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月の欠片
暗い世界歩く
天上には黒い雲 隠された月の欠片
忘れて欲しいと 月に呟いてみても
答えはない 誰も応えない
音もない声は 濁った夜空に溶ける
あの日隠した 涙
ぽっけの小瓶に 閉じ込めた雫
コルクの蓋を開けて またそこに
雫を溢す ポタポタ溢す
月に見られないように 隠すようにして
透明な小瓶に 溢してまた
コルクの蓋を きゅっと閉じる
小瓶をぽっけに戻し 目を擦り
夜空を見上げ 月に微笑む
雫を隠して 笑顔で蓋をして
これでいい これでいい
見上げた先の 月の欠片
月の欠片の雫が 私の頬に落ちた……




