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【幕間劇】大吾と水着のちっぱいガールズ

話の続きが思いつかないので幕間劇にて。

こちらは夏の時に考えてたけど、忙しくて仕上げられなかった一品です。



【つんつんウニの納品】


 依頼主:右手が特殊なつんつん頭の旗師


 適正ランク:D~C


 エリア:マーメイドビーチ


 報酬:網袋一袋に対し20パルフェ(2万円)


 内容:つんつんウニの収集


 依頼主コメント:今の時期、マーメイドビーチ海底に自生するつんつんウニがとっても美味いんだ。しかもビーチには水着のお姉さんがたくさんいるオマケ付き。受けねぇっつーなら、そのふざけた幻想をぶ






 待ちに待った時が来たのだ。

 俺とマールがバニラをペットとして捕獲してDランクになってからしばらく経ったが、ギルドに張り出される収集クエストはどれもデザートキャニオンだけだったし、エメラルドマウンテンと合わせてのクエストの日々がようやく報われる時が来たのだ。

 なんでもマーメイドビーチのクエストは夏にならないと需要がないらしく今まで出てこなかったとの事(スズラン談)。

 冬の海も色々な幸があって収集クエストに事欠かなそうだけど、やっぱり夏場の方が観光目的でも訪れる事もあるし需要が高いようである。

 寒い海に入ってまで収集クエストしようとする強者はなかなかいないのでギルドもクエストを張り出さないらしい。

 そんなわけで真夏のマーメイドビーチ。

 つまり海。

 と、言うことは水着。いや、水着回。

 アニメや漫画には欠かすことが出来ない必須イベントだ。

 そんなわけで俺たちは今現在マーメイドビーチに向け馬車で移動中です。

 もうすぐだ。もうすぐでマールちゃんやヴィヴィ、スズラン達ちっぱいガールズの水着姿を未来永劫この瞳に焼き付ける事が――!

「大吾さん? カメラのピンボケレベルでソワソワしてますけど、ちょっとは落ち着いて下さい」

「そうだよダイゴ。あたし目が悪くなっちゃったと思ったもん」

「私たちの水着姿を早く見たいのは分かるけど馬が怯えるから少し抑えて、だいご」

「さーせん」

 水着姿をガン見をする気満々なのバレテーラ☆

 正確に言えば水着姿のマールたちのちっぱいを見る気満々などうも俺です。

 だってしょうがないじゃないか。本当に楽しみだったんだ。皆の水着姿が本当に楽しみだったんだ(嘘偽りなし)。

「パパ! あとどれくらいでマーメイドビーチに着く!?」

「そうだな。大体馬車で四半日くらいだから昼前には着くんじゃないか?」

「ルナ。海に着いたら何するの?」

「ままとすなのおやまつくるー♡」

 そして今回が初めて三つ輪のクローバーのクランメンバー全員でのクエスト受注だったりする。

 いつもはメイドと執事のサンルナ兄妹とコメットさんだけど、俺たちだけがビーチでワイワイするのも申し訳ないのでオリオンさん一家も誘って行くことにしました。

 なのでもちろん愛狼のバニラとマイ天使のシオンも一緒。

「でもメアちゃんが一緒に来れないのは残念だったねー」

「マーメイドビーチの話したら挙動不審に逃げて行ったからな」

 そう。

 今回のクエストで唯一いないのはメアだけ。

 メアは三つ輪のクローバーのメンバーではないので全員参加と言えば全員参加なのだが、いつも一緒にいるし誰か一人でも欠けると寂しいものだ。

 それに海に行けばメアの素顔も拝めるかもしれないという期待もあったけど『マーメイドビーチ』という言葉を聞いた瞬間、秒で帰っていったからな。シオンの魔力水だけ作って。

