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異世界放浪記~ここは異世界テラフォーリア~  作者: ai-emu
【第5章】オークド村の異変
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【05-16】ダンジョンを攻略しました

ミスリルゴーレムとオリハルコンゴーレム、そしてメガトンスライムを討伐した私達『ご主人様とメイドさん』御一行。

私たちは、メガトンスライムがいた先にある(たぶん当初はとっても豪華だったんだろうな)と思われる、廃墟のような神殿風の柱が立ち並ぶ空間を歩いている。


「なんだか、今までの階層と、ちょっとお趣が違いますね。」


戦闘を警戒しながら歩くぺニアが、周囲をきょろきょろと確認しながらそんな事を呟く。

そんな廃墟のような空間を100mほど歩くと、目の前に岩窟神殿エル・カズネ風の建造物が3つ。左右の壁に1ずつと、最奥に1つの並びで造られている。

本当に今までの階層とは、全く違った造りをしている。


「今日のところは、この奥の建物?の探索は行わずに、ここで野営しようか。そろそろいい時間だと思うしね。そのあたりどう?マキ?」


私は、時間を正確に把握しているマキに聞いた。


「・・・・・そうだね。今日の探索が始まってから、現在で20時間くらい経過しているね。そろそろ本格的に休息した方がいいかもよ。」


マキの発電で、本日は探索を行わず、この場で野営する事に決定した。ボスを倒した後ならば、(あるかどうか知らないが)下の階層に降りない限り魔物は発生しないので、この位置での野営は安全である。


翌日。


少し遅めの朝食?(ちなみにダンジョンの外ではすでにお昼を超えていたりする)を摂って、このダンジョンで初めてとなる建造物の調査を始める。

ダンジョン内にある建物なのだ。

きっと意味のある建物なんだろうという期待を胸に・・・・・。


まずは、向かって左側にある建物。

内部に入ると、そこは巨大な図書館だった。入り口に入ると転移カードに、『英知の図書館』という名前で転移登録できるようになっていた。

どうも、この図書館に用事がある場合は、このダンジョンの入り口から直に来れるようになっているらしい。この世界のすべての事柄を知る事ができる『創生記世界記録版アカシックレコード』へのアクセスできる私とコトリにはあまり関係ない場所だが、他の面々にとってみれば、ここにある情報は喉から手が出るほど欲しい情報が詰まっている事だろう。

ただし、ここにある書籍に書かれている文字が読む事ができれば、だが。

それはともかく、さっそくだが中の様子を確認していく。

何時の時代に書かれたのかは判断できないが、数百種類のも及ぶ言語で書かれている分厚い書籍や薄っぺらい書籍やらごちゃ混ぜに、霞んでみあるほどに長い書棚に天井から床までびっしりと収められている。そんな書棚の列が、(どういう風に分類されているのかは知らないが)各カテゴリー別に数百列並んで存在していた。


いったいどれだけあるのか解らないが、何時でも来れるという事で次の建物へと移る。

理由としては、ここにある本は、建物の外に出す事ができないからだ。つまり、ここにあるという証明にはあるが、それがぶっしる的に存在しているかどうかと問われると、それは『否』と答えるしかない。理由は、ここで調べ物をしている最中に、全く新しい書籍が次々と追加されたからだ。

これによって、1つの推論が生まれる。


『この英知の図書館のある書籍は、創生記世界記録版アカシックレコードの情報を書籍化したに過ぎないのではないか。ただし、現在使用されている言語ではなく、その情報が創られた(生まれた)時代・場所・種族が使用していた言語で書かれていると。』


これならば、これほどの膨大な書籍がここにある理由の説明が可能になる。

創生記世界記録版アカシックレコードの情報ならば、それこそこの世界が創られた(生まれた)数十億・数百億年前から、現在、そしてこれから先続いていくだろう未来の情報までが網羅されているので、それを書籍に起こそうと思えば、こうなってしまうのは目に見えている。

私だって、創生記世界記録版アカシックレコードにアクセスする場合は、どんな情報を検索したいのかをしっかりとイメージしないといけないのだから・・・・・。


英知の図書館を出て、目の前にある建物へと入って行く。

そこは所謂宝物庫。

ちなみに転移カードへの登録はなく、一度外に出ると二度と中に入れない事が、入り口の扉にでかでかを忠告文として書かれている。また、この忠告文には、『この部屋に入る時点で所有している能力・アイテム・魔術等で持ち出しできる限界量の範囲内なら、この部屋の中にある者を持ち出し可能とする。ただし、ダンジョンの外の出るまでに、持ち出したモノがその体から離れた場合、持ち出したすべてのモノは再びこの部屋の中に戻されるものとする』という一文も。


