協力
「おはよー、あーちゃん。」
アルファは起きてきて食卓に座った。
「あぁ、おはよう。」
「今日は…山の方かぁ…」
「そうだな。その山って何処にあるんだ?」
「んー?そうだねー、今日は車で行く?それとも小型飛行機?」
「飛行機は一人乗り用だし、車でいいかな。」
「んー、いいよー。」
「まぁ、先にご飯だな。はい、味噌汁。」
「ありがとうー。」
アルファはにへらとした笑顔。
「なぁ、アルファ…」
「何ー?」
「んーん、なんでもない。」
「?味噌汁美味しいよ。」
「そっか、ありがとう。」
「あーちゃんが結婚してくれたらなぁ。」
「ふっ!」
栄は味噌汁を少しだけ吹いた。
「わぁ、びっくりした。……大丈夫だよ。私だって馬鹿じゃないんだ。分かってるよ。」
「それはどういう意味だ?」
「私の悲しい思い出になるかなって。」
「………ご飯食べたら、顔洗ってこい。」
「………はーい。」
(否定してくれなかったってことは、そういうことだよね…)
(ば、バレてないよな?ごめんな、アルファ。きちんと返事はするから。)
二人は車に乗って1時間くらい静かに走っていた。
「なぁ、アルファ…」
「何?」
「……その、返事はきちんとするから。まだ少し待ってほしい…」
「……うん。」
沈黙が続いた。
「あ、この辺だよ。仕事しよう。」
「そうだな。」
二人は微妙な距離を保ちながら歩いている。その時アルファは手を伸ばしたり縮ませたりしていた。そんな中栄が急にアルファを木に押し付けた。
「アルファ、静かに…」
アルファは頷く。
(いる、昨日の標的だ。他のやつは見当たらないな…今がチャンスか…)
「あーちゃん、これ。」
「なんだ?」
「煙玉、万が一になればこれで逃げられる。」
「ありがとう。」
栄は槍を思いっきりぶん投げた。それがブロッカーに命中する。
「キキキキキキキキキキキ!!!」
「うぅ!!なんだ!!」
栄は思わず耳を塞ぐ。
アルファが飛び出して槍を抜き、そしてもう一度刺した。
「キ、キ、キ。」
ブロッカーは振りかぶりアルファに一撃を入れる。
「ぐっ!!」
アルファはゴロゴロ転がりながら遠くに飛ばされた。
「残念だな、今日は二人なんだ。」
栄は胸から出した刀を槍の反対側から刺した。栄は遠くまで逃げる。その途中でアルファを拾った。
「ん、爆発しなかった…よかった。」
「えへへ、あーちゃん、ありがと。私嬉しい。」
「ん?何が?」
「なんでもない。」
栄はまだアルファを抱えている。
「今日はまだ仕事があるから帰れないな。よいや、」
栄はアルファを降ろした。
「そういえば、さっき耳塞いでたけど、もしかして初めて?」
「あぁ、衝撃だったよ。かなりの不快音だ。」
「んー、じゃあ、あーちゃんのところ急に爆発する個体と一緒かもしれない。」
「どういうこと?」
「あの煩い個体は最近出てきたんだ。それもたまにしかいなくて、私もよくわからないんだよ。」
「そうなんだ、お互い大変だな。」
その後栄たちは指令通りの仕事をこなして家に帰った。




