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人狼と少女 垣根の上を翔ぶ女 亜依音  作者: 冬忍 金銀花
第二十二章 裏返る未来。裏返る世界……東京

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ep.419 冷たい女と……薄情な女の戦い


1987年1月23日 東京・佃島


 夕霧へのバイト依頼は一段落していた。睦月の末ともなればノンビリと酒を飲むような奴らではないらしい黒服たちは、完全防御の態勢で臨んでいるから隙なんてありはしない。だからか、女の子の諍いが勃発する。


*)とある生徒の進路


 高橋先生は今日も心痛の面持ちで授業を終わらせた放課後に……、


 一人の女の子が職員室に来ていて、それは教員らが渾名を付けて呼ぶ生徒で、別名が「嵐を呼ぶ女の子」とか、二つ名にしては物騒か、いやいや格好良い名前か。対峙するのは五年生を担任する高橋先生……心優しい女性教師だ。憎たらしい子どもの相手をする教師に優しい感情なんて? 持ち合わせはあるのかしら?


 進路指導室に呼び出された方は……高橋先生だった。この女の子は身なりが派手になってきた問題児として、「嵐を呼ぶ女の子」と隠し言葉のように呼ばれだした。小学生であるし区の小学校でもあるし、ややこしい問題が起きた訳でもない、後姿は極々温和しい女の子なんだが、面と向かえば……服装と近寄りがたいオーラを振り乱すように他の生徒たちを威嚇する。

 廊下を歩けば他の子らが避ける、通路は真ん中が常に空けられるようにまでなった。


 ランドセルにマスコット人形を下げだした女の子だ。今の女子高生としては十個もザラであるも、この頃は誰も居なかったか。


 この女の子が豹変しだしたのは昨年の夏休み明けからで、それまでは温和しそうな女の子で通っていた。……この子は転校生だった。ただ、背が人一倍高い、という特徴もあって、体育の授業では大いに活躍もしていたが、それ以外では温和しい。


 この子はもう六年生であり、この春には中学校へと進級する。ま、中学校までは進級だろう、学校が替わる、いや校舎が替わるだけであり小学生は全員が中学一年生へと持ち上がるだけだから。事、ここ佃島ではお隣の校舎なんだから代わり映えしない。


「あのね浦和さん、今から進路変更は難しいと思うわ。」

「いいえ、まだ一月です。中高一貫の私立に行きたい、だから受験出来るようにお願いします。」

「そうね、願書はもう締め切られているのよね。」

「まだ一週間しか過ぎていません、だからあの私立校も頼めば、」

「はいはい……あの学校は融通が利かないの、判る?」

「はい、先生の融通が利かないと判っています。ですが、行きたいんです。この学校の持ち上がりは嫌なんです。」

「??……誰かに苛められているの?」


 高橋先生は摩訶不思議な質問をしているも、この子は真面に受け答えをするあたり、素直なんだとも思える。イジワルなのは高橋先生の方だろうか、訊いて答えを聞いて安心する、自己保存法則に縛られた、実に嘆かわし先生か。


「いえ、まだ……です。」

「まだ~??」

「もう時期に苛めに遭うのが判っています、だからこうやって派手な姿に変身して、」

「それが理由で……今までの指導を無視していたの?……呆れたわ~。」


「有名なんですか?」


「あ、いえ違うわよ。あれは噂なだけ。でもね~架空の被害妄想と言われても仕方がないことよ?」

「事実になるまで高橋先生は、なにも、私に、して、くれない……ヒクヒク……んですね。」

「だってそうでしょう、苛める子が誰だか言わないのよね。」

「白川……夕霧ちゃんです。」

「え? あの子は五年生でしょう、何処に接点があるのよ。」

「中学一年生になってから、からではもう遅いのです。だから別の学校に行かせて下さい。」


 この子は「浦和亜紀」という転校生だ、夕霧とは面の向かっての関係はまだなかった。高橋先生だって夕霧とはクラスが違うものだから、白川夕霧という子は神社の巫女の姿をしている、くらいしか知らない。それも今年の初詣で初めて知った程度であり、お母さんのお手伝いとして聞き及んでいる。それでも母の亜衣音が失踪した事まではまだ知らない。


