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精霊の加護163 フィアとチルとワラの第五形態

精霊の加護

Zu-Y


№163 フィアとチルとワラの第五形態


 翌朝、東府近衛隊の隊長が仕切って、ジャイアントクロコダイル掃討作戦のブリーフィングを催している。一応俺も呼ばれたので参加した。


 冒険者パーティはリーダーのみ、ざっと20人近くいるから、それだけのパーティが緊急時に駆け付けたと言うことだ。

 それ以外に領主またはその名代の家臣が、ハイジも含めて8名。つまり、8貴族家が救援に駆け付けた訳だ。なお、ハイジとは、このブリーフィングの前に挨拶を交わしている。

 俺は一応ソロ…なのだろうか?それと俺は、冒険者であり、貴族家でもある。しかも、精霊たちは全員、俺と一緒に来ているので、うちだけ全員参加だし。はっきり言って異質な集団である。まぁ大目に見てくれぃ。苦笑


 一応、この場のまとめ役である東府近衛隊隊長が、俺からの情報でジャイアントクロコダイルが18匹であることと、篝火を1ヶ所だけ消して餌を置き、上陸して来たジャイアントクロコダイルを殲滅する作戦を説明した。

 冒険者連中も、領主または家臣も、隊長の作戦に頷いているので、その方向に行き掛けたのだが、俺が昨日のアイディアを提案した。


「隊長、提案があるんだがいいか?」

「スピリタス卿ですか?どうぞ。」

「諸君、俺はゲオルク・スピリタス、王家付精霊魔術師だ。ちょいと提案があるので聞いて欲しい。」

 衆目の眼が集まった。ひと息置いて、俺は昨日閃いたアイディアを説明した。


「上流から流れて来る水を、篝火で囲んだエリアのすぐ上からすぐ下に向かって、水の精霊魔法で放水する。これでエリア内の本流の水量がみるみる減る。

 水量が減ったところで、火の精霊魔法でエリア内の水を沸かす。これでジャイアントクロコダイルは、河の中にいられなくなり、河岸に逃げ出て来る。

 出て来たら冷気の精霊魔法で凍らせる。

 あとは諸君で、持ち場に出て来たジャイアントクロコダイルの首を切り落とすなりしてトドメを刺して欲しい。どうだろうか?」


 俺の提案に対して、参加者たちがまわりと意見交換をしだして、ガヤガヤし出した。

「そんなことができるのか?」

「いや、無理だろ?」

「魔力量がどんだけいるんだ?」

「見当も付かねぇな。」

 まぁそう言う反応になるか。笑


「スピリタス卿、そんな大掛かりなことができるんですか?」ここにいる全員に共通な疑問を隊長が聞いて来たので、俺はひと言。

「造作もない。精霊魔法だからな。」


「嘘だろ?」「マジか?」「いや、流石に…。」

 囁かれる声を聴く限り、やはり半信半疑のようだ。

 するとハイジが、

「できる。わらわはこの眼でゲオルク様の精霊魔法を見た。」

 森の大魔女と異名を取るミュンヒェー辺境伯の、このひと言で、一同はシーンとなった。やはりハイジは、有名人だな。笑


「分かりました。スピリタス卿の案で行きましょう。万が一、上手く行かなかった場合は、最初に案に切り替えると言うことで…。」隊長がまとめに入ったのだが…、

「待て、聞き捨てならぬぞえ。そなた、ゲオルク様が信じられぬと申すのか?」

「え、いや、そう言う訳ではなくてですね…。」困惑する隊長。

「ハイジ、よい。すぐに分かることだ。」

「ははっ。出過ぎました。お許しを。」

 このハイジの態度が、貴族家の代表たちをさらに驚かせた。森の大魔女と呼ばれるハイジは、先代ミュンヒェー辺境伯夫妻が暗殺され、10代で家督を継いでから、その冷気の魔術で教国との国境を死守して来た実力者である。


 常に複数の情夫を侍らし、傍若無人に振舞う自由奔放さから、貴族社会では、腫物を触るような扱いを受けつつも一目置かれて来ているのだ。

 そのハイジが俺には従順な家臣のように振舞っている。精霊魔術師の実力を直に見たことがない貴族家からしてみれば、俺は精霊魔術師と言う珍しさを利用して、三の姫殿下と婚約し、侯爵の地位を得た成り上がり者である。嫉妬からいい印象は持たれていないのである。


