プロローグ
暇つぶしに読んでくれると有難いです。
初めまして皆様ご機嫌よう。
私の名前はローゼ・フォン・アイリーン。このレティアン王国の由緒正しき公爵家の一人娘です。今は学園の年に一度の夜会中なのですが…
「ローゼ・フォン・アイリーン!!俺は今ここに、貴女との婚約破棄を宣言する!!」
そう私に告げたのは、私の婚約者でありこの国の王子であるストルフ殿下。突然の婚約破棄、到底納得出来るものではない。何を言っているのだろうかこの王子は。
「…理由をお聞きしても宜しいでしょうか。」
そう尋ねると王子は、
「自分の胸に聴いてみろ。」
…とか、ほざいている。自分の胸に聴く?ああ、手を当てて?そうか、胸部が断崖絶壁の私に喧嘩を売っているのか。上等だわ言い値でかってやるわ。ちなみに私の口調が変わってるのは気にしないでください、元からです。そして、真面目に胸に聴いてみたけど特に思い浮かぶ事がないんだけどどうすればいい?
「聴いてみましたが分かりません。理由をお聞かせください。」
「本当に分からないとでも言うのか?」
いや、五月蝿いな。分からないものは分からないんだよ。てか、ここ学園のパーティー会場だぞ静かには出来んのか。ほら見ろ、お前の兄でありこの国の王位継承権第一位である私の憧れディアマス殿下と私の兄様が唖然としてるだろうがオイ。
「お前はアリア嬢にこれまで様々な嫌がらせをしてきたらしいな。公爵家の娘として恥ずかしくはないのか?」
…は?理由それ?てか、まず私アリア嬢とまともに話した事ないんだけど。せいぜいクラスで連絡事項伝えるくらいしかしてないんだけど、ねえ。
「アリア様とは、クラスで連絡事項を伝えるくらいしかまともにお話をしたことはありませんが。」
あまりにも意味が分からなかったので普通にそう返すと、殿下の隣にいたアリア嬢が反論してきた。
「じゃあなんであんなに厳しい口調でいって来るんですか?私何も悪い事してないのに!!」
え?そんなに厳しく話したか私。私アリア嬢少し苦手だから無表情と棒読みで連絡事項伝えただけなんだけど。目つきがキツかったか?それは元々だよ仕方ないだろう。
「あと、この前のお茶会でローゼ様お友達の方々に悪口を言われました!!」
それ私関係なくね?え?私の友人が悪口を言ったのも私が悪いの?
「ちなみにどのような?」
「ストルフ様に近づくなとか、婚約者であるローゼ様を差し置いて殿下に擦り寄るなんて所詮子爵家の娘ね。とか色々です!!」
「ちなみにお聞きしますが、私とストルフ殿下が婚約者と言うことをご存知で?ご存知なら殿下に近づくなというのは当たり前ではないかしら?」
確かに所詮子爵家ねのやつは悪口だけど殿下に近づくなって言うのは当然じゃない?だって殿下は一応私の婚約者よ?破棄されかけてるけど、一応婚約してるのよ?婚約者がいる男性とは近づかない。これ淑女のマナーよ?
「もちろん知ってます!でも、婚約は家同士が決めたことでしょう?なら別に誰といたって構わないじゃないですか!!」
…アリア嬢がそういうと、何言ってんだコイツ…的な視線が彼女に集まったのだが、気づいてないらしい。てか、そろそろ黙ろうぜアリア嬢。兄様とディアマス殿下が乱入してきそうなのマジで。てか、こんな脳内お花畑に引っかかるとか殿下もアレだな。見る目ないな。私、自分で言うのもなんだけど、胸ないし目つきキツイけど超絶美女なのよ?母様に似たから。性格も悪くないほうよ?どこに出しても恥ずかしくない完璧令嬢よ?中身は別として。
なんか一気に冷めたというかなんというか…なんで私こんなやつの婚約者やってたんだろ。いいよもうアリア嬢と結婚なりなんなりすればいいわ。てな感じで婚約破棄受け入れようと思ったけど乱入が入った。それも、かなりヤバい奴の。
「そこまでだよ、ストルフ・レティアンにアリア・マオリーヴ。」
なんかかなり強そうなイケメンが乱入してきた。背景に倒れている警備兵を添えて。
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