これは、なかなかにきつい条件ではなかろうか。

実は、冒険者御用達であるアイテムバックには、現状人工的に作り出す方法がないのである。もちろん私(ほか数人)は、どうやってやれば作れるのか知っているが、何処かから依頼されているわけではないので、作る予定もなければ作る気も(今のところ)起きていない。


さて、そんなコロラド王国の名産品?とかしているアイテムバックだが、現状人工的に作り出す方法がない事の他、中に入る品物の制限値が存在している。


一番大きな制限は、何といっても付与した術者の魔力量に左右される事だろう。

現状、過去誰かが作った製品か、ダンジョンでのみ産出されるかのどちらかなので、その制限値は、実際に中にものを限界まで入れてみないと解らない。

そのため、アイテムバックの値段は、『袋の大小』ではなく、『中にどれだけ入るのか』によって値段が決められている。

これは、魔術で創り出す【アイテムボックス】にもある制限であり、この魔法を基にした(付与された)アイテムバックにも適用されている条件でもある。


・・・・・・・まあ、アイテムバックの詳しい解説は割愛し、部屋の事に話しを戻そうか。


その宝物庫には、これまでダンジョン内にあった宝箱に入っていたモノすべてと、そしてそれ以外の金銀財宝がそこに納まっていた。

堆く積まれた各種金属インゴットが壁を作り、各種武器・防具がその壁の向こうで山を作っている。そうかと思えば、現在使用されている貨幣と、そうでない貨幣、そして指輪などの装飾品各種、貴金属や鉱石、宝石の原石がごちゃ混ぜになって、手前にちょっとした小山を作っている。その隣には、(何のスキルが入っているか知らないが)スキルーブがゴロゴロとの無数に転がっていた。

もちろん、貴金属や鉱石、宝石の原石だけではなく、布製品や革製品も無数に存在している。


この部屋のモノをすべて売りさばけば、国家予算の数十倍から数百倍の価値になると思われる。もちろん、そんな事をしたら、現状の商品価値などあっという間に崩壊する事間違いなしだ。

この国(コロラド王国)では、そんな事はやらない予定(やらないとは言っていない)だが、私の心証が(ぺニアの一件で)悪いあの国とかでは、別にやってもいいかなっとは思っている。

あの国に足を踏み入れたらやる可能性もあるが、今のところ足を踏み入れる予定はないので、たぶん(あの国の経済的には)大丈夫だろう。


閑話休題。


「1つ目の忠告は仕方ないとして、2つ目の忠告はあたしたちにはあまり関係ない事だのね?」

「それは言えてる!魔力量の少ない前衛陣はともかく、魔力量が多い後衛陣には意味のない縛りだな。」

「そうそう、なんせヒカリちゃんの【アイテムボックス】って、コトリちゃんから聞いた話では木星サイズなら余裕で入るって言ってたよね?ヒカリちゃん、そこんところ、・・・・・どうなの?」


コトリが忠告文を見ての率直な感想を述べると、【アイテムボックス】の仕様上の制約によって「ちょっときついかな?」という感想を述べるナオミチ。さらに被せるように私に質問してきたのはミオだ。


「【アイテムボックス】を創った時よりも、今は魔力量が10倍近く増えているからね。その分、中の容量も増大して、今では太陽くらいならぎりぎり入るくらいかな?」


これは、私もおうれしい誤算だったが、【アイテムボックス】の容量は、『創った時(付与された時)の総魔力量』で半句、『現在保有している総魔力量』なのだ。限界まで入れると仮定すると、創った当初でもすでに使い切れない量のアイテムを格納できていたのだが、今では恒星サイズである。実質、無尽蔵のアイテムを格納する事が可能なのだ。


「2つ目の忠告である『この部屋に入る時点で所有している能力・アイテム・魔術等で持ち出しできる限界量の範囲内なら、この部屋の中にある者を持ち出し可能とする。ただし、ダンジョンの外の出るまでに、持ち出したモノがその体から離れた場合、持ち出したすべてのモノは再びこの部屋の中に戻されるものとする』という一文。

これに関して言えば、私には全くと言っていいほど鋳物なさない警告だね。・・・・・・本当に。

今回については、武器・防具関連はみんなの好きなモノを好きなだけ取って行ってもいいよ。使わない者とスキルオーブは、私がすべて回収するから。」


という事で、全員でワイワイガヤガヤしながら、宝物庫にあるアイテムを片っ端に回収していく私たち。結果、すべてのアイテムが回収され、宝物庫の床や壁が見える状態になった。


