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【視聴者さん】転生先はVRMMOのNPC!?転生して最弱の錬金術師になった私はゲームの中からVtuberとして配信します!【助けて】  作者: 猫月九日
王都編

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第33話 事件解決!

 その後、捕まっていた人たちは無事に冒険者ギルドの人たちによって解放された。

 少し体調を崩していた人たちもいたみたいだけど、全員無事だったらしい。

 私とヴァルキリーの3人は冒険者ギルドに事件解決のお礼と、同時に怒られることになった。


「事件を解決してくださったのはよろしいですが、もうちょっと早くご報告いただきたかったですわ」


 まぁ、怒られたというよりはお小言って言う感じかな?

 でも、私が討伐に参加するためだったから、しょうがないよね。

 それに、ヴァルキリーの3人のお陰で危険もなかったし。


「4人には後日、報奨が支払われることになりますわ」


 事件解決の報酬ももらえることにもなった。


「アリスちゃんは、洞窟の件もあるからそれも合わせたら大金持ちね」


 聞けば結構な金額になるらしい。

 正直、今はもう、あんまりお金に困ってないんだよなぁ。

 でも、今後何に使うかわからないから貯めておこう。


「アリスちゃん、報酬入ったら打ち上げしましょうね」


「はい! 落ち着いたら是非」


 そんな約束をして、冒険者ギルドを後にした。


「はぁ……これで一区切りかな」


 一人になって思わずつぶやいてしまった。


『おつかれー』

『真犯人の討伐ナイスー』

『見てて楽しかった』

『続きも楽しみにしてるで』


 どうやら視聴者さんたちは楽しめたようだ。

 まだ王都でのイベントはこれで終わりじゃない。

 むしろ、これからが本番らしい。


 でも、今はいいよね。詳しいこれからのこと聞くのは明日にしよう。

 今日は早く帰って休もう。



「ただいまー」


「あ、アリスさん! お帰りなさい!」


 帰って声をかけるとルーナちゃんが駆け寄ってきた。

 こうやって声をかけると迎える人がいるっていいね。

 疲れた心に染み渡るよ。


「あら、アリスちゃんお帰り」


「あれ? モーリスさん?」


 ルーナちゃんだけじゃなくモーリスさんも迎えてくれた。

 どうしたんだろう?


「ちょっと嫌な予感がして来たんだけど……」


 あー、もしかしてルーナちゃんが攫われそうになった件かな?

 そういえば後で報告行こうとしてたんだっけ。


「でも、私より先にアリスちゃんがこの子のこと助けてくれたんでしょう?」


 うん? なんか色々と分かってる感じ?

 ルーナちゃんが話したのかな?


「ルーナは話してませんよ?」


 ルーナちゃんを見ると否定されちゃった。


「長く生きてる勘みたいなものね」


 ウィンクするモーリスさん。

 もう、流石としか言えないよ。


「とりあえず、座りませんか? 全部お話しします」



「そう……そんなことが」


 全部話し終えると、モーリスさんは悲しそうに呟いた。


「あの子がまさかそんなことしているなんて……」


 あの子? ルーナちゃんじゃないよね? ってことは、


「錬金術師の人と知り合いだったりしたんですか?」


「ええ、私の弟子になるわ」


 弟子!?

 確かに同じ王都にいる錬金術師だし顔見知りくらいではあったかな? とは思ったんだけど、そんなに深い関係だったなんて。

 えっ? ちょっと待って? それじゃあ、


「あの魔族の人が弟子だったんですか!?」


 そういうことになるよね!?


「いえ、私が知る限りではあの子は人間だったはずなんだけど」


 うーん? どういうことだろう?


『身体乗っ取られたか、悪魔に魂でも売ったのか』

『変身したり元に戻ったりしたのはそういうことかな?』

『これ下手したらいつの間にか入れ替わってたパターンとかもあり得るな』


 あ、そっか、そういう可能性もあるんだ。


「いずれにせよ、詳しいことは今、冒険者ギルドが追求しているはずです」


「そう、何かわかったら教えてちょうだいね」


 モーリスさんは深刻そうな顔をしている。

 なんであの人が誘拐なんてことをしてたのか、私も気になる。


「それにしても、ありがとうね」


「はい?」


「この子を助けてもらって」


 あ、ルーナちゃんのことか。


「いえ、むしろ私が危険な目に遭わせちゃったみたいな……」


 素材を買いに市場まで行こうとしてたところだったから、遠回しに私のせいかもしれない。


「そんなことないわ、きっとアリスちゃんがいなかったらこの子はもっと大変な目にあってたと思うわ」


「そんな……」


 モーリスさんは何故か確信したような声で言う。


GM『その推測は当たりですね』


 GMさん?


GM『以前、他の視聴者さんからルーナちゃんを見たことないという話しがあったと思います』


 あー、そういえばそんなことあったような?

 可愛いし、優秀だから会いに行きたいみたいな。


GM『ゲームの方だと、ルーナちゃんは思いっきり事件に巻き込まれています。そして、事件後にそれを気にしたモーリスさんと共に王都を去っています』


 そんなことになってたの!?


『嘘やん!』

『どうしてそんなことに……』

『ここで知る衝撃の事実なんだが?』

『えっ? ルーナちゃん大丈夫なん?』


GM『あ、一応言っておきますが生きてはいますよ。ただ、人目にはつかないところで、ひっそりと暮らしているので見つけ出すのはほぼ不可能だと思いますが』


 生きてはいるんだ。

 でも、そうなっただけの出来事はあったわけだよね。


「……助けられて良かった」


 ルーナちゃんのことを撫でながら、改めてハッピーエンドを目指してて良かったと、そう思った。


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