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十社会十パラドックス  作者: 遠藤千和
第1章 ー入学編ー
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第2話 「争い」

前回初登場の人物・前回情報を公開された人物 (説明)

豊龍 凪紗 (男、1年C組、亜夜芽氏)

諏訪異 黎人 (男、1年C組、亜夜芽氏)

福永 優衣 (女、1年C組担任、27歳)

暗限 弥生 (女、1年C組、亜夜芽氏)

九条 櫂 (男、1年C組、刹那氏)

亜夜芽 月花 (女、3年B組、亜夜芽氏長)

「私の知っている限りで話すけど、まずこの学園の「過去」、そこから語っていくことになるよ。この学園は開園から60年程しか経ってないみたいなんだけど、君も知っている「氏」の仕組み。これはその頃には存在していないってことがわかってる。」


「氏の制度は最初はなかったんですか?」


「これは上級生でも考える人とか、気になる人はいない。知っている人も、この学園に数十人程度だと思うよ。本題に戻すけど、この氏の制度は、過去に起こった「争い」によってできたものと言われている。」


「争い?(この学園は…?)」


 僕は恐怖した。本で見たことがあった。争い、すなわち、「殺し」が起こることで中世では制限をつけてきたと。いわゆる、「殺し」によって、「氏」という制度が生まれたということだった。そして、過去に起こったこと。それは現在に関係しないことはないということも裏付けている。社会の中では、違う考えを持つ人間を反発させるほど、争いが生まれるという意味だろう。いつから始まったかもわからない、この制度が長い間続いてきていることに納得するしかなかなった。


「(これが、人間、という生き物、簡単に争いを残してきた…。なんだ、頭が、クラクラする?なんでこんな苦しい。。。)」


「豊龍くん!?大丈夫?すごい苦しそうだけど。」


「だ、大丈夫です。少し立ちくらみがしただけですから。。。」


「ほんとに大丈夫なの〜?まあ本題に戻すけど、今ある「亜夜芽氏」、「刹那氏」、「導氏」のこの3つ。この中のそれぞれの氏長が争いを招いた人物だと言われているんだよ。さらに、卒業者が自分の子供をこの学園に勧める場合も多い、要するに今いる生徒の中に「元凶の血縁者」がいる可能性があるということなんだよ。(まだもう一つ、闇がある。でも、喋るべきではない。この闇を知ればどうなるか、わからない。)」


「元凶の…血縁者が?(争いを絶対に止めなければ。まだ起こる可能性も決まっていない未来だが、この氏が残されている理由は今の状況に通じているものだろう。何も起こらないうちに、僕が卒業しない内に、氏の制度を止めてやる…!や、やっぱり頭が?く、苦しい。な、なんだ?光景がフラッシュバックする。これはなんだ?わからない。)」


「豊龍くん!ほんとに大丈夫?」


「え、ええ。すいません。頭が痛くて。。。」


「氏の制度がある理由がわかるでしょう。私という氏長がどれだけ危ない存在かもね。本来、この話は氏長とその周辺の人間しか知り得ない。それを知ったあなたたちは亜夜芽氏で扱う他ないの。そのために決断をしてもらった。」


「い、いや、亜夜芽さん、お、俺は。きっと鎮めて見せます。この加羅琉学園に、氏の制度がなくていいような、、争いのない場所にし、ます。元凶の血縁者を探して、真実を公にします。」


「ほ、ほんとに…?とういうか大丈夫?今の刹那氏、導氏は相当まとめるのが大変だし、元凶の血縁者なんているかもわからないのに。いたとしてもそう簡単に見つかるものじゃない。」


「亜夜芽さん、きっと、あなたが協力してくれれば、きっとできると思います。お、お願いします。黎人も、お願い、できるか?(い、息切れが、酷い。めままいもよくならない。)」


