Prologue
設定だけ作ってほったらかしにしていた物語を見切り発車で始めてみました。
ジャンルが間違っていないと良いのですが。
しんとした部屋の中。質素な寝台のそばで、一人の美しい少女が何かを唱えていた。少女は全ての言葉を唱え終えると、緊張を滲ませた表情で来る時を待つ。
ゴオォォォォ。
突如、近くから轟音が聴こえる。ハッと目を開いた少女は部屋を飛び出す。その表情は焦りと怒りに満ちていて、少女の持つ元の美しさは欠片もなかった。
少女は音がした部屋の扉を開け、部屋に侵入する。そこに広がっていたのは、机のそばで赤黒い血だまりを作る女性の姿だった。
「……また……間に合わなかった……。」
少女は唇を噛みながらそう呟いた。
「どうして……どうし……!」
何かを言いかけた少女の胸が赤く染まる。そのまま少女は床にくずおれた。白いカーペットがみるみるうちに赤色に染まっていく。しかし少女は自分が息絶えること自体には一切驚いていない。むしろようやくか、といったような心持ちだ。
――そう、これは予定調和だから。
「あとは、どうか……逡ー荳也阜縺ョ閨門」
それが少女の最期の言葉だった。遺されたその言葉は、やがて静寂の中へ消えていった。
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