第十七話 音楽室の奏(かなで)
朱音と花子が廊下を歩いているとき、花子の妖センサーが反応し、背後から七不思議の誰かが迫っているのだと分かった。七不思議は妖の中でも特に強い。果たして、二人の運命は如何に――?!
* * *
「やばいっ! もう迫っている!!」
「ガチでっ?! マジでやばいじゃん!!」
動揺する朱音。必死に走ろうとするが――?!
「ダメ! 私、走るの苦手なのっ!!」
ここで朱音の思わぬ欠点が発覚! それもそのはず、彼女――朱音は陰キャでありインドア派。走ったりとか運動全般が大の苦手なのだ。それに、彼女は立派なたわわをもっており、それが重しとなって(以下略)
「ダメだ~! 追いつかれるっ!!」
絶体絶命!! そして、朱音と花子の背後には――?!
「よう、花子。久しぶりだな」
「でたなっ! 七不思議・二番!!」
「いかにも。私が七不思議が二番――『音楽室の奏』だっ!!!」
奏――そう名乗る妖こそ、朱音たちを狙う七不思議が二番の正体だった!!
花子と同じく女性の姿をしたその妖は、美しい白髪のロングヘアにスタイリッシュなセンターパートの前髪。細く吊り上がった眉と長いまつ毛、そして切れ長のツリ目。肌は色白。身長は高めで全体的にお姉さん的な魅力がある。スタイルも抜群で黒いクラシカルワンピースがおしゃれだ。
って、今は彼女の容姿など特にどうでもよい!! なにせ、彼女は敵なのだっ!! 普通に早くぶっ倒さねばっ!! だが、しかし――、
「奏! こやつはなんだかんだいって七不思議だ! 強くて倒すのは手こずるぞっ!!」
「んじゃ、どうすればいいの?!」
「逃げようっ! 頑張れば逃げれるはず!!」
「ガチかよ?! でも、私これ以上、走れないよ~?!?!」
あまりにも暴論すぎるっ!! 花子よっ! お前も七不思議だろうがっ?! 『逃げる』ってなんだよっ?! 『逃げる』って?!?!
と、ツッコミをしてる場合ではないぞっ!! そんなことしてるうちに、奏はどんどん迫ってきているというのだからっ!! ってか、マジで疑問なんやけど、なんで奏は花子たちのことを襲っているんだ?? だって、妖は別に他の妖を狙ったりする必要はないんじゃ――??
と、刹那――、
「七不思議が三番・花子よっ!! お前は規約違反を犯したっ!! なにせ、七不思議という立場であるというのに、そのような小娘を主にしたのだっ!! 私が処罰せねばならぬっ!!!」
って、この奏って妖――、襲う理由を全部説明してくれてるっ(笑)?!




