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『未知との遭遇?』

 そこに近づくにしたがって、その異様な姿に目を奪われた。

 西宝大陸で初めての町はその周りをぐるりと防壁で囲んだ城塞都市であった。

 高度を下げたオフェーリアが念のため【隠蔽】をかけて、その全容を見て回る。


「こういう町はあちらでも、もちろんあったけどここまでの規模のものは見たことも聞いたこともないわね」


 普通町は囲んでもその町を維持するための農地などはまた別の囲みで囲んでいる。

 だがここは、町自体を囲んだその外側、農地だけでなく牧場や森なども囲んでいるのだ。

 そして当たり前のことだが一番外側の防壁が一番立派だ。


「これはもう一つの国を丸々囲んでしまったようね」


 入国?するための門は3ヶ所。

 そのうち一つの門に馬車や人間が並んでいるようだ。

 そして門を入ったすぐそばには、それこそ村規模の建物がある。



「ようこそハズレの町へ。

 見慣れない格好をしているが、お嬢さんは他国の人かな?」


 門から見えない程度離れたところに降りたオフェーリアは、あたりを鑑定しながら検問している兵士たちのところにたどり着いた。

 そして開口一番、問いかけられたのは的確な質問だった。

 まずオフェーリアはフードを下ろして顔を晒した。


「はい、そうですが……なぜ?」


「今どきそんな格好してるなんて、旅人かワケアリだけだよ。

 じゃあお嬢さん、入国の申請があるからちょっとこっちにきてくれるか」


 幅が7〜8mもある防壁の中には兵士たちの詰所がある。

 そこにいくつかある小部屋で今も数人の入国希望者が話をしていた。

 そんな部屋のひとつに招き入れられたオフェーリアは勧められるままに椅子に座った。

 ここでオフェーリアが感心したのは入ってきたドアを閉めなかったことだ。

 それはオフェーリアが若い女性だということを意識した、紳士的な配慮だった。


「さてお嬢さん、どこから話したもんかね」


 兵士の方も戸惑っているようだ。


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― 新着の感想 ―
[一言] お? 予想外にまともな感じ。 弱肉強食の蛮族の領域じゃなかったのか。
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