 高橋先生は何はともあれ、あの学校へと赴いて願書を貰ってきたから、心根はとても優しいのだろう。それとも浦和亜紀がこれ以上に奇怪しくなって貰いたくないからか。教師を呼び出す生徒なんて聞いた事もない、そんな珍事でもあった。


 願書を貰いに行きました……結果報告の為に行動していただなんて、浦和亜紀は想像出来なかった。


 あの学校とは、東京都中央区新川に最近になって設立されたインターナショナルスクール校だ。あの子が直談判へと行くとなれば高橋先生の立つ瀬がない。


 出る杭は打たれる……勉強が出来ると言うだけで生意気に見られてしまうのが日本だ。でも? 叩かれた程度で引っ込む性格でなければ、社会に出て成功するのか。海外へ出て行けば良いだけの事だと、浦和亜紀は考えている。だから、インターナショナルスクール校なんだ。



 職員室では浦和亜紀の担任の山本先生が、ちょうど浦和亜紀の採点中だった。


「この子……故意に間違えているようだわ、私に文句でもあるのかしら。」


 そこに高橋先生が恐る恐る声を掛ける。


「山本先生、少しいいでしょうか。」

「はいテストの採点中ですが、大丈夫ですよ。」

「あの、浦和亜紀ちゃんに付いて尋ねたいのですが、」

「あ~この子ですね、私にも理解出来ないで苦労しています。それで高橋先生は進路で?」

「はい、急に私立を受けたいとごね出されて悩んでいます。」

「解りますわ~……このテストを見て下さい。」

「あら……とても素晴らしい点数ですわ。」

「はい、ですが私にはこの子の間違いが何処で間違っているのかが判らなくて。」

「少し拝見させて下さい。」

「どうぞ~♡」


 紅茶を出された高橋先生はゆっくりと、じっくりと設問と解答を考える。


 浦和亜紀のテストはほぼ百点に近い数字を出している。


「何時も凡ミスして百点には届かないのですよね、どう考えても変ですよね高橋先生?」

「え、まぁ……天才に近いのかしら。凡ミスするのは天才肌だけでしょう?」


 何処かしら一問だけだが誤解答をするから九十九点が最高の点数らしい。それで高橋先生は変な思考を持ってしまった。



*)夕霧の進路


 幸福の壺とか水晶を買うようなお爺ちゃんは論外だよね、今では電話さえも寄越しはしないのだから。それでもお爺ちゃんは私を慮って神社には来てくれている。来てはいるんだが私が……避けている方かな。お爺ちゃんへの対応は腹黒いモノ同士だ、美鈴さんに全部をお願いしている。言葉は悪いかもしれないね……私の行ないは丸投げ? とも言うそうだ。


 夕霧もまた、母が居ないから進路にも悩む。相談出来るような人たちは「生きた化石」か、巫女となって将来は神社の充足さん? いや住職さんの奥様である美鈴さんにしか出来ない。この人だけは真面目で生きてきた女性だと認識している夕霧。裏では……腹黒い奥様だなんて知らないだろうね、不動産投資でアクドイ稼ぎをやっているのだから。今度は何処かの私学に金を貢いで企んでいる様子は? 誰も知らない。


