ドブロック!
「ユウナ、もう大丈夫なの?」
「うん、おばばにお風呂入れてもらってスッキリした。イクママ、ナプキンってこれでいいの?」
「あらら、一人で出来たの?それで、いいわ。さっ、座ってご飯食べなさい。お赤飯だけど、目玉焼きハンバーグあるわよ。」
「やったー!」
「おっ、ユウナ何か落ち着いたな。少し、大人になったか?」
「じいじ、ボクはもう大人の女だよ!」
「ユウナ、おいで。ハンバーグ、冷めるよ。」
「お兄ちゃん、ボクの食べてないでしょうね!」
「かわいい妹のなんだ、そんな事する訳無いだろう。何なら、俺のも食べていいぞ。」
「本当!わーい、いただきます!」
「やっぱり、子どもだねぇ。郁恵ちゃん、ほらマルメロワイン開けたよ。」
「ありがとう、圭子さん。ユウナの面倒みてくれて、ありがとうね。」
「あの子は、みんなのユウナだからね。東京に行っている間、ジジイはずっと塞ぎ込んでたからね。」
「ん、ワシがなんだ?進藤さん、どぶろくがあるんだが。」
「おっ、いいですね!ぜひ!」
長が、薪ストーブのそばの床板を外して白い液体の入った一升瓶を取り出す。
「ウゲッ、あんな酸っぱいの良く飲むなぁ。」
「ユウナは、飲んだ事あるのか?」
「うん、長からちょっとお試しで。二度と、飲みたくない。やっぱり、山葡萄ジュースが最高だよ。グビッ!」
「だな、この間新しく出来たモスバーガーに行って来たんだ。コーヒーシェーク、すごくうまかったぜ。」
「お兄ちゃん、ずるい。ボクには!」
「いやいや、お土産には出来ないだろう。今度、姉ちゃんに連れて行ってもらえよ。そういや、明日姉ちゃん帰って来るって。」
「お兄ちゃん達は、今日泊まってくれるの?」
「あぁ、姉ちゃんが帰って来るからな。」
「お兄ちゃん、一緒に寝よう。」
「そうだな、心配だしそうするか。」
「ユウナ、今日はじいじとばあばと寝るかい?」
「ううん、お兄ちゃんの横で寝ゆ!」
例のワンルームで一泊した後、田舎に帰る事にした。
今日が最後の仮免許練習、郊外のコンビニで運転を変わる。
今日も、私の為に海岸沿いの国道で向かう事にした。
途中、朝昼兼用で吾作ラーメンで一休み。
これにて、私の実車教習は終わりである。
後は、年明けの本免許試験さえ合格すれば。
旦那に運転を代わり、途中オリビアに寄ってお土産を渡して行く。
その後、ギルドいや除雪ステーションに寄って残っている職員にもみんなのお土産を渡した。
もう、民宿はすぐそこだが一旦我が家に寄る。
洗濯物やら荷物を降ろして、家の空気を入れ換える。
民宿に着くと、ユウナが駆けだして来た。
思ったより、辛くなさそうね。
「ママ、ママ、ママ~!」
「何、どうしたの?ほら、パパも帰って来たわよ。」
ユウナは、私に抱きついて離れない。
「ママ、ママ~!」
旦那が羨ましそうに、苦笑している。
「お帰り!とりあえず、中で休みなされ。」
「はい、長もおばばもありがとうございました。お二人も慎吾も、心配おかけしました。ユキ、おめでとう。ハク、良かったな。ミューも、ユウと仲良くしてくれて。」
強引にユウナを肩に乗せた旦那が、土産の入った袋を持って中に入る。
私も紙袋を持って、後に続く。
ペシペシと旦那のハゲ頭をユウナが、叩く。
旦那が、すごく嬉しそうだ。
「ユウナ、どうだった?体は、しんどくないか?修行は、やっぱり厳しかったのか?」
「ちょっと、まだ怠い。おばばが、聖魔術で癒してくれたから少しは楽かなぁ。後、これミミからもらった卒業証書。パパ、カセットいっぱい買ってね。」
「カセット?何のだ、お前レコードプレーヤー買ってあげただろう。」
「何、言ってんの!スーファミのだよ。長が、買ってくれたんだよ。カセットは、パパが買ってくれるんでしょ?」
「あぁ、ゲームのか。じゃあ、後で玩具のキムラに行こうか。」
「ダメだよ、あそこ新しいの売ってないもん。ショッピングモールに行かなきゃ、だよ。」
「そうか、じゃあクリスマスプレゼントだな。」
「えっ、ケチだなパパ。」
「じいじも、何か買ってやるぞ。」
「本当、じゃあミンキーモモの変身セット買って!」
おっさん達の、甘やかしが止まらない。
「それで、あんたはこっちに戻って来るのかい?」
「こっちって言うか、秋田市内だけどね。まだ決まった訳では無いけれど、三浦さん夫妻が動いてくれているわ。」
「となると、ユウナも一緒かい?」
「もちろんよ、あの子一人にしたら大変だもの。」
「なら、いいんだけど。」
「お母さん、孫と娘どっちが大事なのよ。」
「そりゃ、孫に決まってるだろう。」
「圭子さん、私を娘にして。同じ、エルフでしょう。」
「そうだね、ユウナと一緒ならええよ。」
「あーん、結局私ってユウナの母親以外価値無いのね。」
【充分でしょ!】
「ユウナ~!」
「どうちたの、ママ?」