 取り敢えず精霊魔術師の実力を見ようと言う雰囲気になってブリーフィングが終了した。


 俺はペガサスのナイトに跨り、上空へと舞い上がった。青空に舞い上がる漆黒の天馬は皆の眼を引いた。ナイトに乗った俺のまわりには、色彩豊かな精霊たちが取り巻いている。


「じゃあ行くか。まずワラ。河の水を飛ばすぞ。」

『了解。うううう…。』第四形態のワラが両腕両脚をぎゅーーーっと縮め…、

『だあああー!』っと一気に大の字になると、篝火で囲まれたエリアのすぐ上流の河の水が、龍の様に上空に舞い上がり、大きなアーチを描いて2㎞先の篝火で囲まれたエリアのすぐ下流まで飛んで行く。2㎞に亘る大放水である。

 ワラの精霊魔法で、上流から流れ込むはずの水が上空を飛んで行ったため、篝火で囲まれたエリアの河の水位がみるみる下がって来た。


「フィア、残った川の水を沸騰させるぞ。」

『了解。うううう…。』第四形態のフィアが両腕両脚をぎゅーーーっと縮め…、

『だあああー!』っと一気に大の字になると、上空から赤い熱線が、篝火で囲まれたエリアの水に照射され、ジュワワワーーーっと言う音と共にもうもうと水蒸気を上げつつ沸騰し、ほとんどの水が湯気となって上空へと立ち上って行った。

 この赤い熱線は、河の中央を上流から下流に向かって進みつつ、沸騰エリアをどんどん広げて行く。熱湯に晒されたジャイアントクロコダイルは、河面から跳ね上がり、残り少なくなった熱湯から半身を出しつつ、もんどり打って転げ回っている。


「よし、チル、仕上げるぞ。」

『了解。うううう…。』第四形態のチルが両腕両脚をぎゅーーーっと縮め…、

『だあああー!』っと一気に大の字になると、チルから放たれた吹雪は、それまでの沸騰地獄を、瞬時にして氷漬けの世界に変えた。氷漬けの範囲は徐々にゆっくりとフィアの赤い灼熱の熱線を追って行く。

 のた打ち回っていたジャイアントクロコダイルは、次々に動きを止めた氷の彫像へと姿を変えて行った。


 この間、フィアもチルもワラも、繰り返し魔力補給に来たので、俺はアードベクをひと口含んで口移しで精霊たちに与えた。それから矢尻でグリグリやって血を滲ませた指を吸わせ、幾度も魔力を供給した。その都度、満タンになって赤と藍と青に発光しつつ、精霊魔法を放出し続けていた。


「よしこれでOK。ご苦労さん。」

『『『はーい。』』』と、ご機嫌なフィア、チル、ワラの3人に対し、

『『『『『『ぶー、出番ー。』』』』』』と、ツリ、クレ、ウィン、メタ、ソル、ダクの6人が不満タラタラである。まぁしょうがない。笑


 下を見ると、冒険者たちや貴族家の手勢が、氷の彫像となったジャイアントクロコダイルを始末していた。

 この後は、奴らに任そう。


「よし、ナイト。戻ろうぜ。」

『はーい、戻ったら四角いお砂糖頂戴♪』

「もちろんだとも。」

 しかし右腕にフィア、左腕にチル、背中にワラが抱き付いて来て、すりすりしつつ、交代でべろちゅーを求めて来だした。あー、こりゃ3人とも、この直後に第五形態に行くな。苦笑


 昨日、精霊魔法で造ってもらった簡易野営所に降り立ち、ナイトに御礼の角砂糖をやって放牧した。

 はぁはぁ言ってるワラとフィアに、露天風呂を沸かしてもらい、精霊たちを洗ってやると、フィアとチルとワラは、ビクンビクンと反応している。さらに並乳を揉んだり頂を摘まんだりしようものなら、感じまくって悶えまくっているではないか。ちょっと面白いかも。笑

 ちなみにこの並乳への悪戯で、教国からの帰国の途で禁欲させていたマイドラゴンが、立ち上がってギンギンに目を血走らせつつ、『出番ー!』と吠えていた。まぁちょっとしたご愛敬である。


 俺は、簡易野営所の屋根と壁を、予め取っ払った。第五形態になるときは、球体が直径5mくらいに膨れ上がるから、その対策だ。


『ゲオルクー、早くー。』『我慢の限界ー。』『早くしよー。』

っておいおい、まさか3人一緒?

