散歩の千百七話 今日の報告とこの後の予定
応接室に入ると、ヘロヘロな辺境伯様とニコリとしているマリア様が僕たちを出迎えてくれた。
日中色々なことがあったんだなと、僕たちは直ぐに理解した。
何はともあれ、席に着いて今日あったことを話すことになった。
「奉仕活動の方は、文句を言ってきて捕まった人族以外は何も問題ありませんでした。町の人は僕たちのことを覚えていてくれて、よく声をかけてくれました」
「町の人たちは、シュンたちが来るのをとても楽しみにしていたのよ。結果的に、とても良い再会になったみたいね」
僕の報告内容を聞き、エミリア様は満足そうに頷きました。
スーもとても良かったと言っていたし、逆にシロたちは不審者が少なくて暇だったと愚痴を言っていました。
そして、捕まえた人族に関する情報をエミリア様が教えてくれました。
その内容は、結構衝撃的なものでした。
「どうやら、あの人族は他の領地で犯罪を犯したようね。それで、この辺境伯領に逃げてきたみたいだわ。そこに人神教の関係者が接近して、あることないことを吹き込んでいたみたいね。元々捕まった人族は他種族に対して良い感情を持っていなかったのもあり、直ぐに人神教の考え方に染まったようだわ」
前にも聞いた流れの人族が増えている件は、やっぱり人神教が裏で噛んでいたんだ。
しかし、今日関係者が捕まった事で、エミリア様が動く口実を得たことにもなる。
「既に、流れの人族への調査を始めているわ。鑑定持ちの辺境伯領兵が確認をしていて、犯罪者だと確認したら、聴取を受けることになっているのよ。事件と無関係の人がいた場合は、話を聞いた上で支援をするかどうか決定するわ」
流石はエミリア様、既に色々と手を打っていました。
支援も混ぜていることも凄いですね。
そして、ここからが本題でした。
「そして、今日捕まえたものが人神教関係者の潜伏先を吐いたわ。既に兵に監視をさせていて、状況を確認次第突入するわ」
エミリア様、いったいどんな方法を使って重要な情報を吐かせたのでしょうか。
とんでもないことが起きたのだと、僕たちは思わず身震いしてしまったのです。
「流石にシュンやスーを捜査に借りることはできないわ。代わりに、アオを貸して頂戴。指揮は主人が行うことにするわ」
「ふはははは。どうやら、自ら駆逐されたい害虫がいるみたいだな」
あっ、エミリア様がやりがいのある仕事を振った途端、辺境伯様が息を吹き返した。
やることは決まっているし、何よりもアオも一緒だからやりすぎることはないはずだ。
「あと、明日も念の為に奉仕活動を行って頂戴。もしかしたらシロちゃんと馬を巡回で借りるかもしれないけど、多分大丈夫だと思っているわ」
今日僕たちが行った炊き出しが大盛況で、かなりの成果をあげたそうです。
たぶん、ケントちゃんたちも一緒に頑張るはずですね。
ガチャ。
「「「「「お風呂入ったよー」」」」」
ちょうど話が終わったタイミングで、ちびっ子たちが応接室に入ってきました。
そして明日の予定を伝えると、頑張るぞと気合を入れていたのでした。




