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守護山娘シリーズ  作者: 白上 しろ
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大和三山は結ぶ⑳

 香久山。 

香久が導いた天からの光は、無数の塵に遮られて、とうとう地表にまで届かなくなりました。香久の周囲を守る七本の竹も一つ、二つと爆発に巻き込まれ消えていきました。そして七本ともすべてが破壊されてしまったのです。香久もまた爆発で吹き飛ばされていました。何度も立ち上がりますが、とうとう地面を這って移動するようになりました。這いながら香久はある場所まで移動しました。そこで土を掘り、埋めてあった大事な案山子を掘り出すと、凛々しい眉毛でいいました。

「もうこれ以上、彼女に手をだすのは止めたまえ!」

香久の自作自演の一人芝居が始まります。

「人間様! いけません! 危険です!」

「しかし!」

「大丈夫です。私は『天』の文字を授かった『(あまの)()久山(ぐやま)』の守護山娘。素晴らしく無敵です」

香久は立ち上がり、優しい顔を見せた後、空を見上げ、ドーンとした立ち姿でいいました。

「心配事など何一つございません!」

影のヤッカイは、香久の一連の行動に、少し驚いた様子で、精神的に距離を置いていました。香久は案山子を大事そうに地面に置くと、両手を胸の高さで構えました。両手からまばゆい光の玉が生まれます。香久の目は赤く光りました。

「この私を本気で怒らせてくれたわね!」

光は段々と大きくなってなり、遂には香久山全体を呑み込む程に巨大化しました。周囲の塵は一掃されます。

「こんな娘に、こんな力が!」

「倒させてもらうわ!」

光が拡散すると影のヤッカイも呑み込まれ、姿を消しました。周囲の塵はなくなったように思えました。

「人間様、もう大丈夫です」

しかし、人間様と呼ばれた案山子に、すぐにまたは塵が降り積もっていきました。あっという間に元の暗い世界に戻っていきます。

「また、こんなに・・・・・・」

香久が空を見上げると、驚きました。また別のヤッカイが姿を見せたのです。

「一人倒したらと思ったら、また別のヤッカイが……」

「フフフ……」

影のヤッカイは笑っているのかと思いきや、何やらとっても不満げな様子でした。

「なんか遠くで(順番)待たされたし!」


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