「ぱぱぁー…、ままはー?」

 シオンはうるうる涙目で俺の服をクイクイしだした。

 その行為に全俺の父性がうねりをあげた。

 ちなみにここで言うシオンのママはメアの事である。

 シオンは俺の事はパパと呼ぶが、マール、ヴィヴィ、スズラン、メアの四人をママと呼ぶの。 

「今日はメアはお仕事でいないんだ。マールたちと遊んで貰おうな」

「ふぇぇ…」

 ぷるぷるうるうるするシオンちゃん。

 俺はすかさずよしよししてシオンのご機嫌をとります。

「へっへっへっへっ」

「…えへ」

 バニラもシオンの事を心配してお顔をペロペロします。

 動物は赤ちゃん、子供に優しいし、主人の事を心配してくれるからね。

 シオンもバニラのペロペロされるのが面白かったのかちょっとだけ笑ってくれた。

 マールちゃんそっくりの天使の笑顔だった。

「あっ。マール。ちょっとシオンをお願いしていいか?」

「大吾さん?」

 ハテ? するマール可愛い子。

 そんな可愛いマールはシオンを抱くと母性もプラス補正され究極的なちっぱいママへと進化する。

「スズラン。ほら、水。御者は荷台と違って日も当たるし、気分が悪くなったら早く言ってくれよ。細目に休憩を挟んで海に行こう」

 馬たちの休憩も兼ねて、と。

「ありがとう、だいご。早速で悪いんだけど、ちょっと私の隣に来てくれるかしら?」

「スズラン?」

 呼ばれて御者の席へ。

 後ろ姿しか見えなかったけど、スズランはほんのりと汗をかいていて服装も白統一なのでちょっと透けててエッチだった。

「手綱から手を離せないの。水を飲ませてくれる?」

「えっ。気分悪いのか? じゃあ少し休憩を」

「いいえ。それ程でもないわ。ちょっと水分補給すれば平気よ」

「そうか。じゃあ…、口を開けてくれ」

「ん」

 ちなみに水は水筒に入っている。

 俺とマールが初クエスト時に購入した直飲みタイプの水筒なのだが、今回は生モノの収集クエストなのでギルドから借りたクーラーボックスの中に入れておいたのでまだまだ冷たいはず。

 結構大活躍な水筒くんだったのでした。

「んっ」

「…」

「んっ」

「…」

「んっ」

「…」

「……んはぁ」

 スズランの唇エロい(直球)。

「だいごの多いわね。一気には飲みきれないわ」

「水筒の水がね? それに別に一気に飲まないでもいいんだぞ? 水分補給はチビチビ飲んだ方が効果的なんだから」

 今回はサンとルナも一緒にいるの忘れてるんじゃないのかしらこの子は。

 そんな事ばかり言ってると誤って発砲するよ?

 真っ白のスズランがちょっと黄ばむよ?

「あとはちょっと顔の汗を拭いてくれると助かるわ」

 一応は仕事中であるスズランは特注とは言え、ギルド受付嬢の夏服を着ているわけで俺たち冒険者のように着崩せないのか余計に汗をかく。日当たりも違うしね。

 そんなわけで暑さにやられているのかちょっと赤いスズランのお顔を拭き拭き。

 ちょっとくすぐったそうにしてたけど、俺にはマールやヴィヴィたちで磨いたお口の周りキレイキレイスキルがあるからな。

 スズランにはやる機会がなかったがこれを受けてスズランも『二人の気持ちが分かった』との事。

 その後はまたスズランに水をあげたり、顔を拭いたり、馬たちを休ませたりしてフルもっふ族の二人とその子供の体内時計が鳴りだす前にはマーメイドビーチに到着する事が出来た。




  ―――




「マーメイドォ……、ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーチッ!!!!!」

「「「わーーーーーーーーっ!!!!!」」」

 馬車を日陰に止め、俺とサン、ルナ、シオン、バニラは砂地を駆ける。

 男手のオリオンさんは荷物持ち、女性陣は荷台で着替えを、俺たちはパラソルを立てる場所を確保する布陣だ。

 男の俺やサン、オリオンさんは来る前からハーパンの水着を穿いて来たし、シオンとルナのロリっ子たちは来る前に荷台で着替え済みだ。

 以前にも話したように俺はちっぱい好きであってロリ好きではない。ちっぱい≒ロリなのだ。ちょっと横目で見はしたけど(正直)。

「ダイゴ兄ちゃん! 海だよ! すげー!」

「すげー! すげー!」

「ぱぱー♡ おおきいねー♡」

「へっへっへっへっ」

 うおおおっ…! 何という純粋な子たちっ…!

 日本では年齢的に低学年~中学年のサンとルナ、幼稚園前のシオンには当然の反応なのかもしれないが、水着のちっぱいガールズひゃっほいしてる汚れた俺の心とは天と地の差があった。俺はどうして汚れちまったんだ…。

 あとバニラよ。俺がハーパンで裾がないからって足首あむあむ噛むのは止めようね? 全然痛くないからいいけど。

 っと、そんな事よりも場所取りだ。

 既に昼前でたいぶ出遅れた感があるが、何とかして場所ゲットをしなくては…!

 この後にあるだろう『背中にサンオイル塗って』イベントの場所はなんとしてもゲットしなくてはっ…!