『『『違ーう、順番ー。』』』


 フィア、チル、ワラの3人から、野営用の簡易ベッドに押し倒され、仰向けに寝かされると、最初にフィアが後ろ向きに俺の顔を跨いで、お尻アップである。苦笑

『飲んで。』フィアはそう言うと、俺の腹の上から前のめりになって、股座のマイドラゴンを捕食した。

 れろれろちゅばちゅば…。うおおー!お上手過ぎる♪

 フィアの蜜壺からあふれ出した、魔力味の液体を飲む俺。この液体、非常に美味である。


 そのまま俺とフィアは、四十八手のふたつ巴~いわゆるロクキュウ(英語)~の態勢で、互いに口で攻め合った。

 禁欲でため込んでたマイドラゴンは、あっさりホワイトブレスを放出し、フィアがそれをすべて飲み込んで赤色に発光すると、蜜壺から魔力液が、さらに溢れ出して来た。もちろん俺はあふれ出た魔力液を、すべて飲んだ

 フィアは赤色に発光したまま直径3mほどの球体になり、ぐんぐん膨れて直径5m程になった。予め屋根と壁を取り除いておいて正解である。


 そして直径5mの球体のフィアが、人型を取ると、ボンキュッボンの第五形態。待ってました。超美人の巨乳さん。頂きまーす。

 思わず俺は、第五形態になって発光が収まったフィアを抱き寄せ、べろちゅーを堪能。その後、わが妻たちサイズの巨乳でぱふぱふからのおしゃぶり。そして蜜壺へ…。

『ゲオルク、エッチはまだダメ。』

「ちょこっとしゃぶるだけ…。ひと舐めでいいから…。」

『『ダメー。』』チルとワラに引きはがされ、仰向けに押さえ付けられると、

『その代わり…。』と言ったフィアに再びぱくりんこされた。

 フィアからの、再びのれろれろちゅばちゅば舌攻撃で、マイドラゴンはあっさり搾り取られた。俺から口移しでウイスキーをひと口もらった第五形態のフィアは、ホワイトブレスの濃厚な魔力をウイスキーでさらに増幅させ、ゴクリと飲み込んで、眩く輝くのだった。


『次はチルー。』

 チルに叩き起こされたマイドラゴンは奮戦。まぁ、禁欲直後だったと言うのもあるけどな。で、以下同文。


『最後はワラー。』

 ヘロヘロになったマイドラゴンは、それでもまた立ち上がり、ワラとの決戦へと挑むのだった。ああ、マイドラゴンよ、お前は勇者だったのだな。

 その勇者マイドラゴンに、ワラは遠慮なく…、襲い掛ーかるー♪若い力でー♪で、以下同文。


 すべて終わった後、6回連続でホワイトブレスを搾り取られたマイドラゴンは…、静かに倒れて落ちたー♪疲れてー眠るようにー♪ライラライ…♪

 そして、しばらくした後、『帰れるんだ、これでただの…、』と呟きつつ、変身を解いてマイサンに戻ったのだった。


 さて、俺の魔力量の上限であるが、第五形態との契約ボーナスは+5万なので、第四形態の+4万から1万上昇、第四形態から第五形態への進化時の体液飲みで+2万。精霊ひとりあたり合計3万上がり、それがフィア、チル、ワラと3人分なので、9万の上昇だ。

 俺の魔力量の上限は、88万にアップした。


 自分からTバックを穿いたフィア、チル、ワラの3人に、「Hカップブラは俺が着けてやるよ。」と言うと、素直に付けさせてくれた。どさくさに紛れて揉んだのは内緒だ。え?そんなのお見通し?バレテーラ!

 ゆるふわの精霊の衣も『これ、きつくなーい。』と言って、すんなりと着てくれた。

 なんだかなー、ちょっと、すんなり行き過ぎて拍子抜け。…ってか、なんか物足りない。『これいやー。』「頼むから着てくれー。」の攻防がないと微妙に寂しかったりする俺なのであった。


 半年間、ふらふらしてしまいましたが、週1ペースで連載を再開します。毎週火曜22時に投稿します。


 以下の2作品も合わせてよろしくお願いします。

「射手の統領」https://ncode.syosetu.com/n2002hk/

「母娘丼W」https://ncode.syosetu.com/n9708if/


 カクヨム様、アルファポリス様にも投稿します。


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