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異世界ネコ転生! ゲーム世界に転生したら、ネコでしたが、くっそ強いロリ美少女のお供として、俺は生き抜くっ!  作者: MITT
第一章「クロネコの章 クロイノ覚醒、最強ロリっ子邂逅編」

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第九話「今日から俺はペットなんだぜ」②

「うむ、良い返事じゃな。ところで、ユリアちゃん、一つ聞くがその力……いつ目覚めたのだ? 狩猟騎士の力に覚醒していたのなら、牢獄に閉じ込められた程度なら、容易に脱出出来たと思うのだがな。そこら辺がいまいち腑に落ちんでな……。もし覚えているようなら、聞かせてもらっても良いかのう」


 そこは、俺も疑問だった。

 彼女は拳一つで、ミスリル合金製の従騎士の鎧を粉砕するほどで……。

 その本気の一撃はブルックリンほどの強者をあっさりと沈めたくらいには、強力だった。

 

 素手で鉄格子を破壊して、見張りを瞬殺なんて簡単なはずだった。

 

 一応、あそこにはオリスなんて言うワルツ派の最高戦力がいたけど……今のユリアちゃんをオリスが止められるかと言えば……まぁ、無理だろう。


 なお、今のユリアちゃんはちゃんと話も聞いてくれるし、自分が狩猟騎士として覚醒したと言う現実もちゃんと受け止めてくれている。


 なお、ユリアちゃんストーリーではこんな感じ。

 

 自分のミスで敵の人質になってしまい、ブルックリンも人質を取られたことで、俺との戦いを強要され、俺も追い詰められた。


 その瞬間にユリアちゃん覚醒。


 ユリアちゃんを拘束していた雑魚従騎士を呪縛鎖をぶっ千切ったついでに、粉砕し、今にも俺にトドメを刺そうとしていたブルックリンを突き飛ばして止めようとしたら、勢い余って一撃で粉砕してしまったと。

 

 一応、峰打ちでちゃんと手加減したから、死なずに済んだ。


 ……そんな風になってるらしい。

 幸いブルックリンもそう言うことにしてくれたので、親子の間のわだかまりとかそんなのもないらしい。


 と言うか、家でも熱々のフライパンでケツ殴られたりしてたらしい……ブルックリン……不憫なオヤジだな。

 

 一応、自分がやったことも解ってて、彼女の認識も俺が見た光景と概ね大差は無くなってる。

 順番とか時系列が若干入れ違ってアレンジされてるけど、小さな事なんじゃないかなぁ。


 あのとんちんかんな受け答えについては……。 

 どうも現実と妄想をすり合わせて、少しづつ現実を認識していくと言う、彼女なりの現実の受け止め方……その一環、そんな感じだったらしい。

 

 鋼メンタルにもちゃんと訳があった……。


 まぁ、確かに戦場なんか行くと、ドンドンメンタル削られて、人間ぶっ壊れていくもんだからな。

 歴戦の戦士たちってのは、皆、自分達なりに現実を処理する方法を編み出してるもんなんだが……。


 この子はすでに、そう言った厳しい現実を自分なりに受け止めて、処理するすべを確立してるって事でもある。


 ……どう言う人生送ってきたら、そうなるのか解んないけど。

 この子は強い子だった。


 だからこそ、その隣で支えてやりたいって思ったんだよな。


「……はい、いつからと問われると明確な回答は出来かねますが……。監禁されている時は、あの様な力……私にはありませんでした。自分でも驚くほどの超常の力をはっきり意識したのは、お父様がクロイノ様を斬ろうとしたあの瞬間ですね……。クロイノ様を守らないといけない……弱い自分が情けない! 全てを救う強大なる力が欲しい……。あの時、そう強く願ったのです! 言ってみれば……愛するものを守るため……愛の力の奇跡。……だったのかもしれません。まるで英雄譚として記されたグラハム閣下の冒険の閣下の覚醒のシーンみたいでしたね……ふふふっ」


 真顔で語って、笑顔になるとポッと頬を赤く染めるユリアちゃん。


 あ、ブルックリンの目が一瞬で死んだ。


 まぁ、実際そんな感じだったけどな。

 

 ブルックリンが勝手に誤解して、トチ狂った挙げ句要らんことしたせいで、ユリアちゃん覚醒……それは間違いなさそうだった。


 ……バッカじゃねーの? このオッサン。


 けどまぁ、ユリアちゃんのでっち上げたストーリーがひとまず事実だということになったんで、ブルックリンもトチ狂ったのではなく、ユリアちゃんを人質に取られて、止む無く俺と戦ったって事になってはいる。


