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大吾とパパーズ③

●前回のあらすじ●

ヴィヴィの父さんは娘のちっぱいに顔を埋めた男にピキピキしていた。



「大吾さん! 大吾さん! 早く起きて下さい! もう表に迎えの馬車が来てますよ!」

「お腹が痛いって言っといてマールちゃん」

「ダイゴダイゴ。お父さんが早く来いってピキピキしてるんだけど」

「頭痛と吐き気もするって言っといてヴィヴィちゃん」

「何してるのだいご。ギルドにも王都から三つ輪のクローバーへの護衛が依頼されてるんだから早くして」

「機会がありましたらまた是非お願いしますって言っといてスズランちゃん」

 はい。

 俺は今、自室のベッドの中で布団を被りながらガタガタ震えています。

 一体どうしてこんな事になってしまったのだろう。

 今日はヴィヴィの父さんで実質魔族の国のトップであるシルバさんと王都へ会合へ行く日だ。

 俺はどうにかして会合ドロン(ばっくれ)出来ないものかと考えに考えたが無理だった。

 シルバさんがいつも世話になってるヴィヴィの父って事もあるし、何より多方面から新たにアプローチされたからである。

 事の始まりはシルバさんと会合へ行くことになった翌日、つまりは二日前まで遡る。

 あの日も今日みたいに俺は自室のベッドの上で布団にくるまっていて――




  ―――




「嫌だ嫌だ嫌だうわあああああああああああああん!!!!!」

「大吾さんいつまでも我儘言わないで下さい!」

 マールちゃんが俺の肩をゆさゆさしてくれる嬉しいってそうじゃねぇ。

 マールちゃんのおててぷにぷにで気持ちいいってそうでもねぇ。

 いくら俺が大好きなマールちゃんが優しく言ってきても嫌なものは嫌なんだよ。分かってマールちゃん。俺は嫌な事は嫌って言える男になりたいんだ。

「何だって一般市民Aの俺がトップ同士の会合に行かなくちゃいけないんだ!」

「お父さん、ダイゴの事気に入ったみたいだったからねー」

「嫌われるよりは全然いいけど、気にいられ過ぎるのもちょっとね!」

 他人事のように言ってるけどヴィヴィにも関係してるんだからね? 分かってるのかしらこの子は。

 それに元はと言えばヴィヴィのちっぱいの感触がたまらんかったのが悪い。

 顔がくっついて離れたくないって言うくらい神聖なちっぱいだったのが悪い。

「しっかりしてだいご。男を見せて。おっぱい揉んでいいから」

 ガタッっと布団から出そうになるが必死に堪えた。

 そんな見え透いた罠には引っかからないぞスズランよ。

 攻撃力が低いモンスターカードを攻撃表示で誘っても無駄よ。リバースカード五枚伏せてあるの見えてるからね? 

