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勇者かわいい ~知らんけど、たぶん猫ちゃんがオワコン世界を救うお話~  作者: PYON
第四章 魔王ミレーネ・ヴァルガス

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エピローグ03

 ぼくは猫ちゃん、かわいいという名前だ。今日、ぼくはすごいものを見つけた。それはこの洞窟だ。どこがすごいかって。この洞窟は出来立てなのだ。

 それの何がいいって。人間にはわからないだろうね。猫ちゃんは建築現場が好きなんだ。

 それはね。乾いていないコンクリートがあるから。

 みんなも見たことがあるでしょう。コンクリートに猫ちゃんの足跡が点々と残っているのを。あれはね。ぼくたちにとって勲章なんだ。ぼくたちが生きていたという印。それをコンクリートに残すのだ。

 何千年前の遺跡にも、この勲章は残っている。それを見てぼくたちは感動する。

 それで、ぼくが見つけたのは出来立ての洞窟。床のコンクリートはまだ乾いていない。ぼくはそこに一歩踏み出す。冷たくて気持ちいい。硬さもちょうどいい。

 あんまりびちゃびちゃだとダメだし、乾きすぎてもだめだ。コンクリートコンシェルジュのぼくから見ても最高の状態だ。この状態は今しか味わえない。

 これは猫ちゃんの本能だな。洞窟ははるか奥まで続いている。

 ぼくはどんどん足跡をつけていく。ぼくも猫ちゃんとして生まれたからにはこんなにすごい足跡を残したかったんだ。

 いくら奥にいっても終わらない。これはすごいぞ。足跡のギネス記録かもしれない。

 これは簡単に引き返せない。なぜ奥にすすむのって聞かれたら、ぼくはこう答えるだろう。そこに半乾きのコンクリートがあるからだ。

 途中でなにか赤外線があるところもある。これは何かの罠だろう。

 こんな究極のコンクリートが簡単に味わえるわけはない。

 でも、猫ちゃんには通用しない。障害物だらけの床でも簡単に歩けるのが猫ちゃんだ。

 最後にぼくの前が扉でふさがれている。この奥にもコンクリートはありそうだ。

 よく見ると扉に隙間がある。頭がとおれば大丈夫だ。ぼくは扉の隙間をするりと抜ける。


 そして、部屋の中央の石柱にあるいていく。そのとたん、部屋は光につつまれた。

 こうして、ぼくは勇者になったのだった。


                                           了

これでこのお話は終わりです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

しばらく賞の応募のほうをメインにやっていきたいと思います。

よろしくお願いします。

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