正面の建物に入る。

正面の建物の中には、ダンジョンの外へと転移する魔法陣と、ダンジョンコアのある部屋があった。

このダンジョンコアの部屋がちょっと曲者で、この構造によって私は、ダンジョンコアを封印する事はないと踏む。


その理由とは・・・・・。


ダンジョンコアのある部屋には、ダンジョンコアを咥える形で鎮座しているドラゴンの石像があるのだ。このドラゴンの石像が、ただの石像だったなら即座に部屋ごと封印していただろう。

しかしこの石像は、部屋の中に入った瞬間に、なんとレッドドラゴンとなって動き出したのだ。ちなみにこの時、口に咥えていたダンジョンコアは、レッドドラゴンの体内に飲み込まれている。

そのため、ダンジョンコアをどうにかしたいなら、このレッドドラゴンを討伐しないといけない事になる。

ちなみにレッドドラゴンは、その名の通り火属性・・・・それも、合成属性である煉獄(火+地+無)属性であるドラゴン種最強の所属でもある。なお、ドラゴンは魔物であるが、同じ竜種でも光龍『パルティン』・闇龍『バハムート』・風龍『ウイングブレス』・水龍『リバイアサン』・火龍『サンフレア』・地龍『タートルテラテクス』・無龍『エンチャウロス』の7竜は、神の御使いである神龍にカテゴライズされている。


ちなみに、レッドドラゴンの攻撃の破壊力はすさまじく凶悪である。

翼の一振りで巻き起こる風は、数百度にも達する灼熱の暴風を生み、口から吐き出すブレスは、進路上のあらゆるものを一瞬で無に帰す。ただの吐息すらも、触れた大地が溶岩流へと化すのだ。

また、尻尾の一振りで触れたモノは獄炎の炎をまき散らしながら数十キロ彼方へと吹っ飛ばされる。もちろんその進路上において、触れたモノを一瞬で炭化させるのだ。また、その爪で攻撃されるだけで、鉄すらもバターのごとく斬り裂いていく。

こんなものが大地を離れて空を飛び回るため、ダンジョン内でなければ、命の危険に曝されようとも確実に討伐しないといけない。

私たちなら倒せなくはないとは思うが、あまりお相手したくない分類である。

ダンジョンの外にいて、町や村などを襲ってくるのならともかく、このダンジョンの裏ボスのごとく君臨しているのなら、別に放置しておいても問題はないだろう。

その理由としては、討伐者がこの部屋から出れば、元の位置に戻って元のダンジョンコアを咥えたドラゴンの石像になるからだ。

つまり、命の危険を冒して討伐するほどでもないと考えたのだ。どうせ、ダンジョンコアを護っているだけなので、これはある意味最強の護りだと考えてもいる。


そんなこんなで、初めてのダンジョン討伐を終えた私達『ご主人様とメイドさん』御一行は、ダンジョンの外に帰還するのであった。


ダンジョンを出ると、明るい昼間だった。もっともドカドカと雪が降っており、村の中は除雪されているが、一歩でも外に出ると3mくらい雪が積もっている。本格的に、雪に閉ざされた極寒の冬が到来したみたいだ。

昼間という事もあり、ここダンジョン村の村長さんを訪ねダンジョン討伐の最終報告をする。本来はオークドの町の町長(貴族に叙勲されたので、領主と呼んだ用がいいのかな?)であるリキュードさんが本来の依頼主ではあるが、討伐報告に関しては、ダンジョン村の町長さんでいいという話になっている。

どうせ、リキュードさんに話をしても、ここにその話が戻ってくるだけだからという理由で。

さて、ここで買い取ってもらうのは、ダンジョン内の各階層ごとの詳細と、ダンジョンマップ。あとは、宝箱や宝物庫にあった金銀財宝の一部だ。

宝物庫にあったおカネについては、現在使用されている共通通貨については、ここで使用するためダンジョン村に納入(後ほどオークド町にて生産される予定)し、それ以外の古銭に関してはここで納品されても利用価値がないとの事。サクラピアスよりも大きな町で換金してくれと言っていた。古銭以外にも、そういった品物が多々あるので、すべて同じ対応になっている。


なお、裏ボスとして君臨し、ダンジョンコアを護っているレッドドラゴンについては、そのまま放置する事で共通認識を得ている。

討伐しようと意気込むバカがいるかもしれないが、そもそもその手前に君臨するダンジョンボスを討伐できなければお話にならない。

15階層よりも下の階層は、(この世界にあるのかどうか知らないが)地獄の入り口ような場所なので、そもそも17階層までたどり着ける者は皆無だろうと思われる。

物理的・魔術的にも最強であり、さらにはゴキブリの集団を相手にしても意識を保てる精神力も必要である。

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