『サンドイッチとマヨネーズ』
夕食の後、都の図書館の一角に転移したオフェーリアは、そこにウッドハウスを出して明日の昼食作りを始めた。
まずはパンの下地などに使うために作り置きしておいたマヨネーズを取り出す。
「駄目ね。
こんなのじゃ、全然足りない」
まずはマヨネーズ作りから始める。
異空間収納から玉子、油、酢、塩胡椒などを取り出し、玉子の黄身と白身を分けていく。
黄身に油を少しずつ混ぜて次に酢を加えてまた混ぜる。
身体強化されたオフェーリアの腕力を持ってして、材料はあっという間に混ざり合い乳化してマヨネーズの形となった。
あとは塩胡椒で味を整えて終わりだ。
今回、それなりの量作成したがこれがどれだけ保つのか……これならポテトサラダを作るので一気になくなってしまいそうだ。
「あの連中の食欲から考えると、サンドイッチの具は腹持ちの良いものにしないとどれだけでも食べそうなのよね。
だからまずはポテトサラダサンドを作るわけ」
魔導コンロではジャガイモが皮付きのまま茹でられている。隣のコンロで茹でられていた玉子はそろそろ頃合いのようだ。
「んん〜お芋はもうちょっとかな?
茹で玉子は火から下ろして水で冷やしましょう」
串を刺してジャガイモの火の通り具合を見て、それからハムやきゅうりの薄切りを切り始める。
今この季節で夏野菜のきゅうりを使えるのは、時間経過なしのアイテムバッグや異空間収納を持つものの特権と言うべきものだろう。
「よし、お芋もいい感じ」
強化された手は熱さもへっちゃらだ。
茹で上がった芋の皮を剥き、熱いうちに潰して塩胡椒をし粗熱を取る。
それからマヨネーズ、刻んだ茹で玉子、きゅうり、ハムを加えて混ぜて出来上がり。
あとは黙々とサンドイッチを作り、異空間収納に収めていく。
あとオフェーリアの好きな辛子マヨネーズをたっぷりと塗った玉子サンドも忘れない。
「あとは……肉ね。
細切りにしたオーク肉を玉ねぎと炒めて濃いめに味をつけてパンに挟もうかな」
魔法族特産の肉炒め用のタレを使うつもりだ。