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エピローグ




「メリちゃん、すごく綺麗」

「ラッザも凄くかっこいいわ」




 さて、今日はなんと私メリッサと大好きな王子様のラッザとの結婚式なの!!



 真っ白なウエディングドレスに身を包んで、タキシードのラッザを見ているとすごく夢みたいな気持ちだわ。

 だってね、今、私は二十三歳。

 ラッザに出会ったのって十四歳の時なの。



 九年前に私とラッザは出会って、ラッザはその時まだ小さな七歳だった。

 そんなラッザに告白して、ラッザが私を好きだって言ってくれたことは今でも奇跡だと思っている。

 ――それに私は自分の気持ちはきっとどれだけたっても変わらないだろうなって思っていたけれど、ラッザがね、私をずっと好きでいてくれたことって奇跡だと思うの。




「はぅ、夢みたい」

「夢じゃないよ、メリちゃん。夢だったら俺、悲しいから」

「私も夢だったら悲しいわ。本当のことだものね。ラッザと結婚……うん、すごい幸せだわ。ねぇ、ラッザ、私のこと、ずっと好きでいてくれてありがとう!」

「俺の方こそ、子供の俺が大人になるまで待っててくれてありがとう。待たせてごめんね、メリッサ」

「ううん、全然。だって私にとってその待っている時間だって幸せだったから」



 二人で互いにありがとうなんて感謝の言葉を言い合うなんて幸せな感じよね。

 ラッザと出会った時、ラッザは私よりもずっと小さかった。可愛くて仕方がない小さな王子様だった。

 でも今は、逆なんだよね。

 私がラッザのことを見上げているの。


 見上げられる側から、見上げる側へと変わる。

 それだけの時間を私とラッザは一緒に過ごしてきたの。



 そのことを思うと、今日が結婚式だっていうのがなんだか感慨深い気持ち。

 結婚式って終わりではなくて、これから夫婦になる始まりの場所――ではあると思うのだけど、なんというか、すごい幸せの境地みたいな? 



 ラッザはこの一年で、騎士として活躍して少しずつ名をあげていて……それも私のためだって思うと嬉しかった。私はね、マリッサとの共同の研究で成果を残したりした。お母さんたちも沢山褒めてくれた。



 結婚した後も、互いに高めあうというか……互いに思いあって、一緒に歩けたらいいなって思う。



「ラッザ、私、ラッザを幸せにする奥さんになるから」

「俺も、メリちゃんを幸せにする旦那さんになるよ」



 互いに幸せにしようって心意気で挑めばもう幸せしかきっとないわよね!


 ラッザとは長い付き合いで、ずっと好きだったから全然結婚生活に対する不安なんてない。あるのは楽しみだけ。やっとラッザの奥さんを名乗れるんだってそういう喜びとかでいっぱいなの。



 今回の結婚式には冒険に出ていたソルとケーシィたちも駆けつけてくれたの。第二子産まれてたみたいでびっくりしたけどね!



 色んな人に祝福されながら、私たちの結婚式は行われる。




 これからも私はラッザと生きていく。

 今日からは、嬉しいことに奥さんとして。




 そしてきっと、その未来は幸せしかない。その確信しか私にはない。というか、好きな人と結婚しておいて幸せじゃないとかありえないもんね!






 ふふ、これからどんな未来が待っているか楽しみで仕方ないわ!!



「メリちゃん、行くよ」

「うん」


 私はそうしてその日、ラッザの奥さんになった。




 これからは奥さんとしてずっとラッザの傍にいるの!





 

一気書きしてしまったので、誤字などあったらご報告いただけると助かります。

この話は、『女騎士が~』のマリアージュとグランの次女のお話です。

七歳差の少年が大きくなるのを待っているので、その間に他の作品の時系列が通過しています。

『冤罪をかけられ~』の時にメリッサは十六歳、『伯爵令嬢は~』は冤罪~のエピローグ(メリッサ十八歳)のちょっと前ぐらい、『出戻り~』はその一年後です。

そしてメリッサは二十三歳で、結婚しています。


繋がった話が好きなのですが、結構書いていると時系列がごちゃ混ぜになりますね。

メリッサのお話では、フロネア伯爵家の人々のその後とか触れられたり、マリアージュを結構出せたのが楽しかったです。ラッザはメリッサには昔と変わりませんが、同僚にはちょっと口悪くなってたりします。

両親とか周りがすごい人ばかりだったので色々考えていたメリッサが、ラッザと恋をして、成長するまで待って結婚するというのを書きたかったので満足してます。

ではここまで読んでいただきありがとうございました。乾燥などいただければ嬉しいです。


2022年9月11日 池中織奈

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