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僕をさりげなく弱らせる方法  作者: 降井田むさし
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美容院と僕

美容院は髪の毛がかなり伸びてきたな、と思わない限り行こうとは思わない。出来れば行きたくない。行く回数が少なくなるのであれば少なくしたいくらい好きではない。美容師の方がお喋りをしてくれるのはとてもいいことではあるが、逆に休まらない。だからマシンガントークと沈黙だったら、沈黙の方がいい。


美容院を予約したのに、二度寝をしてしまって、予約の5分前に起床したことがある。急いで支度をして、急いでいると周りに気付かれないように早歩きで向かっていった。でも美容院まで結構かかるかなと思っていても結構早く着いちゃうもの。普通に余裕で間に合った。


僕は予約した時間と3分前の間くらいで来店しないと気が済まない。5分前くらいだとまだ受け入れる態勢に入れていないだろうし、1秒でも過ぎると不安にさせてしまうと思うのでそれがベストだと思う。でも待ちきれなくて5分前に入店してしまうことも多数あった。


“髪の毛の量が多いね”それが行きつけの美容院の美容師の常套句である。髪の毛を洗うときにかなり苦労したり、カット後の床に広がる黒い髪の海を見たら実感するしかない。髪の毛が少ないよりは多い方がいいと思うので気にしないことにする。


美容師さんが前髪を引っ張りながら切るときがあって、なんかビクッとなる。だからやめてほしい。襟足に寝癖がついてきたら、そろそろ美容院に行ってカットしろ!のサインだろう。そんなことを思っている。


美容院と美容室の違いが分からない。それに美容院と病院、美容室と病室は『よ』が大きいか小さいかの違いだけなので紛らわしい。それならばもう、呼び名をビューティーサロンで統一した方がいいのではないかと思っている。ちなみに、美容院で『美の要因は?』みたいな会話が聞こえてきたら、たぶん笑ってしまうだろう。


僕をさりげなく弱らせるとしたら、僕が通っている美容院で働いて、決して美しくはない僕に対して『美の要因は?』という言葉と『髪の毛の量が多いですね』という言葉、計2つの弾丸だけを使い、マシンガントークを繰り広げればいい。普通に美容院に行くだけでも弱るのだから、これは確実に弱る。

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