20
やって来ました、王妃様プレゼンツ中華街。えっと、王妃様?
台湾はともかく、韓国にベトナム、タイまで入れちゃって大丈夫なの?
ベトナムのバインミー、あのソフトフランスパンが大好きだった覚えがある。皮はサクサク、中はもちもち。美味しかったな。
本当に鮮明になってきたなぁ。ベトナムのあの気候がパンの発酵にとても適してたって何かで読んだ気がする。博士って意味のコーヒーチェーンのフランスパンサンドも大好きだった。
あっ!持ち帰りとイートインでバインミーのお店あるじゃん!買って帰ろう。
隣のお店はエッグタルトのお店!マカオもありか。可笑しい笑笑。買うしかないな。
「こら、リリィ。きょろきょろするな、まっすぐ歩け。人も多いんだから。お前、埋没してるじゃないか」
アル兄様、ひどい。お兄様達の背が高すぎるの!
中華街はたくさんのお店を見て楽しむのが醍醐味なのに。
あ!台湾夜市発見!あのエリアは行かせてもらえそうにないなぁ。
ニーンニンニンに豆花とパン買って来てもらおうかな。
「アルフレッド様、私もリリィ様と一緒にお店を見てみたいですわ」
援軍きた!ドロシー様!ありがとう!
「予約した時間より早目に着いております。少しくらい大丈夫ですわ」
「うちのリリィがすまない。お詫びに貴女も気になったものがあったら言ってください」
アル兄様はアクセサリーとかを想定してるかもしれないが、ドロシー様は私と同類とみた。ふふふ、ドロシー様、もはや中華ではないアジア街になっている甘味や美味しい物をご紹介いたしますわ!
「リリ!あれは?鳥や肉が吊るされてる!」おう、お姉様、さすがです。
「あれが北京ダックですね、後でいただくメニューに入っていました。隣はチャーシューと言って、豚肉を加工したものです」
ドロシー様が小首を傾げて
「リリィ様は、こちらには初めていらっしゃるとお聞きしましたが、お詳しいですわね」出来たばかりだからね。突然現れた中華街笑笑
「ああ、貴女の父君にはお伝えしていますが、貴女にはまだでしたね。妹は王妃様と同じく『テンセー者』です。王妃様のご要望にお応えするために時々登城してますよ」
アル兄様、私は王城の厨房に行ってるだけです。
「まぁ!王城に行かれていらっしゃるのね。私の父は財務省におりますが、リリィ様にお会いした話はお聞きしてませんでしたわ」
でしょうね!厨房に現れ、疲れた文官を癒す屋敷妖精らしいですから。
屋敷妖精ってあの有名なファンタジー小説の、とんがった耳の大きな目してダブついた服着たのしか浮かばない。
こちらの世界ではブラウニーっていうみたいだけど、絵本とか本にも挿し絵がないから外見がわからないな〜
「リリィ!真っ赤なソースに白い棒みたいのを鉄板で焼いてるぞ!あれはなんだ?」
ルー兄様、トッポギか。食べちゃえばいいのに。説明めんどくさくなってきたな。
「リリ!買ってきた!みて!大きい!」
えっお姉様、いつのまに台湾夜市に?あ、普通にあったわダージーパイのテイクアウト。懐かしいな〜。
これから満漢全席(予定笑笑)なのに、もう食べちゃうんだ。
「わ、熱い!リリの唐揚げに似てるけど、すごい大きい!香辛料?すごいね!」
「ひと口よこせ」ルー兄様も食べちゃうんだ笑笑
「ドロシー殿、兄妹が騒がしくしてすまないな。伯爵家とは違うだろう。いつもこんな感じなんだ。徐々に慣れてくれるとありがたい。」
今日のアル兄様は婚約者様の前だから、カッコつけマンだね!
ドロシー様は微笑んで
「学園の頃からルーカス様やアイリス様のご活躍は伺っておりましたでしょう?それに、子爵家のお話をたくさんしてくださっていたから、私、楽しみにしておりましたの」
うわ!ドロシー様、良い人!本当に伯爵家のご令嬢なの?お母様と伯母様に連れていかれたお茶会の令嬢と全然違う!
「そうでしたね。あの頃は貴女の気を引きたくて、話題は何でもいい、貴女が笑ってくれたら良いって、思いひとつでした」
ドロシー様!赤くなってる!可愛い!
うちのご令嬢はトルコのケバブ肉とトルコアイス見てますが。王妃様、トルコまで…
お姉様もな〜もうすぐ伯爵家ご令息と婚約が整うっていうのに。
えっバクラヴァあるじゃん!買って帰ろう!王妃様やるじゃん!
侍女のドロシーがこそっと
「お嬢様、ニーンニンニンが王妃様ホットライン持ってこられました」
ん?なに?「ヨーロッパのクリスマスマーケットを検討中」あ、はい。