 俺は汚れてはいない。ただ健全なだけなんだ。

「あっ! ダイゴ兄ちゃん! あそこ空いてる!」

「ホントか!? よし! 行け! バニラ! 君に決めた!」

「へっへっへっへっ!」

 ピコピコ尻尾振って走っていくバニラマジ頭のいい子。あとでフランクフルト買ってあげようね。海の家では定番ね。

 バニラは空いてる場所に座って陣取ってくれた。元が小さいからバレーボールだと思われないかしら。

 そんなバニラの傍にパラソルを立て、シートを敷く。

 海にも海の家にも近いとは言えない場所だったけど、せっかくサンが見つけてくれたところだし、他は既に満席状態だからここでいいだろう。

 あとは水着姿のちっぱいガールズたちの到着を待つのみ――、はっ! こ、この神聖なオーラ…はっ!


「大吾さ~んっ! いい場所取れましたか~?」


 …。

 …。

 …。 

 マールちゃん水着の上にパーカー着とる。

 いや、逆にエッチでたまらんと言う性癖を持ってる人がいるのも分かるよ?

 でも俺はさ? ほら。ちっぱいの神じゃん?

 ちっぱいがパワーなのに隠されちゃうとさ? 力がね? 出ないの。

「あからさまにガッカリし過ぎよ、だいご」

「あはは。ごめんね、ダイゴ。あたし達も早く水着姿になりたいんだけど、こうも日差しが強いとさ」

 スズランもヴィヴィもパーカー着とる。CランクでCカップのコメットさんも着とる。

 俺の目からは完全にハイライトが消え去った。

「ご飯食べたら皆で海に入りましょうね!」

「入る!」

 そして一瞬で希望に満ち溢れた笑顔を取り戻す。

 マールちゃんったら下げてから上げるなんて今までの逆をするなんて意地悪なんだから。

 これはマールの水着を見せるのは俺だけにしたいって遠回しに言ってるんだ。

 とりあえずご飯第一のマールちゃんは可愛かった。

「じゃあ暑いし、マールたちはここで休んでてくれ。俺がなんか店で食い物買ってくるよ」

「大吾さん! わたしも行きます!」

「ダイゴ! あたしも行くよ!」

 フルもっふ族の二人は今日も絶好調だね。

 本当は割高な現地飯は財布に響くからやめたかったけど、せっかくのビーチだし雰囲気も味わいたいとこ事で今回は現地調達にしました。

 でもフルもっふ族のマールやヴィヴィが一緒に海の家に行こうものなら店員さんが白目剥いて倒れる程忙しくなる量を注文するからここで待っててね。

「パーカーを着てるとは言え二人の水着姿を他の男共に不用意に見せてみろ。どうなると思う?」

「ど、どうなるんですか?」

「俺が怒り狂ってマーメイドビーチの男共に喧嘩を売るが返り討ちにあって顔面クレーターになる」

「ひっ」

「しかし俺は倒れない。二人を守る為に何度でも立ち上がる。そして最後にはマールたちに優しく介護してもらうんだ」

「あわわわわわ…」

 ヒシッと抱き合って震えるマールとヴィヴィ。そしてジト目のスズラン。

 シオンやサン、ルナも連れて行きたかったけど、如何せん人が多いので迷子になってしまうリスクを考え残ってもらった。

 ヴィヴィがいるとは言え女の子だけを残すのは危険な気もするのでオリオンさんにも残ってもらう。

 袋に入れてもらえれば九人と一匹の飯くらいなら運べるだろう。

 むしろご飯を持ってきた時に俺に向けるマールたちの極上の笑顔を独り占め出来るというものよ(本音)。

 それにあのパーカーの下にはどんな水着を着ているのかを熟考する機会でもある。

 このクエストを受ける前に水着がないので買いに行こう、と話は出たのだが俺は有無を言わさず留守番になった。

