虹倉一家
千葉県南部のとある農家に虹倉一家が住んでいる。長女の政江が家業を継いでおり、政江の両親はアパートで隠居生活をしている。政江の夫・始は新規就農を目指していたので、政江との見合い結婚に大きな不満は無かった。
政江と始との間には長女の優花と次女の実花がいる。優花と実花の歳の差は三歳である。仕事と次女の世話に追われる両親に反発したり、妹を妬んだりしているが、優花は実花を可愛がる事が多かった。実花も優花を慕うようになった。
優花と実花はいつも一緒に遊んだり両親の手伝いをしたりしていた。ふざけて両親に叱られる時も一緒だ。泣く時も笑う時も同時だ。互いに責任転嫁する事も無い。
母親の政江と父親の始は稲作と野菜栽培と養鶏を営んでいる。二人だけでは家業は続かないので、近隣の高齢者や引退した政江の両親をバイトとして雇って経営している。優花と実花はそのバイト達からも可愛がられている。バイトの高齢者達は子ども好きな上に子どもの扱いが上手い。何かを教えたり話を聴いたりするのも上手い。優花と実花はバイト達に懐いた。危険な作業や場所にはバイト達は険しい顔で警告し、姉妹はそれを守って近づかなかった。そのせいか大怪我せずに姉妹は成長していった。
優花と実花は保育園に通っていた。両親が代わる代わるに車で送迎していたが、両親が忙しい時は母方の祖父母が送迎していた。優花が小学校に上がる時には実花は寂しかったが、放課後になると優花は一目散に実花の所に駆けて行って一緒に遊び始める。学校で友達が出来ると時折、優花は友達を連れてきては実花と一緒に遊んだ。まだ身体が小さい実花に手加減する事を友人達に教えた。晴天時にはかくれんぼや鬼ごっこ、雨の日にはトランプやカルタをする。
虹倉姉妹は周りが羨む仲睦まじい姉妹であった。




