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貴方にあえて、嬉しいわ(棒読み)

 目が覚めると、そこはいつもどおりわたしの部屋だった。

 ただ、少しだけ違う点といえばガラスの窓が割れて破片が飛び散っているということと、倒れている少年がいるということ。





 あ、そういえば少年に向かって氷投げつけたんだった。






 「………」



 そっとベッドから降りてスリッパを履き、少年の様子を見に行った。



 「だ、大丈夫ですかー……」




 返事は無い。






 「あの、えと、はい。悪いことしましたね。それはわかってます、目覚ましてくださいー」




 返事は無い。



 手で起こすことにした。



 頭を叩いてみたり、こちょばしてみたり、殴ってみたり…。






 返事は無い。




 あ、ヤバイ。殺しちゃったかも。



 え、……、ヤバイ。














 …………逃げるか!

















 今まで着ていたドレスを脱いで、少年の着ていた服を着た。

 下着姿じゃ可哀想と思ったのでわたしのドレスを着せてあげた。

 髪を切って、ベリーショートぐらいにした。鏡を見ながら切ったけど、失敗してないよね? 

 うん、別人みたい。オッケー、逃げる準備は万端だぜい!

 …最後に、もう一度少年君を見ていくかな。






 たったったと、小走りで少年の近くに駆け寄った。



 「少年君…君には悪いことをしましたねぇ。ほんとーにごめんなさい。最後にわたしのドレス、あげますから天国に行ったときにそれを売って生活してね」


 頭を指でつんつんと突っついた後、わたしは立ち上がった。




 「ごふっ、ぐっ、…ぅう」




 「……あ」



 生きてターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

 もう、どうでもいいよ!逃げてしまうよ!全部わたしのせいだけど、もうどうでもいいんだもん!



 わたしは、心の中でそう叫ぶと窓から飛び降りた。

 ここは一回だし、怪我はしないはず。


 もう、やけくそだよ!

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