「言い値で買う方が悪いのよ♡」


 ごもっとも。


「ねぇ夕霧ちゃん、進路は横の学校の持ち上がりだけどもいいの?」


 変な事を尋ねてくる美鈴さんに夕霧は、これまで感じた事を考えて口に出した。小学生にこれ以上の回答はあり得ないのだから。


「うん、仕方ないよね。」

「こんなつまらない学校よ?」


 そうだった、苛めを受けたことを思い出す夕霧は一瞬だが顔を顰めるも、ここは大人の対応か、楽しいことを思い出して答えている。


「面白いよ。特にみゆきちゃんと遊んでいたら楽しい。」

「今度ね、少し離れたビルにあのスクール校が出来たのよ。そこに行ってみない?」

「……あの学校?」

「そ。」


 この説明の一言は怪しい、どう考えたって怪しい気がする夕霧。あのスクール校とは、最近になって設立されたインターナショナルスクール校だった。中高一貫の私立において、中学校の卒業式ってありなの?


「う~ん……オバケに相談してみる。」

「オババの間違いよね?」

「あ、間違えた、可笑しいうふふ……。」

「その気ありなのね、まだ一年もあるから考えておいてよね。」

「うん♡」

「芝浦よりも……佃島のインターナショナルスクールにしたら?」

「近くに在ったんだ。」

「出来たてよ?」

「うん♡」


「みゆきちゃん、私ね、中学は芝浦に行きたいと相談しているのよね。」

「えぇ……別れるの?」

「近いから偶には会えるから大丈夫よ。」


 この話をみゆきちゃんに漏らした夕霧、これが一学年上の子に伝わったから急に騒動が起きたらしい。



*)冷たい女の子


「邪魔よ、どきなさい。」

「あ、ごめんなさい。」

「私が見えなかったのかしら?」

「いえ、あ、ごめんなさい。」


 廊下で立ち話をしていた女の子の二人に難癖を付けて通り過ぎる。小学生の体付きからすれば廊下は広い、なのに立ち話をしている子の横を通ることはなんら問題がないのにだ。


 ごめんなさいと言う女の子たちの心は……浦和亜紀は背が高い、だから真正面に立たれたら? 浦和亜紀の体付きは高橋先生に次いで大きいし、声音が怖いともなれば、それだけで威圧感を感じるのだとか。杉田亜衣音の孤高の姫と比較できれば、優劣は付けられないかもしれない。


 浦和亜紀……裏は悪鬼……こんな隠語が作られたとか、絶対秘密の言葉は浦和亜紀にまで届かなかった。


 浦和亜紀は高橋先生に食ってかかる。


「先生……?」

「ヒェ~!」

「どうして嘘をつかれたのですか?」

「……、」

「あぁ……仕事に疲れただけですよね?」

「そうよ、教師の仕事ってとても大変なのですよ。」

「まぁ可笑しい。未来ならばともかく、今はレトロな昭和ですわ?」


 最初の衝突は省いているも、埒が明かないとなれば浦和亜紀は再度たたき込みに入る。


「亜紀ちゃんは未来を知っているかのような、随分と変な言い回しをしてくるのね。」

「知っていますよ、それで私が怒鳴り込む必要が出て来たのよ……先生?」

「ちゃんとね、あのス中高一貫の私立校に行って申し込みはしてきたのよ。でもね、もう締め切ったと言われたの、判った?」

「全然。私が行ったらね、まだ大丈夫よと言われたの。だからもう一度申し込みに行って!」

「ちゃんと言いましたよ、それで『来年の受験でお願いします』と言われたの。いいかしら?」


「……あんた、私の事を六年生だと言いましたか?」

「だって佃島の五年の担任ですと、はっきりと言いました!」

「私……来年卒業する六年生よ?」

「……あ!」


 高橋先生は例年通りの高学年生の担任を任されている。昨年度は六年生を受け持ったから、今年度は五年生を受け持つも来年度は、そのまま持ち上がりの六年生も担任を任されている。

