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第14話 ラックの話(4)

「あなたは、死にました」 


「デスヨネー」


何度も体験したこの流れ。もう飽きたよ。

さて、何があったか説明するか。飽きたし。


まずラックが生きていたと聞いて、アザレアが一目散に駆け出した。ちょっとカクカクだったが。ヴェルデが人波にのまれそうになっていたので腕をつかんでおいた。


「ちょっ!ハズいです…」


ヴェルデはマント越しに赤面していたが、オレはロリと手をつないで恥ずかしがるほどの男ではないので無視した。


そして正面門に集合したイニッツィオの全パーティー。

めっちゃいた。アザレアは案の定緊張で石化している。

また金払わないと動かないやつだ。

まぁ、アザレアに払う金なんて大量にあるがな!

いやぁ…人は金に余裕があると油断するもんですな〜!

そして正面門に現れたラック。

いざ決戦!かと思ったら、後ろから来た人共に踏み潰されて死んだ。ヴェルデはそのオレの様子を哀れむような、悲しんでいるかのような、喜怒哀楽が全てミックスされた目をマント越しにしていた気がした。


クソ女神までもがオレを哀れんでいた。

なんとも悲しい現実なのだろう。


「…アース」


「はい」


オレは思わず下を向いた。

クソ女神はオレを一直線に見つめる。


「オレは…日本に帰りたいです」


クソ女神は驚いた顔をした。

えっ、と声を上げた。

何もない周りを見回している。

面白い奴だ…。


「どうして、そんなに急に」


オレは前を向いて率直に言う。


「オレは、こんな混沌とした世界にいれないです。もっと秩序があってきれいな世界がいい。この世界で無茶するのも楽しい。でも、オレは日本が好きです」


クソ女神はため息をついた。


「その気持ちもわかります。でも…」


オレは感情的になって椅子から立ち上がった。

冷静に椅子に座っていたクソ女神がビクンとする。


「オレは!帰りたいです!帰らせてください!アースは、オレにどんな力を授けたんですか!?お楽しみって言って、ギルドカードにもなんの特殊スキルもないし、ずば抜けてステータスが高いわけでもない!せっかく転生したのに、なんにも楽しくないじゃないですか!お前は!何をオレにした!?このクソ女神!」


クソ女神は下を向いて膝のうえで手を握りしめている。

震えている。


「私だって…こんなダメな女神になんてなりたくなかったんです!…わかりました。佐藤…駿。あなたを日本に転送します。あなたは赤子に戻り、ここでの記憶も、この世界での記憶も、前の日本での記憶もすべてなくなります。それでも…いいですか?」


オレは椅子に座り直す。

言い過ぎたか。女神もいろいろ苦労してんだな。

あぁ…アザレアを動かすのは誰がやるんだろう。

ヴェルデが心を開く人間はこの世にいるのだろうか。


オレはそんなことを思いながら、日本へと向かっていた。

書きながら感動した

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