神様の仕事もしてたんですね
登場人物が基本男性キャラクターばかりのため、読まれる方によっては、若干のボーイズラブ要素を感じてしまうかも知れません。
ご注意のほどよろしくお願いします。
「主、そろそろ俺も妖怪退治をしてみようと思うんだが」
お茶を啜る俺の横で亀の姿の玄武が小松菜を齧りながら話しかける。
「何か思い当たる妖怪でもいたのか?」
最近、事件や事故でも起きていただろうか。神社に参拝に来た参拝客やご近所さんからは何も聞いていないが。玄武にはなにか心当たりがあるのだろう。
「鎌鼬だ。最近少し強い風が吹いただけで竜巻が起きて、鎌鼬が暴れているようだ」
詳しく聞いてみると、ほんの小さな傷を付けるらしく、地味に痛い切り傷を作ってくれるようで、あまり話題にはならなかったみたいだ。確かに、小さい傷ならいちいち人に話さないよな。
「じゃあ、今夜捕まえに行くか?」
善は急げだ、妖怪が出ると分かったのであればさっさと捕まえよう。しかし、玄武は今夜は動く気は無いらしい。
「いや、鎌鼬は人の多い時間帯に動いている。明日の昼間に捕まえに行く」
昼間、という事は、あの長身イケメンどもと昼間の町中を歩き回るということで。
「・・・玄武一人だけなら行く」
あの目立つ集団と昼日中に町中を歩く、しかも妖怪探しなんて怪しげな事、余計に目立って仕方が無い。
「俺は主と二人きりでも構わない」
玄武はすぐに首を縦に振ってくれる。しかし、他の三匹が意義を唱える。
「主にもしもの事があったらどうするのです」
「主に何かあったら俺は生きていけないー」
「俺も主と一緒に行きたい」
イグアナ、虎猫、軍鶏がそれぞれに文句を言う。
「でもお前ら、一人でも目立つのに、昼間に集団で歩きたくない・・・」
俺が茶を啜りながら目を逸らすと、三匹が悲しそうな瞳で見つめてくる。そんな目で見つめられると俺が悪い事してるみたいに思えてくる。
「猫の姿の白虎なら・・・」
一応、猫なら道を一緒に歩いていてもそう目立たないはずだ。
「うん、猫でも構わないよー」
虎猫が満足そうにすると、
「主、オレはっ!?」
「私はダメなのですか!?」
軍鶏は羽をばたつかせ、イグアナは尻尾をばしんばしんと床に打ち付け文句を垂れる。
「お前らは動物姿でも一緒に連れて歩くと目立つからダメ」
少しかわいそうだとは思うが、正直ご近所の話題の的にはあまりなりたくはない。素直な気持ちを二匹に告げ、今回は玄武と白虎とで、鎌鼬を捕まえに行くことにする。
「夜に出かける時なら連れて行ってやるから、今回はおとなしく我慢して待ってろ」
慰める様に二匹を撫で回しあやすと、渋々といった様子で二匹が首を縦に振る。
「ありがとうな」
俺はもう一度二匹を優しく撫でた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも続けていきますのでよろしくお願いします。
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*登場するキャラクターの性格等は全てフィクションであり、作者の書きやすいように作られたものです。




