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真夜中の飛行機雲
真夜中の4時。
なんとはなしに外に出て夜空を見上げる。
一人さみしそうにほんわりと佇む未完成の月。
その横を切り裂くように伸びる線。
線の先にはアンタレスのように明滅する赤。
飛行機雲だ。
日中の、青空に伸びる白く細い雲とは違い。
夜の飛行機雲は、雲というより流星の流れた後のような。
幻想的な雰囲気で。
真夜中の4時。
夜の真ん中で佇む1人。
静かな住宅街。
誰かの寝息が聞こえてくるほどに。
そんな夜を流れる飛行機雲。
まるで、闇を切り裂くように雲が伸びていた。




