ユビキタスは支障をきたす2 分岐ルート
こう、別ルートとあるならば、内容が違うと思うだろうが、この別ルートは購入するお土産が違うだけだったり。
はたして分岐の意味があるのだろうか。
僕は前回も来たような気がする飛行機での長い旅を終えて、北海道は旭川空港に着いた。
北海道に到着して早々、僕は前回も思ったような驚きの連続だった。
雪降っていないじゃん!
というか、北海道なのに熱い!
北海道の八月って熱いとか話に聞いていない。
僕のイメージでは、前回も思ったような気もするが、北海道の八月というのは、あたりには雪が積もっていて、ノルウェーやスウェーデンのオーロラ国と同等の寒さだと思っていた。
北海道、恐ろしい。
僕は羽田空港とは違って、小さな旭川空港の小さな滑走路を見渡した。
自然がいっぱいだ。
羽田空港は海の上に建設されたのだから、周りに自然がないのはあたりまえなのかもしれないが、旭川は山の中にある街なので、まわりには自然があるのが想像つくのかもしれない。
が、それにしても、前回も思ったような気がするが、これは田舎すぎではなかろうか。
周りに何もない。
とりあえず旭川空港の中に入ってみる。
ちいさい!
前回も思ったような気がするけど!
というか、僕は空港というものを、羽田空港しか経験したことがないので、だいたいの空港を僕は小さいと感じるのかもしれない。
まあ、羽田空港も、前回も来たような気がすることを考慮しなければ、ほんの数時間前に初経験したのだが。
案外、飛行機に乗らないと、空港にも行かないだろうか。
空港から旭川の中心街まで行くことが出来るバスに乗る。
までには少し時間があった。
お土産でも買おう。
旭川空港は小さい。と言ったものの、お土産ゾーンはたくさんあって、もはやこれは、羽田空港が広いだけなのではないか。と前回も思ったような気がするが、考えを改めさせられる。
白い恋人とか、めっちゃ有名なお土産じゃん。
まあ、お土産は帰りに買うとして、僕は今食べる用のお土産を買うことにした。
お土産の定義を考えさせられる。
お土産というものは、三種類に分けられると思う。
サックリ系と、
しっとり系、
油分系である。
前者はクッキーとか。
中者はケーキとか。
後者はチョコレートとか。
試食を食べて判断しよう。
僕はお土産コーナーをぐるりと一周したが、なかでも目についたのが、ロイズと英語で書かれたブースだった。
生チョコ……?
たしかに、北海道は酪農が有名である。牛乳の産地といえば北海道であるし、生チョコに必要な砂糖の原料であるテンサイや、生クリームなんかは、北海道が主流である。
なるほど。たしかにカカオなんかはどうしようもなく輸入に頼らなければならないが、他の材料はおおよそ北海道の中で入手することができるのか。
試食がある!
いただきます。
おいしい!
味のコクが凄いのに、それでいて、しつこくなるような味のコクではない。食感がとてもよくて、柔らかくて口の中でとろけるようだ。だが、しっかりとチョコレートの味も感じさせている。周りにかかっているココアパウダーが、チョコレートがクドくなりすぎてしまうのを抑えている。
北海道すげえ。
北海道すげえ!
購入だあ!
僕は20粒入りの生チョコレートを購入した。
といっても、生チョコレートは種類がたくさんあったので、オーレという、ベーシックな生チョコレートと、ホワイトチョコレートを購入した。
さて、次はどこに行こうか。
と、思ったのだが、生チョコレートが置いてある近くに、同じロイズというメーカーの、ポテトチップチョコレートがあった。
ポテトチップスにチョコレート。
たしかに、今までまったくなかった斬新なアイデアというわけではないが、あまり目にする機会はない。
少し前にカルビーだかどこかがポテトチップチョコレートを販売していた記憶があるが、結局のところ買うことは無かった。
試食がある!
いただきます。
美味しい!
ポテトチップスという塩味にチョコレートの甘味という王道の二種コラボレーションであり、そのうえ、ポテトチップスの厚さを厚めにカットすることによって、チョコレートにまけないポテトチップスの食感を出すことができて、しかも、ポテトチップスの片面を覆うようにしてチョコレートを塗ることによって、チョコレートの味もしっかりと感じ取れる。まるで、最高のチョコレートと最高のポテトチップスを同量食べている感じだ。そりゃそうか。
北海道すげえ。
北海道すげえ!
購入だ!
僕はポテトチップチョコレートを購入した。
あ!
バスを逃した!
旭川空港から旭川の中心に向かうバスに乗るまでの時間つぶしのつもりだったのだ。
時間をつぶすつもりだったのが、僕がつぶされてしまったのだ。
ハッハッハ。
お土産を変えてもバスを逃すのね!