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JK4人の異世界暮らし!  作者: 綿あめ真
北の魔眼の王と温泉勇者
57/100

天使な赤ちゃんですよ!

 芽衣と葵の子が生まれて1か月。


 4人でお昼ご飯を食べながら近況報告する。

 メアちゃんは芽衣に抱っこされておっぱいを飲んでいる。 


 聞くところによると、生まれたての赤ちゃんのお世話はとっても大変らしい。

 数時間おきに母乳をあげないといけないし、昼夜問わず泣くこともあれば突然起きることもある。

 おむつの交換もしないといけないし、何かあると怖いので常に目を離せない。

 

 ただ、子育てをする上で異世界に来てよかったことがあるようだ。

 それは魔法の存在!


「あああ!あああ!」

「【スリープ】」

「あ……スヤァ」


 このようなやり取りが夜中に行われているらしい。

 なんでも、お腹が空いているでもないし、おしっこも出ないけど夜中に突然目覚めて泣き出すことがあるようだ。夜泣きというらしい。


 そんな時はスリープの魔法を使って寝かしつけるのがいいみたい。

 夜しっかり寝てもらうことは生活リズムを作る上で大事なことなので、この世界ではどんどん魔法を使って赤ちゃんには寝てもらうことを推奨しているらしい。


「子育ては夜が大変って聞いたけど、魔法があって良かったね」

「本当だよ~。赤ちゃん可愛いし、今のところ大変なことはそんなにないかな?」

「おしっことかうんちは?」

「それも、おむつを変えてから【クリーン】を掛けてあげればいいだけだから簡単だよ~」

「生活魔法大活躍じゃん!」

「私たちもどっちか取ったほうがいいわね。生活魔法。というか私が取っちゃうわね」

「お願ーい」


 常に芽衣が一緒にいるわけではないから、夕陽に生活魔法を取ってもらおう。


「それで、メアちゃんはどんな感じなの?」

「そうだね~。基本は数時間おきに起きて寝ての繰り返しかな?起きてるときはおっぱい飲んで、たくさん飲んだら寝ちゃうね」

「やっぱり朝も夜も関係なし?」

「そうだね。ただ、夜は魔法で寝ているから、ある程度の生活リズムは出来てきたかなぁ?ね、メアちゃん」

「あー!」


 おー!返事した!


「頭いいねーメアちゃん」

「そうだね~。思ったより手が掛からないし、いい子だよ」

「よく泣くけど」

「元気な証拠だよ」

「可愛いわね」

「私たちも早く子供が生まれて欲しいね!夕陽」

「そうね」


 夕陽が愛おしそうに赤ちゃんがいるお腹を撫でる。

 夕陽はお腹が大きくなり始めたときは不安を隠せない様子だったけど、メアちゃんを見ている今はとにかく早く生まれて欲しいと願うようになってくれたようだ。


 メアちゃんの後に生まれてくるから子育ての予習はばっちりだし。


「あと、最近はおっぱいを飲むのが上手になった気がする~!」

「ほほう」

「前までは何回かに分けて飲んでいたけど、今は一回でお腹いっぱいになって寝てる感じがする」

「成長してるんだね」

「おっぱいの出もよくなっているのかもしれないわね」

「葵ちゃんのお陰かも~?」

「「「!?」」」

「…ここでする話しじゃないわね」

「葵…」

「し、知らない」


 まぁね。

 人の営みは千差万別なのだ。


 メアちゃんはお腹いっぱいになったのか、すやすや寝ている。

 可愛いなぁ。


 その日は一日中芽衣と葵の話を聞いたけど、とにかくメアちゃんが可愛くて仕方がない様子が伝わってきた。

 確かに子育ては大変だけど、それ以上に日々成長するメアちゃんを見ていられることが嬉しいみたい。




 そんなこんなで芽衣と葵はメアちゃんのお世話に奔走し、私と夕陽はそのやり取りを勉強しつつ穏やかに過ごしていた。


 


 そしてメアちゃんが生まれた3か月後…

 遂に夕陽が破水した。


 その数日前からおりものが多かったらしいので、やっと来た!という感じだ。

 芽衣の時とは違い頭も冷静だし、夕陽もリラックスできている。

 ジャー!と大量に破水したのには驚いたけど!


 破水してから数時間後、徐々に夕陽の表情が険しくなっていく。

 スイナさんが優しく問いかける。


「痛みはどうじゃ?」

「段々痛みが強くなってきました。感覚も短くなってきている気がするわ」

「うむ。赤ちゃんを押し出している証拠じゃ。もうじき生まれるぞ。頑張ってな」

「頑張れ夕陽!」

「ええ」

「夕陽ちゃんもついに出産か~」

「楽しみ」


 ほわぁ。芽衣たちの時とはまた違う緊張感。

 出産に立ち会うのが二度目なのもあると思うけど、冷静になっている分ワクワクしている。

 夕陽の手を握り、静かに待つ。


 そしてついに赤ちゃんが生まれる瞬間がやってくる!


「うっ!!」

「夕陽!深呼吸!ひっひっふー!」

「ひっひっふー!」

「呼吸を止めるでないぞ」

「頭出てきたよ!夕陽ちゃん!」

「頑張れ!」

「出てきたぞよ!」

「きゃっきゃ!」


 おわぁ!天使が降臨なさった!

 スイナさんがタオルで拭いてくれている赤ちゃんを眺める。

 めっちゃ可愛い!ってか笑ってる!?


「これは珍しいのう。泣くのが普通じゃが、まさか笑って生まれるとはのう」

「可愛いーーーーー!!!夕陽!ありがとう!」

「ええ。抱っこしてもいいかしら?」

「もちろんじゃとも」


 スイナさんから赤ちゃんを抱っこさせてもらう夕陽。

 なんだか感動的。


「ふふ。目元が朝日そっくりね」

「いいなぁ!次わたしにも抱っこさせてね」

「それで、この子の名前は?」

「まだ聞いてない」


 あ、そうだった。生まれるときに名前を言うからって焦らしてたんだった。


「この子の名前はユア!夕陽のゆと朝日のあで星宮ユア!」

「私たちと名前の付け方一緒じゃん!」

「姉妹みたい」


 メアちゃんとは是非仲良くなって欲しい。

 こうして星宮ユアと橘メアの二人は生まれた。


 この世界を救う存在になるか、はたまたまったりこの世界を満喫するのかはまだわからない。




 星宮ユア 人族 LV1

 HP400

 MP500

 

 攻撃力212

 防御力205

 魔法攻撃力280

 魔法防御力268

 敏捷8

 運80


 称号 女神ユリレーズの祝福を受けし者

    悪神ロキの祝福を受けし者

 スキル 

 なし


 スキルポイント

 100000




 楠メア 人族 LV1

 HP60

 MP700

 

 攻撃力20

 防御力250

 魔法攻撃力260

 魔法防御力300

 敏捷4

 運77


 称号 女神ユリレーズの祝福を受けし者

    悪神ロキの祝福を受けし者 

 スキル 

 なし


 スキルポイント

 100000



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ポンコツお姫様姉妹と巡る異世界譚
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