表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山、買いました ~異世界暮らしも悪くない~  作者: 実川えむ
初夏も楽しく? トラブル祭り

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1048/1049

第940話 ママ軍団、登場

 びえびえ、えぐえぐとヘルガさんの泣き声がうるさい。

 気の毒に思えたのが、もう、いい加減にして、と思うくらい、止まらないのだ。

 これはマックスさんでなくても、うんざりしそう。マックスさんも、下手に慰めたりなんかしたら、そのまま引っ付かれそうで、動くに動けない感じだ。

 エイデンにいたってはめんどくさそうな顔しかしない。


「うるさいわねぇ、いつまで、サツキ様を待たせてるのよ」


 不機嫌そうな声で現れたのはハノエさん。その後ろにはラナさん、マナさんとママ軍団が勢ぞろいだ。


「ゲッシュたちは?」


 赤ん坊たちはどうしたのかと思ったら、孤児院の子たちに預けて、こっちに来てくれたらしい。ありがたい。


「で、どうすんのよ」


 目の据わったハノエさんが怖すぎる。

 村までそこそこ離れているというのに、しっかり聞こえていたらしい。さすが獣人の耳。

 ジロリと睨まれたマックスさんは声もあげられず、キャシディさんにいたっては、長い尻尾を足の間に挟んでブルブル震えている。

 ヘルガさんは、ピタッと泣き止んで呆然としている。


「大の大人がみっともない。いい加減泣き止みなさいな」


 ハノエさんがヘルガさんのそばに行って、手にしていたタオルで顔を拭いている。


「(ちょ、ちょっと、あれ、ゲッシュの涎が)」

「(黙ってなさいよ)」

「(いや、でも、あれ、お尻も拭いてなかった?)」

「(え、マジ!?)」


 後ろでラナさんとマナさんにが何か言っている。


「ず、ずびませんっ」

「いいのよ。で、マックス、この子の相手はあんたよね」

「ひゃ、ひゃいっ」

「はぁ……多くの獣人の男どもの性だって、私も知ってる。知ってるけどさ、そこは義理を通すってのが大事なんじゃないのかい?」

「……」

「せめて、相手が納得いくように、ちゃんと話をしてやんなよ」


 大柄なマックスさんが、しょんぼりしている。


「それと、キャシディもだよ。こんな小柄な子……」


 まだ気を失っているシーラさんを、気の毒そうな目で見ているハノエさん。


「うっ」

「あんたも、ちゃんと話をしなっ」

「う、うっす」


 キャシディさんまで、ハノエさんの気迫に負けて、返事している。


「サツキ様、この子たちは村に入れるのは止めておきましょう」

「は、はい」

「あんたたちも、しばらく出禁ね。代わりに宿舎を使っていいから……って、いいですよね?」

「いいですー」


 慌てて確認するハノエさん。

 こんな何もないところで放り出されても、お茶をするようなところはないし、ゆっくり話をするような場所もないのは私でもわかるので、ハノエさんの言葉に素直に頷く。


「ちゃんと話し合いなよ」

「はい」

「うっす」


 私の言葉に返事をしたマックスさんたち。四人は一緒に宿舎へと入っていった。

 ちなみに、エイデンもハノエさんにビビってたのを追記しておく。



 その後、ラナさんとマナさんがお茶を出しに行ったついでに、様子を見にいってくれた。逆上して、刃傷沙汰になったりしてないか心配だったけれど、そこは大丈夫だったらしい。

 結局、その日は男女で別の宿舎に泊まり、翌朝には四人とも村から離れていった。

 一応、マックスさんたちはドゴールさんには連絡をいれると約束だけはしたそうなので、その後の情報はいつか聞けるのだろう。

 しかし、ハノエ姉御は凄いな、と思った。

 私より、年下なはずなんだけど。(遠い目)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