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いつかお嬢様になりたい系ダンジョン配信者が本物のお嬢様になるまで【コミカライズ2巻 2026/04/28発売!】  作者: 鬼影スパナ


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15/59

お寿司配信。(前半)


 お寿司。

 それは、高級食品。

 一般に米飯などと主に魚介類を組み合わせた伝統的和食。


「……ッ!!」


 そして沙耶は、今回スパチャ解禁のお祝いということでお寿司を買いにスーパーにやってきたわけだが――狙い通り半額シールが貼られている――そこには、何種類かのパックがあった。


 ひとつは助六パック。巻き寿司といなりずしのセット、定価300円。

 ひとつは単品の握りずし。同じネタが3個で1パック、定価400円。

 ひとつは詰め合わせの握り寿司セット。イカやら青魚やら玉子やら、何種類かの寿司が8個で1セットのやつ。定価700円。

 そして詰め合わせの中でも「三種のマグロ!」と書かれてる定価1500円の高いやつ……!!


 それぞれ1つずつ残っている。さて、どれを購入するべきか――


「……ど、どうしよう。お寿司、というからには握り寿司のがいいよね。種類が多い、詰め合わせの方がいいよね?」


 沙耶だけの印象かもしれないが、お祝いの寿司といえば握り寿司だった。あるいはひな祭りのちらし寿司だが、握り寿司をイメージしていたのだからここは譲れない。


 そして、握り寿司なら1種類よりもたくさんの種類があるヤツの方がお得感がある。なにより、単品のは1個当たりの値段が地味に高そう。ネタの種類で値段は異なるんだけど。


「……よし! 決めた」


 と、沙耶は定価700円のパック寿司、最後のひとつに手を伸ばし――


 ――その手は空ぶった。

 おばちゃんに取られたのであるッ!! なんということ!!


 そして残された詰め合わせは定価1500円のお高いお寿司詰め合わせ!!

 半額シールが貼られていて尚お高いから残りやすいお高いやつ!!!


「……ぐ、ぐぅっ!! で、でも!!」


 いつもの沙耶なら、絶対に諦めてしまう。が、沙耶の頭には先ほどの配信のスパチャがよぎった。「寿司代」のレインボースパチャだ。わざわざお寿司のためにあれほどのお金をくれたのだ。

 であれば、寿司に妥協してはならない!! それは寿司代スパチャをくれたカロナイトへの見返り、還元である!!


 そう、これは逃げでは、残り物ではない。買うと決めた前進なのだ!


「……ッ!!!」


 がしっ、と、沙耶は定価1500円の3種のマグロのパック寿司を掴んでカゴに入れた。

 半額でも750円。沙耶的に高級な存在に緊張で手汗が出て、ちょっと滑りそうだった。


  * * *


 沙耶の持つヘッドセットにはスキャン機能も付いている。元々部屋の壁等をスキャンするための機能だが、これを用いて物品をスキャンし、3Dデータとして現実の物品をVR空間に持ち込むことができる。

 そして、それをBCDのMR(ミックスリアリティ)モードを併用し、同時に現実でも食べることで、アバターで『食事配信』ができるのだ!


「こんカロナー。ただいま戻りましたわ皆様方! お祝いと戒めを兼ねてお寿司を……お高いお寿司を買ってきましたわーーー!!」


 カロナは、身バレしないようにラベルシールにあるスーパーの住所情報を消してスキャンしたお寿司のパックを見せた。

 自転車で急いだせいか、イクラとウニが若干パック内に飛び散っていた。


”お高い(半額シール)”

”1500円が半額で750円……文庫ラノベ1冊くらいか”

”ま、まぁお嬢的にはお高いし。普段モヤシ1袋で1食にしてるお嬢だぞ”

”【750¥】寿司代”

”【750¥】寿司代”


「ひえっ!? 私が清水の舞台からバンジージャンプする勢いで使った750円を何の躊躇もなく!? しかもなんで2回!? っていうか今更ですけど、皆様ってどんだけセレブですの!?」


 カロナは自分をフォローしてくれるカロナイトの経済力に戦慄しつつ、早速食べていくことにした。半額寿司とはいえ、寿司は鮮度も大事なのだ。それはパックから開けてからの時間だとカロナは信じている。


 MRモードでスキャンしながらパックを開ける。改めて見れば、マグロとわかる赤いのが3個、白いのが3個、サーモン、エビ、軍艦巻きのイクラとウニが1個ずつ。全部で10個のお寿司。


「いただきます……いざっ!」


”ちゃんといただきます言えてえらい”

”俺も晩飯食べよ”

”寿司いいなー”


 カロナは、寿司に箸を向けた。


(また夜にストックの続き投下しますわ!


 よろしければチャンネル登録( ブクマ )・高評価(★)お願いしますわー!

 コメント(感想)も待ってますわよ!!)

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