20話「二俣空襲!武装左翼のB-29を迎撃せよあおいちゃん!」
12月か、クリスマスなんてキリストの奴らの愚行行事があるらしいが
俺には関係ない
日米韓と中露の戦争は激化する一方である。
一方国の機密組織「本土防衛軍」の拠点である神風高校は攻撃を受けることもなく
安泰ではあった。
そしてー!!!!!!!
放課後-
やりなれた掃除をさっさとおわらしたあおいは帰宅する
玄関-
「鈴、いこ?」
「はい!」
うれしそうに元気良く鈴は返答する
「ほぇ? あおいちゃんあれなんですか?」
「へ?」
校庭のいたる所に塹壕が…決戦にでも備えているのか?
ってかあんまり掘るなよ体育の時間の時邪魔だろ
ギュオオ…
「戦車ですね」
「随分本格的ね、流石国営」
戦車といっても九五式軽戦車と九七式中戦車数十両なんだが…
そしてー!!!!!!
ガタンゴトン…
「まもなく、二俣です、降り口は左側です」
キィィィ…
プシュー! ガタン!
「ふう、やっとつきましたね」
「いつも乗ってるのにホント長く感じるよね鈍行列車って」
「あおいちゃん? 最近元気ないですね…?」
「そう?」
「うん…なんか前みたいに元気じゃないですよ…」
「ごめんね…」
対応がよくわからないから謝っとく
「ええ? あおいちゃんのせいじゃないですよ、なにも謝らなくてもいいですよ」
「そうだね…」
「でも…気持ちはわかります…」
「えっ?」
「国が、やばいですからね」
「あ、うん…そうだね」
「大丈夫なんでしょうか…日本…」
「ごめん…保障はできないよ…」
「あおいちゃん個人のせいじゃないから謝る必要ないですよ」
「そうだよね…私今日おかしいらしいね」
「う〜ん、とりあえずわらいましょうか」
「そうだね…」
「ブッ…ブッハハハハハ!!!!!」
「下品な笑いですね…」
「うっ…笑えって言われてアハハだったらなんかわざと臭いじゃん」
「ブハハもわざと臭いですよ^ ^」
「そう…」
「?」
「あっ もう家の前じゃん、 また明日ね鈴」
「うん、あおいちゃんもまたね」
ガチャ…バタン
「あれ?」
そこにはないやら悲しそうないおりがいた
「どうしたの? いおり?」
「お母さんが…死んじゃった」
「!?」
「母さんが? なにがあったの?」
タッタッタ…
歩いてきたのはいおりの面倒でも見に来たのか姉さんと旦那さんらしき人物だ
「君が美緒の妹さんかい?」
「えっ?」
だれだこの男は?
「あっ はい!」
「そうか…俺は君のお姉さんの旦那の坂本徹生ってものだよ」
つーことは姉さんの苗字も今は坂井か、前に霧島って紹介したのは嘘になる気がしたが
姉さんも元々霧島という苗字だったから関係ないかと思った
「母さんが死んだって…」
姉が悲しそうに語る
「武装左翼の戦闘機の機銃掃射を食らったの…」
「えっ?」
実を言えばあおいは昭和でも特攻前に空襲で母を失っている、
そして平成の世でも敵にまた母を殺されたのである
ここにいる者には味わった事のないほどの悲しみだ…
昭和、平成にて二度も母を失った。
泣いているつもりはなくとも目は涙で溢れている
(お…お袋!…何故なんだ! 何故別な時代に生き返ってまでお袋が敵に殺されたと
聞かなければならないんだ!)
「それだけじゃないの…」
いおりがあおいに追撃するかのように喋る
「お父さんも…意識不明の重体なの…」
「うん、あおい、お父さんも生存の見込みがほとんどないの」
「まだ…未成年のうちに…こんな思いさせてごめんね」
「いや…姉さんたちに罪はないから…いいよ」
タッタッタッ…
とりあえず皆の前から去り部屋に入った
バタン
「…」
サッ…
自分と中島が移っている写真を片手に持つ
(俺の運命なのかもな、軍人は周りの人間が必ず死ぬ…定めなんだろう)
(なあ中島、おめえも俺の部下の弟だった)
(すまねえ…おまえだけは生き返れなくて…俺だけくだらん人生をここて送ってて)
「…」
ブオオオ…
外からすごい音がする
「なんだ?」
外を見ると…爆撃機の大編隊、自衛隊か? いや自衛隊は大型爆撃機はもっていない
第一九州のほとんどの戦力は前線に行っている、今九州にある防衛組織は本土防衛軍
ぐらいのもの、その本土防衛軍も大型爆撃機は持っていない、
そもそも海外からきたものなら自衛隊がミサイルか戦闘機で迎撃しているはず…
敵だとすれば…国内から飛びたったもの…まさか!?
ヒュー!!
ドゴォォォォオオン!!!
ドガォォォン!!
ドガァァン!!
ドゴォォン!!
カンカンカンッ!
最近設置された見張り塔から音が聞こえる、そして声が聞こえた
「空襲!!! 防空壕に隠れろ!!」
武装左翼による空爆を危惧して戦時中使用されていた防空壕を整備し
再び使えるようにしたらしい
まさか今その防空壕が必要になるとは…
「…」
シュタタタタ!
あおいはどこかへ走っていった、駅の方向だ
近くに爆弾が落ちた
ドゴォォォォオン!!!
「うっ!!」
爆風で飛ばされる、地面に背中をうちつけた
「いったぁ…」
(くそ…なんのこれしき! 大和魂を見せてやる!)
シュタタ…
そして駅へ行く、幸いまだ列車は爆撃されていないらしい
あおいはタクシーに乗りこむ もはや道路交通法など違反であった
非常事態で急ぐよう催促しタクシーはコーナーでドリフトし高速で走行し
信号は無視する、だが関係なかった
週十分後
シュタタ…
零戦を整備している人がいた
「回せ回せー!!!!」
あおいはスターターを回すよう命令する
ブロロ…ブロロロロ…ブロロロロロロロ
「コーンタック!」
日本海軍独特の鈍りの合図をし飛びたつ
(くそ…時間がかかった、もう爆撃も終了しているかもしれない)
ブオオオオオオオオオオ…
あおいの零戦は離陸を始めた
数分後…
(なんて奴らだ…ほとんど焦土になっているというのに…まだ爆撃している)
(日本人を徹底的に殺す気か…そうはさせない!)
ブオオオオオオ!!!!
ダダダダダ…
ダダダダダダ…
敵はB-29だ、とても重武装だ、幸い低空を飛行していたため撃墜は可能だが
被弾すればいっかんおわりだ
ダダダダダダダ…
エンジンを狙い20粍機銃を叩き込む!
B-29一機が火を吹いて墜落する、撃墜に成功した
ブオオオオ…
ダダダダダダダダ…
もう一機が火を吹いて墜落する
もう一機を落そうとしたら途中で弾が切れた、7.7粍で落ちる相手ではない、どうする?
おまけに女の子の体ではとても強烈なGには耐えられない
苦しい戦いだった
ようやく援軍がきた、沓名の零戦二一型だ
沓名は一機のB-29を撃墜
残り5機は爆弾を使い果たしたのか撤退を始めた
深追いは危険だ、7.7粍を叩き込んだ所で落ちるかはわからない
2機は基地へと帰還した
皆様方のご感想お待ちしております