第2話:【悲報】皇帝陛下のネーミングセンスが凄まじかった件』 39
――執筆ルーム。 そこでは作者が、書き上げたばかりの原稿を抱えて号泣していた。
作者:「ううっ……リナちゃん、立派になって。ただ勝つだけじゃなく、平和を見据えて戦うなんて。もはや我が子の成長を見守る親の気分だよ……」
そんな感動の渦中に、一筋の冷たい視線が突き刺さる。
リナ:「……作者。悦に浸っているところ申し訳ありませんが、一つよろしいでしょうか」
作者:「ひゃ、ひゃい!? な、なんでしょうか、天翼の軍師殿!」
リナ:「……その呼び方、やめていただけますか。いえ、やめてください。切実に」
作者:「ええっ!? だって皇帝陛下直々の命名だよ? ものすごく荘厳で、かっこいいじゃないか!」
リナ:「どこがですか。セラさんは私の顔を見るたびに肩を震わせていますし、グレイグ閣下に至っては隠す気もなく爆笑していました。あの場を真顔で乗り切った私の苦労、理解できていますか?」
作者:「いやあ、皇帝陛下はノリノリだったからね。『どうだ!
凄い称号だろう!』ってドヤ顔が目に浮かぶようだよ。ちょっと……その、アレだよね。香ばしいというか、若気の至りというか、厨二病の香りが……」
リナ:「作者がそれを言いますか。……はぁ。もういいです、称号の件は諦めます。ですが、もっと看過できない問題があります」
作者:「も、問題?」
リナ:「私の報奨金です。全額、あの『鉄の馬』の工房に吸い込まれていきましたが……。本当なら、あのお金で孤児院に新しい絵本をたくさん贈るはずだったんです」
作者:「そ、それは未来への投資だよ! 鉄の馬が完成して帝国が変われば、もっとたくさんの子供たちが救われる。ね?」
リナ:「……いいでしょう。ですが、もしあの工房が赤字を垂れ流し続けるようなら、その時は――」
リナが、自身の首筋を指でスッとなぞる。
リナ:「不足分は、作者の身銭で補填していただきますからね?」
作者:「ひええええええええ! 頑張って続き書きますから! リナちゃんが稼げる展開を全力で書きますからぁぁ!」
皆様、こんにちは! 作者の 輝夜 です。 本編37話〜39話の更新、お付き合いいただきありがとうございました!
感動的な皇帝陛下との謁見の裏で、リナちゃんはこんな(理不尽な)戦いを繰り広げていたようです。
リナちゃんが背負うことになった「気恥ずかしい称号」と「消えた報奨金」。 彼女の明日はどっちだ!? と作者もハラハラしながら執筆しております。
次回、新たな称号(と借金?)を背負ったリナは、一体どんな活躍を見せてくれるのか。 どうぞ、お楽しみに!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!




