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月下の舞姫と 堅物騎士の ラプソディ    作者: アニィアンニンドウフ
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前奏8

リリアそっくりの女性を探しにきたのは、薬草師のミスカと4人の姉巫女の内の一人であるレキシアである。

「ねえねえ、ミスカ。“風の一族”ってな~に?」

基本巫女より薬草師の方が神殿の外に出向くことが多いため、世間の常識に詳しい。

「王家より認められた領地を持たない領民のことよ」

「えっ?領地がないのにどうやって暮らしているの?」

「各領地を回る、つまり流浪しているらしいわ」

「流浪…それで“風の一族”かあ~なんか、カッコイイわね」

「そんなに甘いもんじゃないよ、おねいさん」

突然ルルカが前を向いたまま会話にくわわってきた。

正直あまりののんきさにちょっぴり腹が立ったのである。

「あたいたちはそれぞれが一ワザを持ってんのさ。

 例えば、獣退治の剣の使い手。

 野外料理の専門家。

 そこらへんの野草で薬を生み出す薬草ばば。

 その技を各地に伝えるのもあたいたち一族の大切な使命なのさ」

「じゃあ、あなたの一技は何ですの?」

「…舞 」

「「!!」」

おもわず月の精霊に心の中で感謝せずにはいられなかった二人なのであった。

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