「俺いいよもちろん!凪紗のお願いとあらば、俺は賛同するし!しかも、亜夜芽さんが一緒だし!最高だね!」


「(そんな子は今までいなかった、だからきっとこの人間を引き裂く制度を変えられる。でも。。この子は。わかっていないのかな?でもやることに意味があるんだよね。それでいいんだ。)わかったよ。協力して全体を鎮静した状態にする。とりあえず最初の目標だね。定期的にある行事のタイミングとかで動けるときに動こうと思う。ああ、あと元凶の血縁者っていう呼び名はあまり広めてはいけない。何か別の呼び名をつけておくべきだと思う。」


「じゃあblood relative。血縁者って意味からとって元凶の血縁者(ブラッディブ)って呼ぼうよ!どうーー!」


「いいんじゃない〜。諏訪異くん面白いね〜。」


「ありがとうございますーー!亜夜芽さん大好き!」


「ありがとうね〜〜。」


「と、とりあえず、みんなで頑張っていこう。(頭痛が少しずつ治ってきた、な。)」


「ガシャン!」


「すいません!店員さんこれ割っちゃいました。すいません。弁償した方がいいですかね…。」


「ん、なんだ?(ん?あれ、昨日の?さっきからいたか?そういえば、あいつの名前は、暗限弥生だったな。)おーい暗限。」


「あ、昨日の、助けてくれてありがとう。コーヒーのカップ落として割っちゃったや。驚かせてごめんね。」


「いや、暗限もよくここに来るのか?」


「よく来るよここー。行きつけのカフェなんだよね。豊龍凪紗はどうなの?」


「急にフルネームかよ。まあ、行きつけではあるな。」


「ってか、こんなところであの亜夜芽月花さん?と何してんの?知り合いだったり?」


「まあそんな感じだ。学校のことについて話してたんだ。」


「この子の名前なんて言うの〜?クラスは〜〜?」


「私は1年C組の暗限弥生です。この前穏健派の話聞いてました。亜夜芽氏にはもう入っています。」


「そうなんだ〜。なんか頭良さそうだねこの子〜?凪紗の友達なの〜?」


「はい、昨日僕と黎人と友達になりました。」


「なんだか、この子すごく仕事ができそうな可能性感じるね〜。」


「亜夜芽さん、この問題を解決するために、暗限はきっと必要な人物になると思うんだ、この制度が始まったきっかけと、俺らが目指すことを話してもいいですか?話させてください、お願いします。」


 暗限弥生の強みは俺にはすぐ理解できた。それはまさにこの情報処理能力。的確に情報を選り分けていく力。授業であの福永先生を簡単に驚愕させた。その情報はこの計画を進めることにつながると思った。数少ない人にしか理解できないことだろうとは思うが、とても有能な人材であることは確か。活用する他ないだろう。1年C組の亜夜芽氏。そしてこの情報処理能力こそがそれを証明している。


「本人にそれに相当する覚悟があるなら〜?構わないよ〜。だけど本当にお勧めしないよ。」


「わかっています。(でも、統一にはこの人材が必要なんだ…。ごめんな。)暗限。この学園に採用されている、この氏の制度についての話だ。きっと暗限は頭を抱えて考えたことなんだろう。知りたくはないか?」


「普通の学園とは違う謎の制度。ちょうどそれについては知りたかった。ずっと謎だったの。教えてくれるの?」


「教えることはできる。でも、亜夜芽氏で動き続ける意思があるならな。喜んで話そう。」


「私は氏の話が出た時から、穏健派に入ることしか考えてなかった。だから大丈夫。それなりに覚悟はあるつもりだよ。」


「わかった、でも絶対に内密にしてくれ。」


「わかったよ。内密に、ね。(きっとこれが真実なんだ。何を考えてるかわからない深淵としか思えなかった。でも、、、それ以上に、わ、わからないことが。。。い、いいや考えるのはあまりやめといた方がいいよね。私が干渉するべきでもない。)」


