が、私の旦那なのよ。無理をきいてもらったわ。まっ、男子学生の方が違和感あるでしょ。」
「じゃあ、高校と一緒じゃない。良かったわね、ユウナ。」
遠くを見つめる、ユウナ。
子供だけど、頭は悪くない。
高校時代は、ずっと首席だった。
たぶん、周りの大人達に申し訳ないと思っているんだろう。
私が、頭の上に手を置いて撫でると嬉しそうに笑った。
「悠那、麻里ちゃんの事好き?」
全力で、何度も首を縦に振る。
「麻里ちゃん、やっぱり悠那と一緒に暮らしてくれない。寮の事は、旦那に何とかさせるわ。親御さんを何とか、説得してみてくれないかしら。」
正直、うちの親はユウナの事を持ち出したら説得は簡単だと思う。
ユウナを、弟の慎吾の嫁に切望しているから。
でも、小学生の慎吾の嫁って。
お似合いだとは、思うけど。
ユウナが、キラキラの眼で私を見つめる。
「わかりました、ダメ元で頼んでみます。」
「じゃあ、私も旦那に事後処理の準備頼むわ。決まったら、寮費は返還するわね。後、契約は先の話でいいかしら。」
「まだ決まった訳ではないので、その時はお願いします。」
「良かったわね、悠那。麻里お姉ちゃん、ずっと一緒にいてくれるかもって。」
「やったー!ボク、いい子にするね。」
「じゃあ、いい子はそろそろ寝ましょう。麻里ちゃん、お願いね。」
「はい、おやすみなさい。」




