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遠足の買い出し

遠足の前日、今日は日曜だが、アレックス先生との買い出しの日だ。

休日に会うなんでデートみたいだなとよぎる。いやいや、仕事仕事と自分に言い聞かせるが、服選びにとても時間がかかってしまった。可愛すぎる服や、固すぎる服、ベストな服が浮かばない。

そんなこんなで悩んでいたら

”あと5分ぐらいでつきます。”

スマホに連絡が来てしまった。焦ってちょっとだけかわいい服を手に取り着替える。デートじゃないよ。仕事仕事。と言い聞かせながら、マンションを出た。

すぐにアレックス先生の車が到着し、助手席に乗り込む。

「今日はいつもと雰囲気が違いますね。」

「そうですか?」

「はい。色味が明るくて、こちらの方が素敵です。」

顔に血液が集まってくる。アレックス先生が平然と運転を続けている。仕事仕事。これは仕事とまた何回も自分に言い聞かせることになった。

到着したのは、倉庫みたいなスーパーだ。ここは一杯買うときには便利なお店だ。大きなショッピングカートに予算内になるようにと食べ物を入れていく。教員分も別会計で計算しながら買っていく。

「自宅用で何か必要なものありますか?」

「あ、じゃあお茶と冷凍のお野菜を・・・」

個人的に必要なものも別会計で買っていく。必要なものを買い終わり、お会計を済まして、アレックス先生の車へむかった。トランクには大きなクーラーボックスが用意されていた。

「アレックス先生、キャンプとかお好きなんですか?」

「あ、わかります?」

「はい。こんなおおきなクーラーボックスお持ちなので、そうなのかなと。」

「望んで日本にいるんですけど、たまに自然が恋しくなって、キャンプに行くんですよね。」

「そうなんですね。いいご趣味だとおもいます。」

「ありがとうございます。今度一緒にどうですか?」

「はい、ぜひ。」

社交辞令かな。社交辞令だよね。そう思いながらも心が弾むのを止められなかった。

車に乗り込むとアレックス先生が言った。

「まだ時間ある?」

「はい!」

「じゃあ、お茶して帰ろうか。」

アレックス先生は山の上にある景色のいいカフェに連れてきてくれた。そのカフェにはテラス席があり、ゆっくりできそうな雰囲気だ。

テラス席でケーキセットを頼んだ。わたしはイチゴのムースで、アレックス先生はガトーショコラだ。

「仕事には慣れた?学校はどう?」

「はい。みなさんよくしてくれますし、とても居心地のいい職場だなと思ってます。」

「水川さんは、魔法に拒否感ないいんだね。」

「そうですね。むしろ今まで物語の中の世界と思っていたことが現実になってわくわくします。」

「そうなんだ。怖いとか思わないの?」

「いえ?なにか怖いことありますか?」

「いや、そう言ってくれて嬉しいよ。世の中には自分の常識外のことは怖いって人もいるからね。」

「そうですか。まあそういう人もいますよね。」

「ははは。そうだね。」


夕方近くになり、帰宅した。

「また、明日。」

「はい。また明日お願いします。」

仕事が前よりももっともっと楽しくなるような予感がした。



読んでくださってありがとうございます。

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