 こうして僕は亜夜芽月花から話されたこと同じように話した。これを話したことで、新たに暗限弥生も同じ目標を持ち、争いを無くすために凪紗らと動き始めていった。そして、1学期1度目、この学園で初の行事を乗り越えていくことになる。


ーーー翌日ーーー


「この学園の最初の行事ってなんなんだろうな、黎人?」


「なんか予定表見てたら書いてたけどー4月が終わってー、5月に入ると企業研修があるらしいよーーー!」


「企業研修か。企業を訪問して学んだことをまとめる行事か。これで初めての氏分けでの仕事になるわけか。」


「まー他の気が合わない氏と仕事しなくていいからラッキーって感じだよね!あー!でも他の氏と接触しなきゃならないのか!」


「(最初の交流チャンスであるこの企業研修。最初はとりあえずまだ安全方な刹那氏の方に行ってみるか。だが、足跡を残さずに動いていかなければならない。いないかもしれない、元凶の血縁者(ブラッディブ)。それが人物であるかはわからない。予想していることなど容易に超えてくるだろう。何があるのがわからないのが世の常。)刹那氏と接触するぞ。氏長に接触するのは危険だと言えるだろう。なにせ、少し見ていたあのステージトーク。氏長の性格からして、接触は危険な可能性もある。あまり表を見せていないような性格。静かな怒りを感じる。最初は1年の刹那氏と接触していく必要があるな。」


「だったらー!俺が友達になった人!1年D組の女子。名前はなんだったけなー。確か、河実眼論(かわみめろん)っていう名前のはずだよー!」


「なるほど、接触していくか。黎人の知り合いなんだろ?なら、怪しまれずに接触することができるな。声かけ頼んだぞ、黎人。」


ーーー企業研修準備(1時間目)ーーー


「それではみなさん。5月初めに行う、企業研修の説明をしていきたいと思います。みなさんの仲を深めることにも繋がり、社会的な知識をつけることにも繋がるので、ぜひ尽力しましょう。企業することのできる訪問先は決まっているので、この企業の中から行きたい企業を選んで、アンケートを取らせてもらいます。メンバーはその中からうまく決定したいと思います。」


「(この企業研修はメンバーが大事だ。場所を問わず、なるべく同氏(どううじ)で固める方が良いと言えるだろう。企業研修前にしなければならないこと。それは情報処理をうまく処理し、人数がオーバーにならないように、現在のターゲットである河実眼論と同じ班になることだ。だが、普通に考えるとかなり難しい。アンケート結果は見ることができて、結果を見て変えることもできる。うまく情報処理していけばどちらも叶えることができるだろう。僕にその情報処理をする気力はない。誰かに任せることが前提だが、人材は決まっている。ずばり暗限弥生が適任だろう。場所を決めるまでの期間は1週間ある。彼女の情報処理は素晴らしい力だ。彼女なら情報処理をするのに1週間あれば十分だ。)さて、黎人。しっかり考えてかなくちゃな。」


「そうだね!接触する作戦でも練っておこーーよ!」


「暗限すまないが、この情報、処理してもらえるか?僕にはやる気はない。他氏接触のためだ。頼む。」


「豊龍凪紗。助けてもらった恩もあるしね。しょうがないから、やってあげるよ。誰と一緒になりたいとかあるの?」


「えーと!1年D組の、河実眼論っていう人!どこでもいいから上手く同じ班にならせてほしいの!」


「今の豊龍凪紗に聞いたんだけど。」


「え、そんな怒らないで!ごめんって!」


「まあわかったよ。状況見て上手くやってみる。1週間もあれば人の癖なんてよくわかるから。」


「頼んだ。ここからもう僕らの計画は始まっているからな。(絶対にこの社会現象を止めてやる。)」


ーーー→ continue to next story




前書きによる「前回情報を公開された人物」においての基本情報は「性別、どこ所属、役職、氏の種類」など様々で、まだ確定していない情報においては「?」を使って表示しています。

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