不安定
「あら?栄眠ってるわよ?」
「ホントに?」
ベルマは栄を持ち上げた。
「キ、キ、キ。」
「大丈夫だよ。」
ベルマは栄を壁に叩きつけた。栄はそのまま床に落ちた。
「キ、キ、キ、キ、キ、キ、キ。」
「おい!ベルマ!何するんだ!?」
「お義姉さんが狸寝入りしてるからだよ。……聞いてたんでしょ?さっきの話。」
「高嶺が情報を持ってるって話か?」
「……うん。お義姉さんには聞かせられないから、私だけで行ってくるよ。」
「いつにしようかしら?」
「そうだね。次の休みの日にしようよ。」
「待て。私も
ベルマは栄を床に押さえつけた。
「キ、キ、キ、キ、
「うるさい!!……いい?お義姉さん…君はまだ心が不安定なんだ。あの時からはマシになったけど、それでも、理由を知れば逆上しかねない。そのまま自分一人で喧嘩を吹っかけるかもしれない…今の君を私は止められない。だから、我慢してよ。」
ベルマの涙が栄の頰に落ちる。
「……はぁ、分かったよ…ベルマの口から教えられるまでは我慢する。それでいいか?」
「……うん。それでいいよ。」
(ほほう、なかなかの信頼関係ね。さすがに姉妹なだけあるわね。義理だけど。)
「ねぇ、そこのブロッカーたちが、縮こまっちゃってるのだけれど、どうするの?」
「あ、ごめんね。怒鳴ってちゃって。お詫びに、あとで何かあげるよ。」
「おい、佐伯、もう昼過ぎだ。帰れ。」
「なんであなたはそんなに私を帰したいのよ!?」
「だって…物壊すし、」
「う、」
「朝から変な話はするし、」
「ぐっ、」
「アホだし。」
「それ関係ないんだけど。」
「まぁ、いてもいいけど、家の中のもの壊すなよ。あと、ベルマに手を出すのも禁止。それでいいならいていいよ。私は今から、巡回してくるから。」
「あ、私も行く。」
「えー、みんなが行くなら私も行きます。」
「おまえは来なくていい。怪我したら困るだろ。」
「それはベルマちゃんもでしょ!」
「あぁ、そうだな。…仕方ない。ベルマ、今日は家にいろ。」
「……はーい。」
「よし、おまえら行くぞ。」
「キ、キ、キ、キ、キ。」
栄は何も持たずに出て行った。
「あれ?武器はどうしたのかしら?」
「今は機関のサイボーグじゃないから持って行かないらしいよ。胸に短刀は忍ばせてるみたいだけど。」
「へー、お茶貰おうっと。」