「だいごが大好きなちっぱいにも釣られないなんて相当ね」

「わたしもてっきり飛びつくものだと思ってたのでビックリしてます」

「出てきたところをシャッ! と捕まえようと思ったのに」

 やはり罠だったか。

 危ないところだったぜ。

 正直に言うとマールちゃんかヴィヴィなら飛びついてた。

 スズランはまだ子供だからね。通報されちゃうからね。

「まーる。ゔぃゔぃ。ちょっと」

「スズランさん?」

「なになに?」

 ふっ。

 マールやヴィヴィの『えぇっ!?』って声がするが何を相談してもこの状態の俺を動かすのは容易ではないぞ。

 それこそ炬燵を手に入れた緑ジャージ先輩レベルで拒否するからな。

 でも俺はドレインスキルは持ってないし、ちっぱい女子には抗えないので速攻引っ張り出されそう。

 今こうしていられるのも俺が本気で嫌がってるのが分かるのか無理強いしないちっぱいガールズの優しさがあってこそ。

 やっぱりちっぱい女子は最高だった。

 おっと。どうやら話がついたみたいだな。

 人の近づく気配。

 だが俺は引っ張り出されるその時までは全力で抵抗す

「ふ、ふ~。きょ、今日は何だか暑いですね~ヴィヴィさん?」

「…」

「えっと、そうだねマールちゃん! こうも暑いと嫌になっちゃうよねマールちゃん!」

「…」

「最近暑くなってきたものね。ところでそんなに暑いなら上着を脱いだらどうかしら二人とも」

「…」

「えぇ? でもここ大吾さんのお部屋ですよスズランさん」

「…」

「問題ないわ。だいごは見ての通り布団から出てきそうにないもの」

「…」

「それもそうだねー。って言ってもあたしは普段から薄着だし、そんなに抵抗ないけどね。わ! マールちゃんのかわいいね!」

「…」

「ちょ、ちょっとヴィヴィさん! 大吾さんが見えないにしても聞いてるんですから大声で言わないで下さい!」

「…」

「いえ、女の私から見てもとても魅力的だわ。淡いピンク色でとても綺麗よ」

「…」

 …。

 ……。

 ………ふっ。

 一体どんな事をしてくるのかと思ったら、頭が切れるスズランも所詮は齢16のお子様ですわ。

 こんな見え透いた罠を張って、よほどの仕掛けがあるのだろう。

 しかしそんな事ではタタラバのエボシにはなれんぞ。

 何故ならマールちゃんの下着は青、黄緑、白しか今現在は無いのだから。ちなみに今日は白の日です(逆算済み)。

 俺とて馬鹿ではない。

 全て分かっていても正面から攻撃したいのさ。それがちっぱいの神の誇りだからね。

 最後の一頭になっても突進して踏み破る。

「ダイゴさっきから何ブツブツ言ってるの?」

 はっ!