 高学年の担任となれば進路をも受け持っていて、稀に浦和亜紀のような私立中学校を希望する生徒も出てくるから、その受験申し込みの手続きを遣らされている。


「あなたが急に言い出したのが悪いのよ。」

「でも先生でしょうが?」

「……?」

「今年に設立された学校よ、ナンボでもお金は、生徒は必要よ。」

「ふぁ~ぁい??」

「先生?」

「亜紀ちゃん、学校名をちゃんと言いなさい!」

「佃インターナショナルスクール校ですが、」

「おかしいわよ、あなたは……芝浦インターナショナルスクール校と言いましたよね、それにあの学校は歴史も長いのよ?」

「?……あ!」


 そうです、事件の発端は下記の会話が引き金となっていたとは誰も解らない事か。


「みゆきちゃん、私ね、中学は芝浦に行きたいと相談しているのよね。」

「えぇ……別れるの?」

「近いから偶には会えるから大丈夫よ。」


 この話を、学校名を間違えてみゆきちゃんに漏らした夕霧、これが一学年上の子に伝わったから急に騒動が起きたらしい。


 浦和亜紀と高橋先生は揃って佃島のインターナショナルスクールへと赴き、二人揃って平謝りをしてきたという。事前に用意された浦和亜紀の成績表を見せては即入学を許可された。

 大きな汚点のような恥をかいた浦和亜紀は、翌々日になって夕霧に喧嘩をふっかける。






1987年1月31日 東京・佃島


*忍法……猫欺しの術?


「お……おねぇ……ちゃん?」

「そうね、夕霧。あなたにはスッカリと欺されてしまいました。」

「お兄ちゃんは元気?」

「そうね、貴方たち二人が屠ったわ。」

「え?……どういう事?」

「朔……と言えば思い出してくれるかしら。未来の弟が朔なのよ。」

「アハハ……まだ兄妹か姉弟かでやりあっていたんだ、バッカじゃないのかしら?」


「煩いうるさい五月蠅い、ファイアーボ?」

「火気厳禁よ!?」

「へっ?」


 浦和亜紀がファイアーボールを放つ前に「火気厳禁よ」と言い放つ夕霧は、相手の注意を削ぐにはとても善い一声だった。思わず「??」と怯む子猫な? 浦和亜紀を狙って機先を制する。


「エアースプラッシュ……♡」


 夕霧が放つ……亜衣音のオリジナル魔法を凌駕するかのように……こりゃ~母親の再来か?


「ガシャーン……」x10の6乗枚のガラスが飛散した。と同時に悪鬼が隅田川へと飛ばされた。ガラスだって粉々になって飛散していくから、10の6乗枚のガラスよりももっと多いかもしれない。悪鬼に知能なんてありはしないのだから、考えてみれば子猫以下の知能指数だわ♡


「キャー……★!」

「まぁ……ロケット弾だわ♡ バッカじゃないのかしら?」


 廊下が大砲の筒ような効果を生んだのだろうか、浦和亜紀は抜けた廊下の壁からまっしぐらに飛んだ。


「伊達にテストを満点採れないのは廊下の壁と同じよね、アハハ……笑える~♡」


 浦和亜紀は夕霧が放った一言で意表を突かれたかのように、思わず頭が混乱したようだ。亜紀の得意なファイアーボールが瞬時にして封印されてしまった。巫女魔法の発動は亜紀に歩があるから、先手を取らせたら、丸焼けのようになる校舎のように、豪快な夕霧の敗北であっただろう。


 廊下の壁と同じか、何処か一点が抜けていると言う悪口の夕霧の性格は母親譲り。と当時に相手の一言に惑わせられた亜紀も、やはりと言うべきか。……抜けた母親の遺伝を間違いなく引き継いでいる。



「クシュン!」


 寒風の中での水泳は女の子にとっては酷い罰になりそう、脂肪が足りない……寒すぎる。


「あ~……あの親の遺伝を引き継いでいるのは最悪だわ♡」


 と、隅田川に着水した悪女見習いのひと言は無情すぎる。しかし現場から飛ばされた亜紀は警察の尋問を受けることから免れたからよかっただろう。



 大きな爆発音が近所にも響き渡り、校舎から逃げ出す夕霧が目撃される。この子が犯人だ……とはならなかったのか? 十一歳の女の子に爆発物は作れない使えない。かと言っても他に目撃された人物も居ない訳だし、重要参考人扱いで尋問が苦痛だったとか。多くを語るような性格ではないが、そこはホロお婆ちゃんの入れ知恵が功を奏する。