 買い物に行くマールに泣きついたけど『海でのお楽しみです♡』の一言でポッキリ折れた。瞬殺だった。




  ―――




 私の名前はニュウバック。

 クラン『タワワニ・ミノル』のリーダーの自他共に認める凄腕冒険家よ。

 ちなみにバスト99、ウエスト57、ヒップ91の完璧なプロポーションの持ち主でもあるわ。

 同じクランの子たちもまぁまぁいい体をしているけれど、私と並んでしまうとその体も霞んでしまうのが少し可哀想ね。

 そんな私率いるタワワニ・ミノルが今回受けた依頼は海の家での売り子? つまり客寄せの仕事よ。

 夏の海という男より完全に優位に立てるフィールドで私の魅力に惹かれてやって来る男たちの脳を討伐、収集するのが目的のクエストね。私にピッタリだわ。

 依頼主である海の家の店長さんも泣いて喜んでいるし大成功で間違いないわね。

 自慢ではないのだけれどもう開店から昼時の今に至るまで既に五十人以上からアタックをされているわ。

 とても嬉しい申し入れなのだけれど、クラン長の私だけが幸せになるわけにはいかないもの。お断りをさせてもらったわ。

 正直言うと皆私のたわわに実った豊満で究極的な魅力ある胸に釘付けだったのは分かるけど気持ち悪くて。

 しかしあれね。

 男って本当に馬鹿しかいないわ。

 ちょっとでも露出を多くすればゴブリンみたいに盛って言う事を聞くんだもの。

 普通焼きそば一皿1パルフェ(1000円)で買う? 有名店なものなら分からなくはないけれど、こんなしょぼい海の家の焼きそばにそんなお金を払う男共の気が知れないわ。

 まぁ私たちは出来高制のクエストだし、売れる分に越したことはないからいいカモだけれどね。

 さて。あと一人で200人の集客ね。

 午前中はこのくらいにして休憩を貰いましょう。

 さすがに男の舐めるような視線に嫌気が差してきたし、ここらで一服したいわ。

 あと一人、あと一人……、ん?

 ア、アイツ! 私たちのクランのメンバー募集を断ったダイゴ? って冒険者だわ!

 この私がせっかく格下でしかも男であるアイツに声をかけたというのにギルドからの答えが『いかね』ですって!?

 三文字って! 私たちを馬鹿にしてるのかしら!?

 この前の黒マントのクエストだってそうよ。結局あのクエストは失敗してしまったし。

 いいわ。あの時は確かに冤罪だったのかもしれないけれど、今回は私たちに有利な真夏の海のフィールドよ。

 男なら誰でも生唾を飲む私の我儘ボディでアイツの財布をすっからかんにしてやるわ!


「こんにちは~♡ 久し振りじゃない? よかったらお昼うちのお店にしない? 焼きそば一皿1パルフェ! ちょっと高いかもだけれど、サービスしちゃうわよん?」


 バイィン! と、わざとらしく目の前で小ジャンプする。

 ふっ。堕ちたわね。

 さぁ、その何考えてるのか分からない間抜け面をみっともなく緩めなさ


「いらね」


 …。

 …。

 …え? また三文字? 








「ありがとうございます! 大吾さん!」

「お疲れ様! ダイゴ!」

 目の前のちっぱいガールズが満面の笑みを向けてくれる幸せ。これだけでクソ暑い浜辺を歩き回った甲斐があるというものよ。

「だいご。その顔で人前に出ない方がいいわ。問答無用で逮捕されたくなければね」

 おっと。つい頬の筋肉が緩んでしまったようだ。

 でもなスズラン。お前だって悪いんだぞ? 俺は今、飯を持って立っているわけだが、丁度スズランのちっぱい胸元がパーカーのジッパーからこんにちはしてるのがチラチラ見え…はっ!? こ、これは罠!?

