転生後もボディガード
「汝、千夏よ。私のボディガードになりなさい。」
そう言われた、私、井伊虎夏。
ボディーガードの仕事をしていて、裏切られて死んだ私は、
転生した。
転生先で、どういうわけか皇女の目の前に連れてこられて、
先程の、
「汝、千夏よ。私のボディガードになりなさい。」と言われた。
「は?」
「言った通りよ。なら、こう言った方がいい? "私を守りなさい"って。」
有無を言わせない圧。
隣にいる女性の近衛隊長と後ろにいる近衛兵や騎士団らの視線と圧が、拒否権という手段を無くしていた。
私に選択権は……
「選択権はないと思いなさい。」
「拒否権もないぞ。」
はい。
皇女と近衛隊長からのお墨付き、いただきましたぁーーー。
しかし、私に選択権がないのは確かだ。
そもそも、この世界のことを何も知らないため、生きていくにはとても苦労するだろう。
元の世界に帰る手段も分からない。
……それに、ボディーガードという仕事も、悪くはない。
(たぶん)
「はい。」
それだけ言って、私は運に託した。
皇女らは、満足した顔を見せた。
……まさか、いわゆる転生ということをした後も、ボディーガードとはね。
私の運命は、ボディーガードと共にあるようだった。
もし、ラノベのタイトルにするなら……。
「転生前はボディーガード、転生後もボディガードだった件。」




