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いつかお嬢様になりたい系ダンジョン配信者が本物のお嬢様になるまで【コミカライズ2巻 2026/04/28発売!】  作者: 鬼影スパナ


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ニコノワールプロダクション(3)


「……ですが、それでは私をスカウトした意味がないのでは?」

「いやいや、あるさ。これを見てくれたまえ」


 ぽち、と黒井専務が操作すると、ホログラムのアバターが現れた。

 それは、黒いポロシャツを着た、ゴルフクラブを構えているスタイルの良い女性のアバター。


「これは我々のデザイナーが提案するプロゴルファーB-Caster、鴉羽(からすば)クロナだ」

「……ゴルファー、ですの?」


 と、ここでハッとカロナは思い至る。


「そう、君のスライムゴルフの腕前を存分に生かして欲しいわけだ。そして、君はお嬢様になりたい、と、言っていただろう?」

「え、ええ。私はお嬢様になりたいのですわ」

「鴉羽クロナは、プロのゴルファー。君も言っていただろう? ゴルフは紳士淑女のスポーツであり、金がないとできない――金持ちのスポーツ!」


 ここで大げさに腕を広げる黒井専務。


「つまり、クロナはお嬢様(・・・)なのだ。君は、お嬢様になる(・・・・・・)のだ!」


 そう言い切る。言い切った。お嬢様になりたいカロナに、お嬢様になるのだと。


「お嬢様に、なれ、る……!?」

「そうだ。もちろん、現実でも教育を施す必要がある。お嬢様となるサポートだな。なに、最初はハリボテだろうが、我々のプロデュースに従うのであれば金はたんと稼げる。実態があとから追いつくだろう」


 無論、その演技のために必要な経験――食事等、旅行費等は、教育のための費用として会社で持ってくれるらしい。


「……で、ですが、コクヨウとセバスはどうしますの!?」

「メイドと執事をたんと並べよう。その中に紛れさせてしまえばそのままいても不思議はない。偶然と言い張れる程度の、多少の『匂わせ』というのもいいものだ」


 ククク、と笑みを浮かべる黒井専務。


「さぁ、この話……断る理由はないだろう? 雇用契約書にサインしたまえ、それで君は晴れて鴉羽クロナ。ゴルファーお嬢様になれるのだ!!」

「わた、私が……お嬢様に……ッ?」

「お嬢様。落ち着いてください。……申し訳ありません黒井様。今は一旦話を持ち帰り、検討させていただきたいのですが」


 コクヨウがそう言うと、黒井専務はフンと鼻で笑った。


「AI風情が口を挟むんじゃない。これは人間同士の、仕事の話だ。わきまえて邪魔をするな」

「……ですが、現在お嬢様は正常な判断が難しい状況だと推測できます。我々AIのデータはBCD本社に送られていることはご存じでしょう? この状態での契約が有効かどうかの証拠にも……」

「チッ。AIなだけあって小賢しいな……わかった、一旦話を持ち帰ることを認めよう。どうせ我々以上に良い条件などありえないものな。竜胆寺君、良い返事を期待しているよ」


 カロナが雇用契約書を手に悩んでいるうちに、あれよあれよと話が進んで、カロナは一旦話を持ち帰ることになった。



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