 いつの間にかベッドから出とる。ついでにヴィヴィちゃん背中に引っ付いとる。

 相手はパンサー。俺はガゼル。勝ち目はない。

 背中に当たるヴィヴィのちっぱいは相変わらずの低反発であった。

「面白いくらい食いついて来たわね。でもだいご、私には全然反応しなかったのにこうも違うと癪ね。後で洗脳するわ」

 スズランちゃんが何かおっかない事言ってる気がするけど、怖いのでスルーします。

 あまり刺激し過ぎると毒が出るからね。

 でもスズランちゃん誤解してるようだけど、俺だって本当はスズランのちっぱい様をお揉みさせていただきたいですよ。

 だけどスズランのちっぱい様は未完の大器だからね。三年後は泣き喚こうが揉みしだきますよ(ゲス顔)。

「おはようございます、大吾さん!」

 ぱっと晴れた笑顔を見せるマールちゃんマジバロンドールと投打三冠王MVP同時受賞候補。

 でも下着姿でもなければ衣類の乱れも見られない。いつも通りの白ワンピ姿だった。

 まぁ俺もいつまでも布団に引きこもってるわけにも行かないしそろそろお外に出ようと思ってたからね。

 決してマールちゃんが内緒で買った新しいピンクの下着に興味津々だったわけじゃないからね。



「ダイゴ兄ちゃん! メア姉ちゃんが来て…あっ」

「だいごおにいちゃん。めあおねえちゃんがきたー」



 スッタターと駆けてきたサンルナ兄妹。

 ちなみに俺はヴィヴィに背後を取られ、スズランに人差し指で顎を上げられ、マールちゃんに笑顔を向けられています。

 シオンはまだバニラと寝てるみたいでここにはいない。

 マールにもシオンにもハムハムされるバニラだけど、シオンが可愛いのかバニラも鳴かなくなった。って。

「メア? 今日も用事があるって言ってたのにどうしたんだろう?」

 最近のメアは忙しいらしく、シオンのご飯である魔力水を作るのに顔を出してはくれるがそれ以外は別行動する事が多い。

 国を回る騎士って言ってたもんね。街が拠点の冒険者とは違うか。

 でも時間が空けば必ず来てシオンを可愛がってくれるからシオンも寂しくないかしら。

 そんなメアが別館の玄関まで来てるとの事なので俺は行ってみることにした。

 なのでとりあえず背中から降りようねヴィヴィ。

 サンがポッカーンって顔してるからね。

 この子ヴィヴィに憧れているんだからね。

 で。

 玄関に来てみるとメアが何やら申し訳なさそうにフルプレートをカタカタ音をたてて立っていた。

「どうしたんだ、メア。シオンもいるんだから中に入ってきていいっていつも言ってるじゃないか」

 メアは厳密に言うと三つ輪のクローバーのクランメンバーではないので、そのクランの住居用である別館には入りづらいと言っていたがシオンの事もあるし全然気にしないでいいのに。

 メアも寝泊り出来るように部屋も空けているんだからさ。

「い、いえ。シオンの事もそうなのですが、本日はダイゴ様にお願いがあって参りました」

「俺に?」

 ハテ? する俺。

 メアは今日は用事があるって言ってたし、その事絡みだろうか?

 でもSランクのメアで処分に困る事をお願いされても俺にはどうする事もできそうにない気がするんですがそれは。

「えっと…、ダイゴ様に会っていただきたい方がいらっしゃるのです」

「うん?」

「そ、そのぉ…何と申しますか、私がこうして冒険者として各地に赴くことが出来るのも父のお許しがあってのことでして」

「うん」

「ダイゴ様たちの事を父にお話ししましたら是非一度会って話がしてみたい、と」

「うん?」

「あっ、以前ダイゴ様が仰ってたマール様の秘密などはお話してません! ダイゴ様たちが如何に素晴らしい方たちなのかをお話ししただけで!」

「…」

「そ、それでですね? 私が話しているうちに母は機嫌が良くなっていったのですが、父が何やら不機嫌になってしまいまして…」

「…」

「ご無理を承知でお願い致します! 食事の場にいてくださるだけで結構ですので是非私と一緒に来てはいただけませんでしょうか?」

「…」

 …。

 ……。

 ………ふっ。

 一体どんな事を言い出すのかと思ったら、メアの両親に会いに行きたくねえええええええええ!!!!!

 え? 娘の話を聞いて不機嫌になる親父の元へ会いに行ってほしいって?

 冗談キツイっすよメアさん。

 絶対視線で殺されるレベルで睨まれ続けてプレッシャーで圧し潰されるやつじゃねーか。

 嫌です、いやいや。

 さっきも言ったけど、俺は嫌な事は嫌って言える男になりた

「大吾さん…。メアさんが可哀そうです…。一緒に行ってあげて下さい」

「よし、行くかメア」

 うるっと涙目&上目なマールちゃんに即堕ちのどうも俺です。

 でもマールちゃんそれはダメだよ。

 その涙目で上目は誰が見たって即堕ちするよ。俺だけじゃないよ。

「はぁ。で? メア。どこで親父さんと会うんだ?」

「あ、ありがとうございます! ダイゴ様! 実は表に馬車を待たせてありますのでそれで王都まで参りましょう!」

 用意周到なメアちゃんマジ確信犯。

 確かに教会の入り口に馬車と騎士たちが待って、え?

「王、都?」

 そう言えばメアは城に仕事で入るって言ってたもんな。

 と、言うことは交通費や時間なども考えると王都に住んでいる方が無駄がなくていいはず。

 でも王都って言えば地球で言えば首都なわけで土地もミスニーハに比べると高いだろうから俺はたとえ王都勤務になっても住めないけどね。

 ところで表で待ってる騎士の人どっかで見たことあるぞ?

 あの人は確か…、そうだ。メアリー王女の親書を届けてくれた騎士の人だな。

 メアも騎士だし一体どういう事なんだろう?

 騎士が騎士の護衛でもするのだろうか。



登場するっ…! メアパパっ…!


読み返してみると結構誤字や設定忘れあって嘔吐しそうです('、3)_ヽ)_

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