 まぁ、実際は嫉妬に狂ってだったんだろうがね。

 そもそも、俺……荷物みたいに抱えられてきただけだっつのに……。


 それで、俺にユリアちゃん取られたと思って怒り狂うとか……うん、馬鹿だな。


 ナックル相手に嫉妬に狂うって、その時点で大馬鹿だ。


 まぁ、ある意味間違っちゃいなかったんだが。

 自分が最後のひと押しをぶちかました結果だってのは、どうも理解したようで、なんか、口から魂出かかってるみたいになってるけど、知らねぇよ。

 

 もっとも、その前から割と片鱗は見えてたしなぁ……。

 傍から見てても、解放された辺りから、すでにユリアちゃんの能力値は露骨に爆上げ状態になってはいた。

 

 誰がユリアちゃん覚醒のきっかけを与えたかって話になったら、多分それは俺のせいなのは間違いない。

 責任? 感じてるよ……だから、為すがままになってるんだっつの。

 

 まぁ、それ以前に俺のハートは、ユリアちゃんにズッキュンされちまったんだけどな。

 これからは毎日一緒、お風呂も一緒でお布団の中まで……とか。

 

 どんなラブラブカップルだよ……これ、もう夫婦だろ。


 つか、裸で抱き合うような仲なんて、もうそう言う関係だっての。


 きっと明日の朝はお互い裸で鳥の声で目を覚ますんだぜ?

 まさに、朝チュン……俺はユリアちゃんの寝顔を優しく見つめ、彼女も目を覚ますなり、優しく微笑んでくれて、おはようって言ってくれるんだ。


 くぅーっ! なんだそれ! まさに夢にまで見たシチェーション!


 なお、俺の生前……そんな機会なんかついぞ無かったぜ?


 愛……欲しかったなぁ。


 ゲームばっかやってないで、婚活とかすりゃ良かったな。

 恋愛シュミレーションゲームやって、女の子と心が通じ合った気になったりもしてたけどさ。


 あくまで、そんな気がしただけだありゃ。


 けど、このユリアちゃんを守りたい、ずっと一緒に居たいって気持ち。

 

 ユリアちゃんの為なら、痛い目にあったりするのだって、怖くないっ!

 それどころか、この命と引換えにとかなっても、迷わないだろう。


 ……まさに、愛! そうだ、これが真実の愛なのだっ!


 俺、愛に生き、愛に死する所存です。

 

「なるほどな。狩猟騎士の力の覚醒は、確かに素質もあるのだが、何よりも力への渇望……願いがトリガーになるのだ。ワシの場合、魔獣との戦いで絶体絶命の危機に追い詰められ、このまま死ねるか……そう思ったら、覚醒しておった。ユリアちゃんの場合は、クロイノを守りたい……その純真なる願いに神々が応えたのであろうな……。まったく、やってくれたな? クロイノ」


 そう言って、ジジィがジト目で俺を見つめる。

 褒めてる半分、やっかみ半分? 知るか……そんなの。

 

 だが、俺にも言い分はあるんだぜっ!


「……俺は、悪くねーよ! 成り行きだっつの! つか、こんな話……後でいいんじゃねーのか? まずはワルツをどうにかしねぇと……呑気にお茶なんて飲んでる場合じゃねぇだろ」


「いや、お前が人質を奪回した時点で、もはや趨勢は決まったも同然じゃろ。……もはや、ワシらは呑気に茶でも飲んでて一向に構わんと思うぞ。ブルックリン……手筈はどうなっておる? お主らが自由に動ける様になった時点で何ら心配なぞしておらんからな……現状のみ簡潔に伝えよ」


 ……そっか、ジジィは忠臣連中が自由になれば、その時点で自主的にワルツの配下の駆逐に乗り出すだろうと、予想してたんだな。

 

 だからこそ、この余裕……。

 

 ブルックリン達もジジィならば、そう命じるであろうと確信した上で、枷がなくなった時点でとっくに行動を開始してると。

 

 そう言うことね……全く、以心伝心。

 どいつもこいつもよくやるぜ。


「はっ! すでに我が同志、ラムサス卿とウルゴー卿が動いており、要所を奪還し、ワルツ側の戦力を駆逐しつつあります。警備隊もすでにこちらの味方として動いておりますし、各城門や出城の傭兵達もすでにこちらに恭順した為、もはや逃げ場もありません……もはやワルツの捕縛は時間の問題と言えるでしょう。やはり、人質を奪還したのが潮目になりましたな……。これもひとえに勅命騎士クロイノ卿の働き故に……でございましょう」


