皆、俺より年上ですが、
登場人物が基本男性キャラクターばかりのため、読まれる方によっては、若干のボーイズラブ要素を感じてしまうかも知れません。
ご注意のほどよろしくお願いします。
鎌鼬の一件以来、俺の手が気に入ったのか、はたまた頭を撫でられるのが気に入ったのか、玄武は時折人の姿で頭を撫でることを強要してくる。そして、それを真似してか、ほかの妖怪も本来の姿で撫でることを強要してくるようになつた。ただ、本来の姿で出て来られると、万が一参拝客なんかに見られたりした時誤魔化しがきかないかもしれない。
ちなみに鎌鼬の動物姿はオコジョで、野生種はレッドリストに載っているため、何としてもフェレットとしてごまかし通さねばならず、どちらにしろ誤魔化さなければならないのだが。
「主は最近そいつを構いすぎだ」
鎌鼬が来るまで俺の膝の上を独占していた白虎が文句を言う。
「だってなぁ、かわいいし」
俺の素直な気持ちを告げると、白虎は傷ついた顔をしてうちを飛び出して行った。
「夕飯までには帰れよー」
飛び出す虎猫に、傍から見れば何を言っているのやら、だが白虎にはきちん伝わっている。それをあえて返事をしなかったという事は、シカトしたということ。最近、鎌鼬ばかり構いすぎたかな。
四神、というか、朱雀と白虎は意外と子供っぽい。玄武もなんだかんだで最近甘えただし、表に出さないのは青龍だけで、青龍もイグアナの時は甘えている。つまり四神は俺をずっと見守っていた分、甘えたくて仕方が無いんだな。白虎以外の四神も外へ出ているし。
しかたがないなと、それぞれの好物を用意してやる事にする。とりあえず、ほうれん草に、鳥ササミ、ツナ缶に湯でとうもろこしがあれば満足してくれるだろう。これで機嫌が直らなかったらどうするかな?逆に、他の奴らが拗ねたらどうするか。うーん、と首をひねりながらこの先のことを考えた。
なんだかんだと言っていても、夕飯時になるときちんと家に帰ってくる四人、いや、今は拗ねて動物姿のままなので四匹か。
「おいでおいで」
呼び寄せるように手をひらひらと振りかざすと、猫の習性かピクリと耳が反応を見せる。俺はそれを合図に、四匹の好物を次々に並べてゆく。そして、これぞ猫なで声と言わんばかりの声で、一匹ずつ順に名前を呼んでやった。
まずは、一番反応の良かった白虎。
「白虎ー。おいでー。一緒にご飯食べようー」
ツナ缶を持ち上げ、再びおいでおいでと手を振ると、もう我慢出来ないと、白虎が俺に飛び付いてくる。そして頭と言わず、体中を擦り付けマーキングする様に動く。こうなれば後は雪崩式だ。次は子供っぽい性格の朱雀。
「朱雀ー。とうもろこし、全部食べちゃうぞー」
その言葉を聞くやいなや、軍鶏の飛び蹴りが下腹に食い込んでくる。そうして撫でろ撫でろと羽を広げ、体中くまなく撫で回させられる。
そして次は以外にも頑固者な青龍。普段は朱雀と白虎の手前、大人な態度ながら、本当は甘えたがりなんだよな。
「青龍。一緒にほうれん草食べようよ」
呼んでやると、仕方ないなと言う様子ではあるが以外にもあっさりと俺の元へと来てくれる。コイツは甘えるのが下手だから、こういう時はきちんと甘やかさないといけない。そう思い、白虎、朱雀と同じ様に念入りに全身撫で回してやった。すると、次は玄武かな、と思っていた所へあっさりと玄武がやってくる。
「ほかの奴らの手前、自分だけ拗ねないわけには行かないだろう」
やれやれ、と拗ねたフリだけだった玄武が鳥ササミの前に当然のように座った。本当に拗ねていなかったのかは定かではないが、寂しい思いをさせたのは本当のことなので、とりあえず亀を撫で回すことにした。意外と満更でも無さそうだったのはココだけの秘密。
最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも続けていきますのでよろしくお願いします。
感想、レビューなどお待ちしております。
*登場するキャラクターの性格等は全てフィクションであり、作者の書きやすいように作られたものです。




