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第三章 任務 3-1
水曜2限、週の半ばであり昼食を食べる前でもあるこの時間は多くの生徒にとっては苦痛の時間である。さらに言えば現在の授業は歴史であり舟を漕ぐ生徒の姿もちらほら見ることが出来る。
少なくない人数が退屈だと感じる歴史の授業であるが自分にとってはそれなりに好きな授業であった。かつて起きた事件も、文化や風俗も現在の視点から見れば実に合理的であり、一方実に無駄でありしかしながらそれらはどちらも興味深いものであった。
さらに言えば髪の生え際が大きく後退した眼鏡をかけた中肉中背の初老の教師、彼は所々に自分なりの注釈を理路整然と付け加えていくのであるがこれがまた興味深い。教科書の内容は一通り読み込んだが自分の知らない知識も含めて行われる深い解釈は教師の教養の深さと自らの知識の不足を感じさせた。
その説明を聞きつつも授業で習ってきたこの国の歴史に思いを馳せる。