「ちっ。惜しかったわね」

 スズラン…、末恐ろしい子。

 まだ16と思えぬキレっぷり。

 これは19になった瞬間スズランルート待ったなしになる重大イベントが起こるかもしれん。

 シオンが食べやすいようにフランクフルトを小さく切り分ける母性を見せてるし、このまま成長を遂げたら完全に俺は尻に敷かれる旦那になるな。

「帰りが遅いからどこぞのちっぱい女に鼻の下を伸ばしてるのだと思ったわ。盛るしかないわね」

「待って? 何を盛る気なの? 帰りが遅かったのは最寄りの海の家がぼったくり価格で食いもん売ってたから安い店探してたからなの」

 バッグから何やら小瓶を取り出すスズランを必死に説得する俺。

 なにこの浮気がバレそうになって必死に嫁を宥める夫のような図は。

 俺は浮気なんかしないよ。ちっぱいに一途だから。

「ごめんなさいね、ダイゴさん。お一人で重かったでしょう?」

「いえいえ。コメットさん達にはいつもお世話になってますし、これくらいしか出来ませんから気にしないで下さい」

「ありがとうダイゴ君。ウニの回収はしっかりと仕事をさせてもらうよ」

 オリオンさんコメットさんの美男美女夫婦は浜辺でも映えます。

 その子供であるサンもルナも美少年、美少女だし、俺たちのだがバニラも入れると絵に描いたようなアットホームな一家だなマジで。

 ところで最初の挨拶以来やけにマールとヴィヴィが静かだと思ってたら二人とも焼きそばを頬張ってほっぺパンパンにしてた。

 もうお前たちは真夏のヴィーナスだよ。だからお口の周りは綺麗にしましょうね。




  ―――




 待ちに待った時が来たのだ(本日二回目)。

 昼飯も終え、俺たちはいよいよ今日の依頼品である『つんつんウニ』を収集しに海へと潜る。

 つんつんウニ一袋に対し20パルフェ(2万円)。

 一応網袋は十袋持ってきたから全部いっぱいにすれば200パルフェ(20万円)になる。

 9人で来てる事を差し引いてもこれはかなりおいしいクエストだ。

 達成報酬の一割をプラスすると220パルフェ(22万円)になるしね。

 金の事もそうだが、この後に訪れるであろう至福のひと時を入れて週一で受けてもいいクエストになりそうだ。

 さて。

 もう前置きはいいだろう。

 と言うかもう我慢の限界だ。

 一刻も早くマールたちの水着姿を見たいがばかりに食事中でビーストモードになっているマールにでさえ『ちょっとは落ち着いてください』と注意されたくらいだからね。

 そんな注意をされた俺は今、パーカーを脱いでいるマールたちを背中に感じ海を眺めている。

 声をかけられた時に振り返り、ちっぱいガールズ全員の水着姿を一目で見るためだ。


「大吾さん。準備出来ました! さぁ! 皆でウニ集め、頑張りましょう!」


 いよいよだ。

 ギルドに張り出されていた依頼書を見た瞬間からこの時の事だけを夢見て生きてきたんだ。

 俺は高鳴る鼓動を抑え紳士的にゆっくりと高速で振り返った(矛盾)。











「はっ」

 ここは?

「あっ。やっと目を覚ました。大丈夫? ダイゴ?」

「あれ…ヴィヴィ?」

 俺はいつの間にかヴィヴィに膝枕をされていた。

 この事についてはやったぜひゃっほいなんだけど、ヴィヴィの格好は俺がいつも見ているパーカー姿だった。

 しかも妙に揺れるなと思ったらどうやらここは荷台のようで、外を眺めると日も傾いている夕方になっていた。

「大変だったんだよ? いざウニを獲ろうとして水着に着替えたらダイゴがいきなり吹っ飛んで気を失うし、マーメイドビーチは大騒ぎになるしで」

「…」

「あっ。でも安心して? ダイゴの分もしっかりと皆で集めたからさ」

 持ってきた十袋全部いっぱいだよ、と笑うヴィヴィちゃんマジちっぱい魔王。

 ってそうじゃねぇ。

 え? 終わったの? 収集クエストが? ちっぱい水着回が? サンオイルイベントが? うそでしょ?

「うっ…」

 涙が溢れます。悔しいのぅ、悔しいのぅ…。

 俺がどんな思いでこのクエストを受けて、どれだけ楽しみにしていたか…。

「よしよし、泣かないの。まだ夏は終わらないし、また皆で行こうよ」

 俺の頭を優しく撫でてくれるヴィヴィも母性に目覚め始めている優しい子。

 ヴィヴィは優しいからね。きっといいママンになるよ。あとちっぱい可愛い。

「そう言えば…」

 他の皆は? と思い視線をずらすと、疲れ切っているのか御者のスズラン以外全員眠りに落ちていた。

 オリオンさんの肩を借りコメットさんが、そんな二人に抱かれるようにサンとルナが、マールはバニラのことをハムハムしているシオンを抱いて眠っていた。

 いつもの光景でちょっと笑ってしまった。

「皆頑張ってたからね。マールちゃんなんか一番多くウニ集めたんだよ」

「ヴィヴィもスズランも疲れてないのか?」

「あたしは全然平気だよ。スタミナには自信があるから」

「私もちょっとだけ海に入ってからは休ませてもらったから大丈夫よ。だらしない顔して気絶してる誰かさんの面倒を見るのは疲れたけどね」

 目の前のヴィヴィも横顔で答えてくれるスズランも夕日に当たって可愛いいい子。

 俺はそんな二人と、お口をパクパクさせながら寝てるマールの水着姿を今度こそ見ようと次回のクエスト受注に思いを馳せるのであった。

 余談ではあるが、あのぼったくりの海の家の売り子? が一日の売り上げで過去最高を叩き出したとの事なのだが、その事を聞いても俺の感想は『ふーん』の三文字だった。



これはタイトル詐欺ではないよ。

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