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77.合同訓練②



 翌日。優夜達は全員集まってギルドへ来ていた(白とルウ、ハルにレフィアは宿でお留守番してます)。


「今日は成長の成果を優夜様にお見せしたいと思います!」

 そう言い、張り切りを見せる様子のティーネは最近優夜と行動していなかった分、今日はべったりとくっついていた。


「ちょっと、ティーネくっつきすぎ!僕も優夜と話したいのに!」

 二人の様子を見ていたリンカはティーネと優夜の間に割って入る。

 無理矢理引きはがされたティーネは文句を言いながらも離れる。優夜に会わず寂しい思いをしているのはリンカも同じなのである。


「私も優夜様とお話がしたいです」

 いつもは穏やかなエリスでさえも積極的に寄って来る。


「おっ、モテモテじゃないか優夜」

 その様子を見てグレンは優夜をからかう。

 くっそ。グレンめ……!


「痛ッ!?」


「仕返しだ。見てるだけじゃなくて助けてくれてもいいだろ?」


「すまんすまん。見てると面白くてつい」


「つい、じゃねえよ。こっちの身にもなってくれ……」

 全く。普段はあんなに冷静なくせにこうゆう時はからかってくるんだよな。ただでさえティーネ達の相手に困ってるってのに。


「みんな!もうギルドの中だよ」

 ミルの言葉に全員がはっとする。


「もう。しっかりしてよね。特にグレン兄さん!」

 ミルは全員を叱るが、その後グレンだけを集中的に叱る。


「すみません……」

 よっしゃ。もっと怒られろ。俺を助けなかった罪を身をもって実感してもらおう。



「下が騒がしかったのはお主らか」


「「「「「「すみません…」」」」」」


「まあ良い。それよりも、騎士達はもう着いておるらしいぞ。優夜達も行くか?」


「あ、はい。みんなも大丈夫か?」

 優夜の問いにティーネ達は頷く。


「良し。では掴まれ」

 優夜達は言われた通り、エリーに掴まると目の前の景色が、ギルド長室から以前オークエンペラーを討伐した草原へと一転する。


「おお、久しぶりに体験したけどやっぱり凄いな。これ」

 急に現れた優夜達を見て草原に一足先に着いていた騎士達が騒ぎ出す。


「静まれ!!あの方達は今日共に訓練をする冒険者達だ!私は挨拶に行ってくる!お前達は静かにして待っていろ!」

 人一倍大きな声で騎士達に指示を出した女性の騎士は、優夜達に近づき挨拶をする。


「私は王国騎士団第一、第二隊隊長。スカーレット・リコリスだ。よろしく頼む」

 女性――スカーレットは着けている軍手を外すと、綺麗な白い肌をした手を優夜に差し出す。

 また貴族だ。今の挨拶からすると第一と第二の両方を指揮してるって事だよな。そんな凄い人が今日は一緒に訓練してくれるのか。まあ訓練って言ってもモンスター倒すだけだけど。


「こちらこそよろしくお願いします。リコリスさん」

 優夜は笑顔で接し、差し出された手を掴む。


「…その名で呼ばれるのは好きではない。出来れば名前で呼んで欲しい」

 あれ?そうなのか。じゃあ、


「分かりました。スカーレットさん」


「うむ。それで良い。それと、エリス王女殿下。お久しぶりです」

 スカーレットは優夜からエリスの方を向くと片膝をつくと、エリスの手の甲へ唇を付けた。


「久しぶりですね。スカーレット。ですが今の私はただの冒険者です。今日だけでも良いので王女という肩書を捨てて接してくれませんか?」

 スカーレットは王女に敬語を使わず接するという事に多少渋ったものの、結局「王女殿下がそうおっしゃるなら」と首を縦に振った。


「では、付いて来てくれ。我が隊を紹介する」

 先程と同じ態度に戻ったスカーレットは優夜達を置いて先に歩く。


「私は仕事があるためメルルラに戻る。それと、ここではあの騎士がこの場の指揮官だ。お主達はあまり口出しをするでないぞ。良いか?」


「「「「「「はい」」」」」」

 エリーは返事を聞くと優夜達の前から消える。


「じゃあ取り敢えず付いてくか」

 優夜がスカーレットの後を追うと、それにティーネ達も続く。

 ……前から思ってたんだけど、何でみんな俺も後ろを歩くんだろ?隣とか歩いてもらって良いのに。今度ティーネにでも聞いてみるか。


「これが私の隊だ。副隊長!」

 スカーレットは先程指示を出した隊の所まで優夜達を案内する。


「はいはい。…君が優夜君だね?僕はプレス。この隊の副隊長兼料理番を担当しているよ。よろしく」

 スカーレットの後ろから二十歳くらいの騎士が姿を現し優夜に挨拶をする。


「よろしくお願いします。プレスさん」


「はは。そんなにかしこまらなくて良いよ。僕はこれでもまだ19だ」

 えっ!?まじか。若いとは思ってたけど19って。あっでもスカーレットさんも若いし、前会ったベストさんも若かったな。これが普通……なのか?


「はい。…じゃあプレスって呼んで良いか?」

 近いとはいえ年上にタメ口はどうかと一瞬思ったが、向こうが良いと言ってるんだしそれなら応えないとだめだろ。


「うんうん。じゃあ僕はこれで。訓練で一緒になったらまた話しようね」


「ああ」

 プレスは優夜に手を振ると整列している騎士達の中に戻っていった。


「さて、挨拶も終わったしそろそろ訓練を始めるぞ」

 スカーレットは騎士達の前に立ち、大声で喋り始める。


「諸君!只今より訓練を開始する。お前達は四つの班に別れて行動をして貰う。一斑は私とプレスが。二班は優夜とティーネが。三班はグレンとミルが。四班はリンカとエリス王女が指揮をする。王女様が居るからと言って公私を混同させるなよ!では散開!」

 スカーレットが指示を出すと騎士達はすぐに散らばり、エリスの方へと一目散に走っていく。

 んーまあ、そりゃそうなるわ。騎士達の訓練に王女が来ればそうなるわ。でもさ――公私を!混同!させるなよ!

 優夜は自分の所へ全く来ない騎士達に向かって怒りをぶつけた。

【投稿予定】

8/10 78.合同訓練③


長引いてしまってすみません。次からようやく訓練開始です。

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