聖女の戦闘
年内に終わらないんじゃないかと一昨日くらいから思ってました。終わりません。あと少し……年始には多分終わるので年末年始特番的な感覚でお付き合いください。
「どうしたんですか?アオイ様。そんなに慌てて。」
アオイ様は何やら興奮冷めやらぬご様子です。私が首を傾げているとアオイ様は部屋の鍵をかけました。
あれですか?湯浴みするから鍵かけたんですかね。
そう思っているとアオイ様はダッシュの勢いのまま、私に近づいてきました。
「え?な、何ですかアオイ様?!」
私は後退りますが、アオイ様はそれ以上に距離を詰めてきます。
私の背中が壁にぶつかる。その時アオイ様が私の両側の壁にドンっと手を着きました。
あれ?何かこの状況、既視感がある気がするんですが?
「アオイ様……?」
「ねえ、クレハ。」
アオイ様の声はどこか弾んでいるような
「クレハの魔力って、星の魔力なの?」
一瞬頭が真っ白になった。
冷静な私が呟く。
ああ、教会の人に聞いたんだ。
疑問形でありながらアオイ様の言葉には確信が含まれていた。
星の魔力はどんな国でも欲しがる。
アオイ様の探し人も星の魔力を持っている人。
その瞬間私は気が付いてしまった。
(私、アオイ様には私を見てほしかったんだ……。)
偽物聖女でも、聖女様としてでもなく、ただのクレハとして。
星の魔力を持っていると知られたくなかったのは、星の魔力を持つ人間として見られたくなかったからだったんです。
「クレハ、俺は」
「アオイ様のバカ!!」
「は?」
こうなったらもう良いです!
私の魔力を知られてしまったのなら隠す必要もないですしね。
強い風を起こしてアオイ様を弾き飛ばす。……一応怪我はさせない程度にセーブしてますが。
「乙女の秘密は暴くもんじゃないんですよ!!」
「秘密って、いや、どうして隠してたんだ?!」
「知られたくないからに決まってるでしょうが!!というか乙女の中でも聖女……いや元聖女ですけど、乙女の中でも特殊な存在の秘密を暴くなんて重罪ですよ!!」
「それを言ったら俺も聖女なんだが」
「アオイ様は男だから聖人かなんかでしょう?!」
意味が分からない言葉を言っている自覚はあります。
でも、それでも私はアオイ様の言葉を聞きたくありませんでした。だって、アオイ様に星の聖女だから求められたら立ち直れません。
(私自身を見てくれたと思ったのに……!!)
風を起こしてアオイ様を近づけないように防壁を張ります。簡単には突破できないはず!
今のうちに城から逃げてしまいましょう。
例えそれで、もう二度とアオイ様に会うことができなくても……。
それでも、今ここで私が言ってほしくない言葉を聞きたくないのです。
ちなみにアオイ様の部屋は厳重に守られているので防音も防衝撃もばっちりです。
唐突に戦闘シーンっぽくなりました……。なぜ……?
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次回もお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。




