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「彼女は斜め上の高嶺の花」(セーラー服と雪女 第ニ部 新世紀編②)  作者: サナダムシオ


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㉒ 今日の犯人

 すると、そこには、体操着姿の佐倉瞳が倒れており、その前に、例の雪子さんが立っていたのだ。

「雪子さん、今日の犯人は、やっぱり彼女だったんですか?」ボクは尋ねた。

「そうなんだけど……。」彼女は何だか浮かない顔だった。


「どうしたんですか?」

「彼女の中から、いつもの黒いモヤモヤが出なかったのよ……私が彼女を捕まえた時には、もう勝手に、気を失ってしまったの。」


「それって、どういう……?」

「まるで誰かが、遠隔で彼女を操って居たような感じなのよ。」

「それは、つまり、リモートコントロール?」

「そう……そんな感じね。」

 雪子さんはまだ、首を捻っていた。


 二人でそんな話をしているうちに、委員長、花井くん、町田さんも、その場に駆けつけた。

 その頃には、佐倉さんも意識を取り戻したが、彼女自身も何が有ったのか、全く覚えていなかったのだ。


  雪子さんはついでに、初めましてのメンバーに、自己紹介をした。これでメンバーの結束は、より確かなモノになった訳だが、今回の一件に関しては、疑惑を残す結果となった。


 4次元人は誰かの身体に入らなくても、遠隔でボクら3次元人を、操る事が可能になったように思える。コレはやっかいな事になった。


 翌日の金曜日、昨日の球技大会の続きを臨時に行ったが、この日は幸いな事に、何の異変も無く過ぎて行った。ボクらは改めて、平和な一日の有難さを知ったのだった。まあ、そのせいで、土曜日は臨時の授業が増えて、弁当まで必要になったのだが……。


 さて、日曜日を迎えた。

 珍しく早朝6時に、雪子さんに呼び出されたボクは、鶴舞公園の例のベンチのところまで、出かけて行った。流石に辺りに人影は少ない。彼女はいつものように、ベンチに座って本を読んで……はいなかった。


 何故か彼女は、歩いてくるボクを見つめながら、腕を組んでだ仁王立ちのポーズで、ベンチの前に立っていたのである。

「どうしたんですか、雪子さん?そんな門番みたいなポーズで立ったりして……。」

 ボクは思わず、彼女に尋ねた。


「門番?……確かに今、この時空を守る立場の私には、そんな呼び名が相応しいのかもね。」

 彼女はニコリともせずに、真剣な表情のまま、そう答えた。

「……えっ?」

 ボクには、よく分からない返答だった。


「何しろ、今からここで、アナタを倒さなければならないんだから……。」

 彼女はボクをじっと見つめながら、更に続けてそんな事を言ったのだ!


挿絵(By みてみん)


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