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僕をさりげなく弱らせる方法  作者: 降井田むさし
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ミュージックと僕

ミュージックはこの世界に溢れている。ミュージックが耳に入らない日なんてない。世界はミュージックで出来ている。


前は音楽をかけながらじゃないと眠れなかった。前は音楽をかけながらじゃないと小説が読めなかった。前は音楽をかけながらじゃないと車の運転が味気無かった。音楽、それはアシストしてくれるアシスタントのようなものかもしれない。


テレビから流れてくる歌と全く違う歌を大声で熱唱する人を知っている。テレビから流れてくる歌を聞きつつ一緒に歌うのなら誰もがやってしまうものなのでいい。しかし、他の歌が流れているのにも関わらず、別の曲を歌うのはヤバい。他の歌を聞きながら違う歌が歌える人はスゴいと思う。よくツラれないなと思う。でもやめて欲しい。


頭の中でたまに作曲してボイスレコーダーに録音したりしている。突然良いメロディーが頭の中に降ってくるときがある。常に頭のなかには音楽が流れている状態なのだ。突然良いメロディーが頭の中に降ってくるのが入浴中だったり、何も持っていないときだったりすると、かなり焦る。


ミュージックという言葉を知らなければ【music】をミュージックと読むことは、僕には出来ないだろう。【s】だというのに【ジ】に繋がるなんて、まっさらな脳のときには想像もつなかいことだ。


たまにイヤホンを耳に付けてないのに、音楽が鳴り響いていることがある。それが音楽ではなくおじさんの張った声だったときは驚いた。突然、鮮明に声が流れ出すのだ。夢でも何でもなく、現実として流れ出すのだ。決して僕がおかしくなった訳ではない。もしかしたら、脳に誰かが話しかけているのかもしれないが、真相は闇の中だ。


僕をさりげなく弱らせるとしたら、僕だけに聞こえるように歌を流せる機械を使えばいい。周りには聞こえずピンポイントに、遠くから一人だけに音を伝えられる機械があるみたいなので、それを使って僕に歌を流せば弱るだろう。さらに、僕の好きな曲が流れるなかでおじさんが違う歌を歌っている音声にして、その合間合間に『【music】の【s】は【ジ】に繋がるよ』という音声を何度も入れれば、確実に弱るだろう。

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