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時を超える鳥たち  作者: ハインド
第1章 ハワイ事変編
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第3話 過去を知れ、乗り越えた今、未来へと

今回ちょっとこんがらがりやすいです。


 十数年も前。地球は自らの活動によって滅びかけていた。


「当時、地球は各地で連続して発生した大規模な地殻変動によって各地の環境が劇的に変化した。地盤沈下、地盤隆起、大規模なズレや地割れ、それに伴う人工物の崩壊、各地の水脈の変化による干ばつに洪水。それだけじゃない。地球の生態系そのものに影響していたし、度重なる異常気象で都市すらまともに機能しなくなった」


 世界各地で多発した地殻変動は地球と地球の生物に多大な影響と被害を与えた。人類も例外ではなく、約75億人いた人口は、およそ34億7千人まで減り、沈没した都市や物理的に孤立した都市も少なくない。


「その多発地殻変動から数年。地球規模での復興が進む中、太陽が異常に活発に活動していたことが分かる。で、調べてみると地殻変動で地球の磁場は大きく乱れ、太陽からは激しい太陽風に曝される直前であったという事だ。結果、北極圏と南極圏でもない場所でオーロラが観測されたり、突然の大停電や磁気を持った嵐が発生するようになった」


 正面の壁には当時のものと思われる写真や映像がプロジェクターによって流れては消え、流れては消えを繰り返している。隊員たちからはそれぞれの表情や感情がうかがえた。

 手を固く握る者、ドックタグや写真やお守りを出し見つめる者、映像から目をそらす者、当時を思い出しているのか、目に涙を浮かべる者もいた。


「その半年から、一年…後だったか、不可解な現象が起こる。磁気を帯びた嵐…積乱雲を模したものが大半であるため、便宜上磁気性積乱雲と呼ぶが、そこから突如航空機や船舶が現れるというものだ」


 事の発端はその磁気性積乱雲から、行方不明になって12年消息を掴めなかった一機の旅客機が現れたこと。中身も機体も全て12年前のまま。


「現れるものは様々、近年、過去、未来のものと思われるもの、果ては最早何処から来たかすら判らないもの。専門家たちは時空の裂け目だとか、タイムスリップだとか言っている。未だ議論されている内容だからこの場での言及は避ける。ともかく何時、何処で、どの条件でそれらが出てくるか分からない環境になってしまった以上、各国が協力して対処するしかないために、この艦隊が集結され、どの様な物が来ても良い様に各国が技術競争をしながら対処してきた」


 説明をするのが面倒になったのか、それともこの重々しい空気に耐えられなくなったのか、またはその両方か、目の前にいる上官は突然プロジェクターの電源を切り、締めくくり始めた。


「復興を果たしつつあるとはいえ、どこの国もギリギリの状態だ。そんな情勢の中、無理して作られた隊だ。貴君らの任務のでき次第で、今後の世界が大きく変わる。責任は重いぞ。心して掛かれ」


 全員が立ち上がり、一斉に敬礼をする。


「それでは、小隊長の任命と機種担当の通達に入る。部隊配置は既に通達済みの為ここでは省略する。各隊長に任命されたものは、前にある部隊表を取りに来い。機体関係上、一部を除き基本国籍混成はしない。各隊長の国籍と同じ者が集うと考えてくれ。タイ王国に関しては、目的が次期F-X選定のため全6部隊に均等にばらける。各隊長は留意するように。では発表する」


 アルベルは完全に自分は関係ないと思っていた。隊長よりも新しい自分の機体と相棒の事が気になって仕方がなかったからだ。しかし…。


「第11国連空母艦隊所属第1部隊、アメリカ合衆国第485試験飛行小隊、Egret(イグレット、白鷺の意)隊、隊長…アメリカ合衆国海軍中尉、アルベル・バーン。TACネームflame(フレイム)」


「ふぐむっ!?…げほげほっ!」


 突然名前を呼ばれたため口に入れたコーヒーでむせてしまった。まさに青天の霹靂。


「どうした中尉?」


「はっ!なんでもございません!」


 ごまかすように敬礼をする。周りの視線が鋭い刃物のように突き刺さる。胸が痛いとアルベルは感じた。精神的にも、気管支的にも、二重の意味で。


「?…そうか、イグレット隊は次期海軍空母艦載機選定機、XF-38に乗ってもらう。隊長含み複座6機、副隊長含み単座12機だ。イグレット隊の者は海軍第3格納庫へ移動。次!」


 次々と隊長と機種が発表される中、会議室を後にした、自分の後ろをぞろぞろと無表情かつ無言の軍人が着いてくるのは、10年軍に居るアルベルであっても恐ろしいと感じた。

 任務の重さ、初めての部下の数、見ず知らずの機体、感じたことのない空気の重さ。これらがアルベルの精神に、ズシリとのしかかった。

 一体これからどうなってしまうのか、アルベルは心の中で涙を流した。



いつもご覧いただき、ありがとうございます。今回ここで少し解説を…。

まずキャラクター名についてです。正直言いますと名前は特に決まりは無く、完全にニュアンスです。頭にパッと浮かんだ言葉とか、最近聞いた名前に似たニュアンスの言葉とか、バラバラですね。だから悩み事が多いです。なるべく不自然の無いように…とは思いますが外国の言葉は難しいですね。なかなかうまくいきません。

次に隊名です。これに関しては取りあえずの決まりがあって、今のところは特急電車の名称の英語名にしています。勿論これは日本独特の名称(例えばひだ、あさまなど)は使えません。動物や植物が主になりますね(雷鳥や桜など)。その内限界がきそうですが・・・。今回の白鷺は東海、北陸地区にお住いの方はご存知、名古屋~米原~金沢を走っている特急ですね。私もよく利用します。

最後にTACネームですが、これは今の所キャラクターの名前に関連させてます。バーン→barning→燃焼→燃える→炎→フレイム、って感じです。これも早い段階で詰まってしまいそうですが取りあえずはこれでやっていこうと思います。

これであとがき解説は終わりです。今後もチマチマ入れるかもしれません。

今回もありがとうございました。

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