 その功労者にして恩人を叩き切ろうとしやがったからな……コイツ。

 

 まぁ、水に流すけどな。


 だが、やっぱりアレがターニングポイントになったか。

 俺の予想通りだ。


 それに、イゼッタも上手くやってくれてたみたいだな……アイツにも礼を言っとかないとだな。

 

 城門さえ押さえれば、奴らも進退窮まると思ってたが案の定だ。

 取り逃した挙げ句、浮島のあちこちを逃げ回られるとか、そんな面倒な事にもなりそうもない。


 予め、仕掛けてた策がガッツリ、ハマってやがるぜ。

 やっぱ、俺って冴えてるなぁ……。

 

 もっとも、人質奪回作戦は……。

 事前情報の少なさで、結構危うかった。


 ……まさか、向こうの最強戦力……純正騎士のオリスなんてバケモノがいるとは……。

 

 アイツのせいで危うく全部、台無しになるところだったからなぁ……。


 ……と言うか本当だったら、あの時、俺達はあそこで為すすべなく全滅してたはず。

 その程度には、オリスは強かった……。

 

 そうなっていたら、ジルやアーニャも殺されてただろうし、人質も奪い返されて、ブルックリン達も動けないまま……クーデターも成功してただろう。


 ダンテ達も人質を奪還したって、確定してたから、警備隊の奴らもすんなり味方になってくれたけど。

 聞いた話だと100人くらいでぞろぞろやって来てて、制圧する気満々だったらしいからな。


 割とギリギリの勝利って気がしないでもない。


 そう考えると、自らの手を汚す覚悟でオリスを仕留めたユリアちゃんこそが……最大の功労者でもある。

 ホント、この子って大したもんだよなぁ……その強さ……普通に尊敬するぜ。


「やはり、クロイノ様ってすごいですね! あの時、頂いたお言葉……ユリア、一生忘れませんから!」


 まぁた……始まったよ。

 人が褒めようと思ったら、逆にデレデレに持ち上げまくる。

 

 ブルックリンの話によると、この子……徹底的に箱入り娘状態で、幼年学校の野郎共もブルックリンが怖くて、話しかけもしなかったようだし、ブルックリンの弟子連中も同様。


 要は、男に全く免疫なかったらしく、そのくせ、ラブロマンス小説やらを大量に読み漁ってて、恋に恋するお年頃って感じだったらしい。


 それで、誘拐監禁されてる中、颯爽と助けにやってきて、あんなアツい説教かまされちゃあなぁ……。

 ……こうなっても不思議じゃないか。


 最初は子供過ぎて……とか思ってたけど、お風呂一緒ですっかり、俺……ユリアちゃんの虜です。

 ロリコン結構! どうせ、手出しも何もねぇから、もうロリコンでいいよ。


 ペットと飼い主。

 やましいところなんて、何一つ無い関係じゃないか。

 

 まぁ、彼女の場合……俺の存在が精神安定剤みたいになってるみたいだからなぁ。

 なんにせよ、ユリアちゃんが狩猟騎士に覚醒しちゃったとなると、俺も彼女の側付きになるしか選択肢がない。


 うん、全然オッケー。 

 ユリアちゃん、ずっと俺と一緒にいようぜ?

 

 ああ、女の子に言いたかったこのセリフ……。

 俺、生まれ変わってよかったかもしんない。

 

「まったく、クロイノ……さすがであるのう。まぁ、いずれにせよ、彼女の側仕えはお主で決まりであるな。ブルックリン、お主もこうなったら、摂政としてユリアちゃんの補佐に回れ、ワシも手伝ってやるが、親の貴様が弾除けとなるのは、義務のようなものであろう……。そんな訳で、お主については、お咎めなし……良きに計らえじゃの」


「……まさか、一度は閣下を裏切ったこの私に、摂政などと言う重役を……。そうですな……このグラハムアイランドの統治。いずれはユリアが担うことになるでしょうが、当面は誰かサポート役を……そう思っていましたが、確かにそれはこの私が果たすべく役目でしょう……この一命に代えても……承ります!」


 なんだかんだで、コイツも武闘派一点張りじゃなくて、政治力とか優秀だからな。

 摂政役ってことなら、まさに適任だろう。

 

 ブラックリンもグラハムアイランドの空港のある要所の街ソシラムを治める傘下領主の一人ではあるんだが、評判は悪くないからな。


 ちなみに、ユリアちゃんも、地元ファンクラブがあるくらいの大人気美少女らしいけど。

 まぁ、俺が常に隣に居ても誰も気にしないだろうからな……うんうん、ナックルって立場も悪くねぇじゃん!

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