 最近になっての暗殺事件と被る、と判断した東京都警はこの有力候補を見逃さない。爆発物の受け子扱いにされた模様だ。


「それでお嬢ちゃんは残ってなにをしていたのかな。」

「家に帰ったら鬼ババァが五月蠅いから寝ていたの。」

「あ~……アン?」x100

「……寝ていたのよ。」x100


 この件に関して、どうして癒衣や月見里やまなしさんらが動かなかったのか、疑問が残った。


「警視庁とは仲が悪いの……アハッ??」


 一方の夕霧と言えば、


「暫くはバイト依頼を受けられないか、残念だわ♡」



 一廉……一角……ひとかど……一角の人物なんてなれるような癒衣さんじゃないんだね。


 全然懲りていない癒衣さんらは、お母さんと同じ狢だから一蓮托生じゃなかったの? もしかしたら「一廉托生……じゃないの?」

 廉……清廉とか破廉恥とかに使う漢字なんだけどもね、一廉ひとかどとは無縁の母は何処でなにを考えて生きているのやら。



 校舎の破損状態を見極めれば爆発物なのは間違いないが、化学成分なんてなにも検出されなかった。都市ガスが充満すれば? ま~考えられない事もないが、ガス管もガス缶も在りはしないのだから。




 一連の事件を振り返る夕霧は、


 例えば「桜の花びらの枚数は何枚なの?」と他人に質問すれば、


「五枚に決まっているじゃん。」

「ふ~ん、でも私はね、もうすぐ小学生を卒業するのよね。……だから残り三枚なの。」

「え……ぇ?」

「だってさ、小学生の花弁は二枚を散らして~中学では一枚を散らすの。高校でも大学でも同じ一枚を散らせば残りはゼロになるわ。」

「哲学? それとも花のがくと学をもじって言っている?」


 それで私が散らした花びらは誰が心の中に仕舞ってくれるのだろうか。何処かの誰かさんは突風で散らされたようにしてこの世を去るし、あの人が散らした花びらは私が拾って後生大事に持つのも善いかもしれないな。ホロお婆ちゃんにママの魔法に付いて尋ねるかな?


「そ、花びらは散っても萼は残るものよ。」

「は~な……るほどね。」

「駄洒落?」

「は~??」


 取り調べに当たる刑事さんは夕霧の哲学に、なにを考えて生きているか解らない女の子に脱帽するしかなかった。


 よって……夕霧は無罪放免となるのも、保護者であるホロお婆ちゃんが取調室で散々に大声をだしたに違いなかった。これから先は夕霧による叛乱である。


「刑事さん……、」

「なにかね。」

「私……刑事さんの赤ちゃんを産みたい。」

「;[*+.?>|<;]*:……、」

「♡……♡」

「嬢ちゃんは……ガミガミ……、」

「♡……♡」

「上目遣いをしてもダメだからね。」

「は~い。」


 大の大人の刑事さんに向かって口から出任せの嘘を言うのも、案外に楽に出来た夕霧。対して怒る大人の血相は、何処かしら夢を見てるような顔つきだった。十一歳の女の子の戯れ言(じゃれごと)と打ち捨てる選択肢もあっただろうに、この刑事さんは純情すぎるようだ。きっと博多の生まれに違いない。



「浦和亜紀の生き方って……嘘で生きていくのもアリなのかも!」


 アレはこの世界の生き物ではないのよ、きっと別次元で生きている生物なのよ。とは、夕霧が浦和亜紀に下した結論だ。


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